愛犬を連れて動物病院に行こう!病院のマナー、気を付けていますか?チェックポイントを現役獣医が解説

愛犬を連れて動物病院に行こう!病院のマナー、気を付けていますか?チェックポイントを現役獣医が解説

動物病院はどのくらいの頻度で通院していますか?病気の時しか行かないという飼い主さんもいるでしょう。動物病院を受診するにあたって、どうしたらいいのかわからず、緊張するという飼い主さんもいるのではないでしょうか。動物病院を緊張せずに受診できるよう、飼い主さんが受診する際に気を付けるべきことなどについてお話させていただきます。

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動物病院はどんな目的で行く場所?

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動物病院と言えば体調が悪く、病気のときに通う場所というイメージが強くあるでしょう。

このイメージにより、病気のときにしか行ってはいけないのではという概念を持つ飼い主さんもいるのではないでしょうか。

しかしそんなことはありません。

体調不良など病気のとき

もっとも一般的な受診理由とも言えます。体調不良に気づき、原因の究明や治療を行うために受診します。

症状の程度は様々です。軽度ですぐに帰れるわんちゃんもいれば、重度で生死にかかわる状態のわんちゃんもいるでしょう。

動物病院は様々な状態のわんちゃんが集まる場所であるということを理解していなければなりません。

日常的なケア目的

「健康な状態の子は動物病院を受診してはいけないの?」という飼い主さんの声をよく聞きます。

もちろんそんなことはありません。

専門家である獣医さんや動物看護士さんによるケアが必要な場合、動物病院を受診する場合もあります。

例えば、爪切りや耳掃除、肛門腺処置など、家庭で飼い主さんが行おうとすると難しい場合もあるでしょう。

健康チェックと併せて日常的なケアを動物病院で行う飼い主さんも多くいます。

健康診断などの予防の目的

頻繁に受診をしなくても、年に1度や年に2度など受診頻度を決めている飼い主さんもいます。

例えば、わんちゃんの場合、フィラリア予防の時期や、狂犬病の時期が決まっているため、その時期に合わせて、全身状態のチェックのタイミングに決めている飼い主さんも多いです。

健康診断のタイミングはわんちゃんの月齢や全身状態などによって様々です。

こまめに行ったほうが良い場合もあれば、健康である確認を行う目的で行うため、年に一度などの間隔の子もいるでしょう。

病院によっては、健康診断キャンペーンの時期を設けていることもあり、そのタイミングに合わせて行っているケースもあります。

受診するために守るべきマナーは?

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実は動物病院の受診の目的は治療だけでなくても問題ないということがわかりました。

しかし、ということは元気な子も体調の悪い子も、様々な子がいるということです。

おうちの子が良ければよいのではなく、動物病院に集まるいろいろな動物たちが快適に過ごせるよう、マナーが設定されていたり、守るべきマナーがあります。

では、どのようなことに気を付けるべきでしょうか。

かかりつけの動物病院のルールを把握する

動物病院によって決められているルールは様々です。

受診前に必ず電話予約を必要とする場合、ネット予約を勧めている場合、予約ではなく開院と同時に受付が開いたら直接病院へ行く場合など、それぞれ決められています。

初めて受診する病院の場合、ルールを知らなくても当然です。まずは受診前に電話などで確認しておきましょう。

予約の取り方や、受診前の来院時間など確認しておくと、当日慌ててしまったり、「失敗してしまった…」と後悔することを減らせるでしょう。

相談したい内容など、 長くなるようであれば事前にその旨を伝える

動物病院を必要とするわんちゃんや猫ちゃん、飼い主さんはたくさんいます。自分だけの動物病院ではないため、他のわんちゃんや猫ちゃんへの診察の妨げにならないような配慮もあるとベストです。自身の診察時間内にしっかりとたくさん話をして、納得することも大切です。

