愛犬は「要求犬」かも?
犬の欲求は大抵「食べたい」「臭いを嗅ぎたい」「かじりたい」「トイレ」「かまって欲しい」「散歩がしたい」というものです。
また、犬はなにか欲求するときには必ず行動に出てきます。
食べたい場合には、その食べ物のまわりをソワソワと動いたり、かまって欲しいときには、飼い主さんの足を舐めたりとにかく気を引こうとします。
臭いを嗅ぎたい場合は、その嗅ぎたい場所にむかって一直線に進みます。
かじりたい場合は、軽く咬んでみて、気に入ればガジガジと咬み続けます。
散歩にいきたい場合は、足にまとわりついてきたり、リードのある場所を目で見たりします。
犬は、それぞれ欲求に合わせた行動を取ります。
大抵の場合は、それらの欲求を満たしてやれば収まるのですが、中にはそれに味をしめて、なんでも欲求してくるようになる犬もいます。
例えば何かしらの欲求に対して
- 必要以上に無駄吠えする
- 体をなめたり、体を咬んだりする
- うんちやおしっこをわざとトイレ以外の場所でする
- 物を破壊する
こういった態度を取るようになります。
このような方法で欲求が通ってしまうと、これでいいんだ、これをすれば思い通りにしてくれる、と勘違いがはじまります。
状況によってはそれが悪化して、犬がリーダーとして家族の上に立つようになることもあります。
いくら教えてもなかなか言うことを聞かずに困っている飼い主さんは多いのではないでしょうか。
しつけにも苦労しますし、なぜこうなったか考えてみましょう。
飼い主さんの行動
犬のせいだけではない?
問題行動をとるのは、犬だけのせいではありません。飼い主さんが知らず知らずのうちに問題行動を許してしまっている、またはエスカレートさせてしまっているのです。
例えば、食事中に愛犬がテーブルの下から飼い主さんに食べ物の催促をしてくるとしましょう。
一度食べ物を与えてしまうとまた催促するようになります。そしてまたあげてしまい、また催促され、の繰り返しになります。
犬は一度でも食べ物をもらう、楽しい遊びを経験する、自分の思い通りになると何度もそれを要求してくるようになります。
そして、その要求が通らないと吠えたり咬んだりするようになるのです。
犬だけの問題ではなく、問題行動を起こす原因となった飼い主さんの行動にも責任があるのです。
心を鬼にしよう
問題行動を予防するためには愛犬が要求してきても、心を鬼にして応えないようにすることです。
ただ遊んではいけない!おやつを与えてはいけない!ということではありません。
例えば人の食べ物をねだるのを止めさせるためには、食事中に人の食べ物をあげないようにしましょう。どんなに甘えてきてもあげないようにしなくてはいけません。
犬の欲求に対して全て受け入れることが問題なのです。
愛犬が暇そうにしていたり、飼い主さんの言うことをきいたときには、遊んであげたりご褒美をあげたりしてください。
犬に主導権を与えるのではなく、飼い主さんが主導権を握るのが大切です。
愛犬からの要求の対処法
無駄吠え
おやつがほしい、構ってほしい、などの欲求があるときにこのような行動をとることが多いです。問題行動の中でも多いほうではないでしょうか。
一番は無視することです。大声を出したりすると構ってもらえていると勘違いしてしまいます。
できるだけ視線をあわせず、吠えるのをやめて少ししたら褒めてあげましょう。
もちろん犬のワガママではなく、環境がひどいためにそういった行動をする場合は、すぐに改善する必要があります。
日頃から構ってあげられてないなら、ちゃんと愛犬と遊んであげる時間を作ることで無駄吠えは改善されます。水がなかったり、餌が少ない場合にも吠えて知らせようとするので、改善点がないかを確認してからしつけに入るようにしましょう。
わざとトイレ以外の場所でする
飼い主さんの気を引こうとする行動で、分離不安症の犬がやることの多いものです。
いきなり留守番をさせたり、長時間の留守番を毎日させたりするとこういったことをしやすくなります。
この場合は叱ったりするのではなく、徐々に留守番に慣れさせる必要があります。そのため時間がかかってしまいます。
また、分離不安症を改善することも大事なポイントです。
攻撃的になる
突然攻撃的になった場合は何か恐怖心を抱いている可能性があります。
例えば急に大きな音がしたり、何か嫌なことがあったり、思い当たるふしはありませんか?
まずは恐怖の原因を探ってあげましょう。
原因が恐怖ではなく、何かしらの要求の場合にはしつけが必要です。
何か犬が驚くようなことをして、大人しくした場合にはおやつをあげたり、撫でてあげたりしましょう。
あまりにも攻撃的になる場合は無理をせず、獣医さんやドッグトレーナーさんに相談してください。
まとめ
犬を「要求犬」にしてしまう原因のひとつは飼い主さんによる行動です。犬だけが悪いわけではないのです。
日頃の何気ない行動が犬に対して何かしらの影響を与えているのは間違いありません。
愛犬を「要求犬」にしてしまわないようにその中でどれが問題行動を引き起こす、またはエスカレートさせているのかをチェックしていく必要がありますね。
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