愛犬を子ども扱いしてしまう3つの理由
愛犬が可愛いというのは当然ですが、犬と人間の垣根を越え、近年では家族の一員として、自分の子どものようにお世話をする飼い主さんが増えています。家族として迎え入れ、しっかり責任を果たすということは素敵なことですよね!
しかし、なぜ私たちは愛犬を「子ども」のように扱ってしまうのでしょうか。思い返すと愛犬に赤ちゃん言葉や子どもに接するように話しているという人も多いのではないでしょうか。まずは飼い主が愛犬を子ども扱いしてしまう理由について考えてみましょう。
①母性本能が犬に向いてしまうから
まず第一に母性本能が犬に向いてしまうという理由が考えられます。これは特に女性に起こりやすいと言えますが、自分より体格が小さいことで「守らなければ」という母性本能が刺激されるということが考えられます。
また、他の家の人ではなく、家族に最も懐いているというポイントから、家族の一員として本能的に迎え入れているのかもしれません。
その際、犬は母親的存在の人、そして父親的存在の人以外の立ち位置となるため、子どものような存在として自然と接してしまうという理由が考えられるのです。
②飼い主が世話をする義務があるから
2つ目に飼い主が世話をするという義務があることが挙げられます。先ほど自分よりも体格が小さく、子ども的な立ち位置であることから子どものような存在として接するという話が出ましたが、それと繋がる大きな理由として、飼い主がすべての世話をするという点が挙げられるのです。
この「飼い主がすべての世話を担う」という点については子どもも似たような共通点があります。最初の内、赤ちゃんは自分の事を自分でできません。そのため、母親や父親がすべて行う必要があります。これは子育てにおいて当たり前のことですよね。
同じように犬も最初の内は何もわからないため、飼い主さんがすべてを世話する必要があります。トイレの場所を覚えさせたり、無駄吠えしないようにしつけたり、ごはんを食べやすいようにふやかして与えたり…。
このように1つ1つお世話していくことで、犬も「トイレはこの場所でするんだ」「不要に吠えてはいけない」などと少しずつ覚え、成長してくれます。子どもも少しずつごはんを1人で食べることができるようになったり、トイレが1人でできるようになるなど、成長が感じられますよね。
このように最初の内に似てる点があることから、飼い主は愛犬を自分の子どものように育て、接するようになるのです。つまり、それほど犬をしっかりと育てていくということは大変であるということにもなります。
もちろん、人間の赤ちゃんと犬では違う点が多いですが、1歩1歩、自分の手で育て上げるという点に関しては一致しますし、成長を感じる事ができるという点に関しても一致します。
③人間とコミュニケーションが取れる動物だから
さらに上記で取り上げた2つのポイントに拍車をかける要素といえば、動物の中でもコミュニケーションを上手くとることができる動物であるという点です。
犬は人間と共に共存してきた歴史がとても長い動物です。そのため、人間の言葉を正しく理解することはできないものの、表情や声音、さらに動作などで人間の感情を読むことができたり、飼い主のルーティンを把握したりすることができます。
また知能を見ると、成犬は人間の2~3才ほどの子どもの知能を持つと言われています。
このように言葉を話すことはできなくても、飼い主さんの感情を読み取ったり、言葉のイントネーションなどで動作やその後に起こることを予測する能力が優れているため、より子どものように認識しやすいのです。
イギリスでは半数以上が犬を子どもと認識
そしてあるペット保険サービスの会社が行ったアンケートによると、イギリス人の愛犬家の中でも半数以上になる52%が「愛犬は自分の子どもだ」と回答していることが判明しています。
さらにその中でも、10人に4人という割合で、子どもにするのと同じように、愛犬と一緒に寝たり、一緒に踊ったりしているという人がいるのです。
しかし、考えてみると、日本でも同じようなことが言えるのではないでしょうか。自分の愛犬を子どもとして認識している人は少なくないでしょうし、最近では一緒に外出することのできる施設なども多く増えてきているため、より多くの時間を共有することができるようになっています。
そうすることで、自分の子どもとどこかへ一緒に遊びに行っているような感覚になり、「愛犬は私の子ども」と知らない内に認識しているのです。
旅行も犬を最優先!
そして顕著に表れているのが旅行です。
犬を子どもとして認識している人は、基本的に旅行も犬を中心に考えた旅行にします。例えば、ペット同伴可能なホテルを選び、観光やアクティビティも周辺で犬が同伴できる場所に行き楽しみます。
先ほどのペット保険サービスの会社のアンケートによると、全体の15%という割合で犬を飼ってから旅行をしなくなったと回答しているのです。これは犬と一緒に行ける場所が少ないからだと考えられます。
犬と一緒に行ける場所が見つかれば、その場所を選択し、家族全員で楽しんでいるという人も多いため、総合してみても犬を中心に考え、行動を共にしているということがわかります。
近年、日本でも同じような傾向が見られます。そのため、書店の旅行コーナーでも「ペットと泊まれる宿」といった種類の雑誌が多く見られます。またペットと同伴できる施設や観光地も少しずつですが増えてきているように感じます。
このように愛犬を家族の一員として、一緒にアクティビティを楽しんだり、外出したりするということは、日本国内でも犬を飼うことに対する考え方が良い方向に変わってきているということの表れかもしれません。
まとめ
いかがでしたでしょうか。やはり可愛く、自分の手で頑張って育て、成長を感じる事によって、自分の子どもとして認識し、子どものように扱ってしまうということなのでしょう。本物の家族の一員として迎え入れ、暮らしていることの証でもありますので素敵なことですよね!
今後も犬を始めとした様々なペットが素敵な暮らしを送ることができるよう、日本国内においてペットへの関心が高まることと共に、正しい考え方の向上にも期待したいところです。