愛犬が顔を舐める=「好き!」とは限らない

犬が人の顔を舐める行動には、もちろんポジティブな感情がこもっていることもあります。
しかし、本当にそれがポジティブな意味を持つのかを理解するためには、「その行動がいつ・どんな状況で起きたか?」を見ることが大切です。
たとえば、何かを叱った直後に舐めてくる、静かにしてほしいタイミングで舐めてくる……。
そんなときは、「どうすれば相手に落ち着いてもらえるか」を犬なりに考えての行動かもしれません。
犬にとって「舐める」は、子犬時代から身についているコミュニケーション方法です。
そして、舐めることで母犬の口元を舐めて食べ物をもらったり、相手を落ち着かせたりする役割もあります。
このように、愛情表現だけでなく、「ごめんね」「ちょっと緊張してる」「なだめたいな」という気持ちが含まれていることもあるのです。
行動の“直前”と“直後”に注目してみよう

犬の行動には必ず理由があります。
なぜその行動をしているのか?を理解するためには、「行動の直前のきっかけ」と、「その後に何が起こったか(結果)」に注目することが大切です。
たとえば、飼い主さんが怒った顔をして近づいてきた → 犬が顔を舐めた → 飼い主が笑ってなでた。
この流れが何度も繰り返されていれば、犬は「顔を舐めれば場が和む」と学習している可能性があります。
このように、舐める行動が“相手の反応を変えるため”に起こっている場合、「愛情表現」ではなく「状況をコントロールしようとする行動」と考えることができるのです。
愛情表現と捉えたほうが愛おしさが増し、その場も和みそうな感じはしますよね。
ですが、犬なりに目的を持ってコミュニケーションをとってくれているサインなのだ、ということを意識してあげましょう。
なだめ行動としての“舐める”犬の行動

犬が舐める行動を見せるとき、それは「カーミングシグナル(なだめ行動)」のひとつとして現れることもあります。
たとえば、初めての人と会ったとき、体をかがめながら手を舐めるような行動。
これは「私は敵意はありませんよ」という平和的なメッセージです。
逆に、過剰に舐め続けるような行動は、不安や緊張のサインかもしれません。
愛犬が舐めてくるとき、「この子は今、どんな気持ちなんだろう?」とやさしく想像してみてください。
その子の安心のためにできることが、見えてくるかもしれませんよ。
まとめ

犬が顔を舐める行動には、愛情以外にもさまざまな意味があります。
行動の背景には「こうしてみよう」「この状況を変えたい」という、犬なりの思いや選択があるのです。
私たちがそのサインに気づき、「叱らなくても通じ合える方法があるんだ」と理解することが、信頼関係を深める第一歩になります。
今から観察をするために、ぜひ参考にしてみてくださいね。



