【獣医師執筆】寒い時期は要注意!犬の健康な皮膚を守るための「おうちでのシャンプー方法」

【獣医師執筆】寒い時期は要注意!犬の健康な皮膚を守るための「おうちでのシャンプー方法」

冬になると、私たち人間も皮膚がカサカサしてかゆくなったり、カイロなどが原因で触れていた部分が軽いやけどのようになったり、トラブルを起こしがちです。わんちゃんも冬の皮膚トラブルに直面することが多いのではないでしょうか。解決のために、治療だけでなく定期的なシャンプーによるケアもとても大切です。

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記事の提供

麻布大学獣医学部獣医学科卒業後、神奈川県内の動物病院にて勤務。獣医師の電話相談窓口やペットショップの巡回を経て、横浜市に自身の動物病院を開院。開院後、ASC永田の皮膚科塾を修了。皮膚科や小児科、産科分野に興味があり、日々の診療で力を入れさせていただいています。

おうちでのわんちゃんのシャンプー方法、合ってますか?

頭に泡をのせたまま正面を見つめる犬

わんちゃんと飼い主さんのライフスタイルによって、きっとシャンプーの頻度や行い方が様々でしょう。

しかし、もしかしたらシャンプーのルーティンがわんちゃんに適していないことが皮膚に負担をかけてしまっているかもしれません。

シャンプー方法を見直してみませんか?

シャンプーの頻度、適切ですか?

まず、皮膚トラブルに直結しやすいのがシャンプーの頻度です。

月に1回という家庭も多く、月1回でなけでばいけないと思っていたというお話もよく聞きます。

適したシャンプーの頻度はわんちゃんの体質やライフスタイルによって異なります。

例えばよくお外で遊んだり、被毛が汚れやすい子は頻度を増やす必要があり、皮脂の分泌が活発な子も週1回のシャンプーが必要な場合もあります。

また、季節によって、乾燥や散歩の頻度などでシャンプーの頻度の見直しがすべきなタイミングもあるため注意が必要です。

わんちゃんの被毛や皮膚を見ながら頻度を調節することが最適ですが、飼い主さんが判断することが難しい場合もあるでしょう。

その場合は、普段からわんちゃんを見てもらっているトリマーさんやかかりつけの動物病院の先生に相談してみることをおすすめします。

使っているシャンプーは合ってる?

シャンプーを選ぶ際に香りや刺激の強さ、目的に合っているかどうかなど、判断の基準は飼い主さんによって様々でしょう。

飼い主さんのお気に入りは必ずしもわんちゃんに適しているとは限りません。

例えば、こまめにシャンプーをする習慣があるわんちゃんが強い刺激のものを毎回使用していると、皮膚にダメージを与えてしまう場合があるため、シャンプーの見直しが必要です。

また、わんちゃんの皮膚も季節によって変化します。

季節や皮膚のコンディションによって、シャンプーを使い分けることがおすすめです。

口コミによる評価も大切ですが、おうちのわんちゃんの皮膚や被毛の状態を見ながら、使用するシャンプーを決めましょう。

乾燥のしすぎもトラブルの原因に

シャンプー後の乾燥の仕方にも工夫が必要です。

中途半端な乾き方の場合、細菌が繁殖してしまい、皮膚トラブルの原因になったり、においの原因になってしまうこともあります。

しかし、だからといって乾燥をさせすぎると、皮脂分泌をより活発にしてしまったり、健康な皮膚の構造を破綻させてしまったり、皮膚トラブルにつながる危険性もあります。

特にドライヤーの熱風は皮膚にダメージを与えてしまう場合もあるため、注意が必要です。

冬場のシャンプーは、体が一度濡れることにより、体温が低下してしまうこともあり、適度に温める必要はありますが、皮膚を熱風で温める必要はありません。

暖房などで温めた部屋や空間でシャンプーを行うことで、体温の低下は防げます。

シャンプーの誤解していませんか?

飼い主に顔周りを洗われている犬

汚れを落とし、皮膚のコンディションを良好に維持するために欠かせないシャンプーですが、方法によって皮膚を健康にする可能性も負担をかけてしまう危険性もどちらも考えられます。

私たちがシャンプーをする方法が必ずしもわんちゃんにとって同じように適切とは限りません。

特によく聞く誤解についてお話しします。

シャンプー時間が長ければ長いほど良い?

シャンプーは皮膚や被毛の汚れを落とす目的があり、よりしっかりと時間をかけてこすらなければ!と思っていませんか?

シャンプー時間が長く、こするなどの刺激があることで、皮膚に負担がかかってしまうこともあります。

ではどのようにするのが最適なのでしょうか。

わんちゃんの汚れのタイプやシャンプーの目的にもよりますが、下洗いシャンプーや洗浄力の高いシャンプーを使用することで、効率よく汚れや皮脂を落とすことができます。

低刺激のシャンプーであることも皮膚へのダメージは減らせますが、汚れや皮脂が落としきれず、皮膚のコンディションが下がってしまう場合もあり、汚れを除去するためにしっかりこすったり皮膚に刺激を与えることで負担をかけてしまうことがあります。

効率よく汚れや皮脂を落とせるアイテムを使用して、短時間で済ませることも大切です。

わんちゃんにリンスは必要?

