現在日本では、保護されたほとんどの犬が殺処分されています。
ペット後進国・日本
ペット先進国と言われるドイツやイギリスなどと比較すれば明らかな「ペット後進国」となっています。
現在、日本では年間何万頭にも及ぶ犬が殺処分されているという現状があります。
ここ近年は、犬の殺処分数を減らそうと地域ぐるみで取り組んでいる自治体もありますし、里親制度なども普及して譲渡会なども頻繁に行われるようになってきました。
こうした取り組みが広がっていることはとても素晴らしいことですが、世界に目を向ければまだまだ日本は「ペット後進国」と言わざるを得ません。
海外の殺処分状況
例えばドイツには、殺処分するという概念すらありません。
保護された犬のほとんどが新しい飼い主の元へと引き取られています。
イギリスでも年間に殺処分される犬の数は日本よりも遥かに低い7,000頭余り。
イギリスで殺処分されてしまう犬は、性格に難があって矯正することができなかったり、病気を持っていたりする犬だけが殺処分されています。
さらに言えば、日本の殺処分はガスで窒息死させる方法ですが、イギリスでは安楽死という方法がとられています。
この点だけ見ても日本とは随分違います。
日本でも安楽死させる方法で殺処分を行う自治体もありますが、それはほんの僅か。ほとんどの自治体ではガスによる殺処分を行っています。
アメリカでは日本以上に多くの犬が殺処分されているのですが、保護された犬のうち半分は新しい飼い主の元へと引き取られます。
確率から見ればアメリカの方が日本よりもマシな部分があるのです。
里親制度の普及活動
今後日本でも、現在よりもさらに里親制度が普及することを願うばかりです。
もちろん先述した通り、日本でも保護された犬を譲渡するという活動が盛んになってきてはいます。
でも、里親に引き取られていく犬はほんの一握りに過ぎないのです。
殺処分は保健所で行われるため、愛犬家や動物保護団体などは保健所に対して敵意をむき出しにする人もいます。
しかし元を正せば、儲けだけを考え「産めよ増やせよ」の精神で劣悪な環境下で無理な繁殖を繰り返す悪質なブリーダーや、無責任な飼い主が「いらなくなった」という理由だけで保健所へ持ち込んだり、捨ててしまったりという部分が大きく影響しているのです。
しかもそのほとんどが飼い主の自己都合によるものばかり……。これでは「ペット後進国」と言われても仕方ありません。
ペットショップで可愛い仔犬を購入することも決して否定はしません。
しかし、いつの日か「殺処分ゼロ!」と言われる日が来るためには、ペットショップでの購入より、まず里親制度に目を向けることも必要なのです。
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20代 男性 匿名