30分や1時間などの診察時間内に、自分の結論が出なかったり、確認しておきたいことなどがたくさんあって収まらなさそうな場合は、事前にお話しておくと良いでしょう。

予約をとる際などに、こんな話をしておきたい、長くなってしまう可能性があるということを伝えることで、前後の診察との兼ね合いや、話し合う時間のみを別に確保してもらえる可能性もあります。

ほかの子に迷惑が掛からないような工夫を

動物病院には様々な子が集まります。

怖がりの子、怒りやすい子、体調が悪くぐったりしている子、元気いっぱいな子などさまざまです。

おうちのわんちゃんも、他のわんちゃんが苦手だったり、動物病院の雰囲気に緊張していたり、普段とは違う状態になる可能性も考えられます。

どんな状態になっても他のわんちゃんに迷惑が掛からないよう、キャリーケースに入れていくことや、しっかりとハーネスを付けておく、わんちゃんや猫ちゃんが多く集まっていて興奮してしまうなどがあれば待つ場所を変えるなど、飼い主さんからも配慮しましょう。

飼い主さん同士が配慮をしあうことで、病院内で他のわんちゃんや猫ちゃんとのトラブルが起きるリスクを減らせます。

どうぶつ病院では「こんなこと」に気を付けて!

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気を付けるべきマナーについてお話をさせていただきました。

しかし、悪気が無くてもトラブルにつながってしまうこともあります。

ついつい起こり得るトラブルの原因やマナー違反について、他にも気を付けたいことをお話させていただきます。

おやつや食べ物をもっていって他の子におすそ分けする

動物病院を好きになってもらいたい、少しでも緊張を解いてあげたいという気持ちはどの飼い主さんも共通でしょう。

かかりつけの先生に確認する必要はありますが、制限が無い場合、おやつやお気に入りのフードなどを少量持っていき、診察後にご褒美としておうちのわんちゃんに与えることは問題ない場合が多いです。

近くにお友達になれそうなわんちゃんがいたら、おすそわけをしたくなる気持ちもわかります。

しかし、動物病院は様々なわんちゃんや猫ちゃんが集まる場所です。治療の一環として食事制限がされているわんちゃんもいます。

むやみにおやつのおすそわけや、食べ物を他のわんちゃんに与えることは避けましょう。

飼い主さんへの確認なしに触ろうとする

わんちゃんと生活する飼い主さんたちは、きっと動物さんたちがとても好きな方たちが多く、動物病院でかわいいわんちゃんや猫ちゃんが集まっているのを見てほほえましい気持ちになることも多いのではないでしょうか。

しかし、病院を訪れるわんちゃんや猫ちゃんは元気な子から病気の子まで存在し、どの子も他の子の匂いや雰囲気で緊張をしていたり、警戒をしている場合が多いです。

また、中には飼い主さん以外の人やわんちゃんなどを苦手とする子もいます。かわいいと感じても、飼い主さんへの確認無しに触ることはやめましょう。

感染症などで受診している場合もあります。感染拡大を防ぐためにも、むやみに触ることはおすすめできません。

時間を守らない

予約制の動物病院の場合、予約をとった時間は、おうちのわんちゃんのために動物病院が用意してくれた時間です。

他にも動物病院での受診を必要とするわんちゃんや猫ちゃんはたくさんいて、遅刻などの時間を守らなかったせいで、迷惑が掛かってしまう場合もあります。

時間を守るよう心がけ、やむを得ず遅れてしまうなどの問題が発生してしまった場合は、速やかに動物病院に連絡をしてその旨を話しましょう。

まとめ

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おうちのわんちゃんが健康に長生きするために、専門家であるかかりつけの動物病院の先生との二人三脚で生活することは欠かせません。

しかし、小さなことがきっかけで動物病院や他の飼い主さんとトラブルになってしまい、受診しづらくなってしまったという飼い主さんのお話もよく聞きます。

悪気が無くても、他の飼い主さんや動物さんたちに迷惑をかけないよう、お互いに配慮をしあいながら動物病院を利用することが、長く動物病院と良い関係を築くことにもつながるでしょう。

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