私たち人間は、頭髪をサラサラにしたり、状態をよくするためにシャンプーをした後にリンスやトリートメントを行いますが、わんちゃんたちにとって必須ではありません。

被毛が長く、ふんわりさせたり、形状を整えやすくするために、トリートメントをした方が良い犬種や、トリミングサロンなどでトリマーさんがより良い被毛の状態にするために行うこともあります。

例えば、洗い流しが難しい子や、ドライヤーやタオルを用いた乾燥が難しい子の場合、トリートメント材を使用することで、洗い流しが不充分になったり、被毛のべたつきなどにつながり、皮膚のコンディションが悪化することもあるでしょう。

おうちでは無理をせず、わんちゃんの状態やかかる負担を考慮して使用するかどうかを決めることをおすすめします。

乾燥させるために温度を高める必要がある?

冬場は特に温風でしっかりと皮膚や被毛を乾燥させなくては!とドライヤーを強くして、皮膚に近づけてしまっていませんか?

冬場は室温が下がりますが、風力でも充分に水分を除去することができます。

ドライヤーの温風のみに頼ってしまうと、皮膚を必要以上に乾燥させて、ダメージをあためてしまう場合もあります。

しかし、体を濡らしているため、体温は低下をする危険性もあるため、暖房器具などで室温を上げることや、しっかりとタオルドライをすること、もし体を温めたいのであれば、タオルでくるんだうえで、離れた距離からタオル越しに温風を当てるなどの対策が有意義です。

水分の除去であれば、ブロワーと呼ばれる風力で水分を除去するアイテムや、吸水力の高いタオルの使用などでも充分に可能です。

冬場に気を付けたいシャンプー方法

タオルに包まれたシャンプー後の犬と保湿スプレーボトル

季節によって、わんちゃんの皮膚のコンディションも変わります。

適したシャンプー方法を見つけてあげることが大切です。

冬場のシャンプーで気を付けるべきことはどんなことなのでしょうか。

保湿ケアをしっかり

人間の皮膚も同様ですが、わんちゃんの皮膚も冬場は乾燥します。

シャンプーの際の保湿はとても大切です。

保湿剤には様々な種類があり、入浴剤タイプ、吹きかけるタイプ、クリームタイプなどが挙げられます。

わんちゃんの皮膚の状態に適したものを選んであげましょう。

脂っぽい皮膚の子に保湿は必要ないのでは?という話を聞きますが、実は間違っています。

乾燥しすぎてしまうと、頑張って皮脂を分泌してしまうため、冬のような乾燥しやすい時期に悪化する脂漏症もあるのです。

しっかりと皮脂や汚れを除去したうえで、保湿も併せて行いましょう。

シャンプー剤の見直しを!

皮膚がトラブルを起こしやすいからという理由で薬用のシャンプーを使用しているわんちゃんもいるでしょう。

しかし、皮膚のトラブルの原因が1年を通して同じとは限りません。

シャンプーは皮膚を清潔にし、コンディションを健康に整えることが目的です。

季節によって皮膚のコンディションも異なるため、その時期の皮膚の状態に応じてシャンプー剤を使い分けましょう。

特に強い脱脂効果のあるシャンプーなどは、冬の乾燥時に使用することで、皮膚の状態が悪化する場合もあります。

かかりつけの先生やトリマーさんなど専門家と相談しながら見直すことをおすすめします。

おうちの子に適したシャンプー頻度を

シャンプーのしすぎも皮膚トラブルの原因になります。

冬場は寒くなるので、シャンプーがしづらくなる場合もありますが、定期的に皮膚を清潔にできなくなることで、皮膚トラブルにつながってしまうこともあります。

温かいお風呂場を利用したり、短時間で効率よくきれいにしてくれるトリミングサロンを利用したりすることで、わんちゃんの負担を軽減しながら皮膚のコンディションを健康に保ちましょう。

シャンプーの頻度を決めるにあたり、皮膚のべたつきやにおい、ふけなどを指標にすると、おうちのわんちゃんにとって最適な頻度が見えてくるでしょう。

まとめ

バスタブにつかる犬と頭をなでる飼い主の手

私たち人間は毎日お風呂に入り、体や頭髪を洗いますが、わんちゃんはそうではありません。

しかし、犬種の特徴や体質によって、皮膚や被毛の汚れ方が異なり、最適なシャンプーの方法や頻度も異なります。

そして、季節によって皮膚のコンディションも変わるため、ケアの方法も変えてあげる必要があります。

おうちのわんちゃんの皮膚を観察する習慣をつけ、皮膚の状態にあったケアをしてあげてくださいね。

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