さて、ノミとマダニを退治するのに共通していることは、「犬の皮膚を清潔に保つ」という姿勢です。そして予防をしっかりするという姿勢も大切になります。
ノミはどこにでもいる
ノミのメスは一日に50個の卵を生むって知っていますか?卵はツルッとしていますから、犬の体からその辺に落ちます。
ノミの繁殖力はすさまじく、ノミは犬の体で見つけたやつばかりじゃない、辺りにいるんだ、ということを覚えておいてください。
ノミが繁殖するには13℃以上あれば十分と考えられているため、お外だけではなく眼につかないだけで、環境が良くなった現代では、真冬でも繁殖できる場所はいくらであります。 特にカーペットやわんちゃんのベッドなどは要注意です。
ということは、駆虫薬の投与はもちろん大切ですがそれだけではいけないということです。掃除のほうがはるかに大切、犬の寢床や遊び場はいつも掃除機の音を絶やさないように、ということです。定期的にしっかりお掃除をしましょう。
シャンプーの神話
「うちは大丈夫。しっかりシャンプーしてるから」という人は、半分正しくて半分間違っています。ノミにも手足、逃げ足があります。
しっかり泡立ててシャンプーしても、それは洗いやすいところだけで、すべてを隅々まで洗うというのは難しいものです。
ノミはそういうところへ逃げ込みます。毛の根元で逃げまわるので毛の密な部分や洗いにくい所に入りこんでしまうと、完全に洗い流すのは難しいのです。
何回でもシャンプーすればいい、と考えられる方もいるかとは思いますが、シャンプーをやり過ぎると犬の皮膚にダメージを与えかねません。なので、シャンプーに対しての過信は禁物です。
シャンプーを過信することはできません、というお話しです。
マダニの話
マダニはとがった口のようなものを皮膚に刺し吸血します。さらにセメントのような物質をだすことで取れないようにしっかりくっつきます。
「みつけた!」といってグッと引っ張ると突起の部分が切れて犬の皮膚に残ることがあるのです。そこが傷になり化膿して皮膚炎になるケースがあるのです。
だから、見つかったといって不用意に引っ張らないで病院へ行ってください。
ところで、マダニが多くいる場所を知っていますか?草むらなのです。
なので、一番のマダニ対策は犬を草むらに近づけないことです。都会には草むらは少ないから安心、と思うのは油断です。
場所は少ないけれど、いや、少ないだけに、いるところにはいるかも知れない、と身構えてください。
寄生しているときは、無理にひっぱって取らずに先ほどの突起の話もありますから、動物病院で取ってもらいましょう。
まとめ
ノミとダニの寄生を防ぐためには、もちろん予防も大切ではありますが、【再寄生が発生する環境を改善する】ことも大切です。
わんちゃんと一緒に暮らすうえでは当たり前のことではありますが、基本中の基本である、わんちゃんの生活環境をしっかり整えることが大切なことになるということを忘れないでおきましょう。