愛犬が言うことを聞かないのはなぜ?2つの理由と適切な解決策をドッグトレーナーが解説

愛犬が言うことを聞かないのはなぜ?2つの理由と適切な解決策をドッグトレーナーが解説

なんでうちの子は私の言うことを聞くときと聞かないときがあるんだろう?」と感じているあなたへ。そして、「なんで聞いてくれないの?」と困っているあなたにも知ってほしいこと。今回は犬が私たちの言うことを“聞く or 聞かない”時がある理由と、その解決策についてお伝えしていきます。

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記事の提供

香川県をメインに、犬の幼稚園・預かりトレーニングを運営中。

犬の行動学を〝正しく〟用いるしつけ方法を〝複数〟組み合わせ使っていくことで『専門家にお願いしたのに効果がなかった・変化が感じづらかった』というしつけに悩んでいる飼い主さんと犬を改善まで導いている。

対応を断られるような難しいケースも引き受け、四国4県、関西や関東からの依頼も受け、2件目の専門家としての依頼率は全国平均の約2.3倍、改善率は全国平均の1.5~1.7倍の実績あり。
チワワやトイプードルなどの小型犬から、しつけが難しいとされる和犬や闘犬、ワイマラナーやグレートデンなどの超大型犬まで子犬成犬問わずトレーニング経験あり。

特に『犬のしつけで失敗したくない!』と思っている方や、既に他の方法では解決できず解決方法を模索している方へ。
【知れば知るほど分からなくなる犬のしつけ問題】を〝ゼロ〟にするために役立つしつけ情報を発信してまいります。

愛犬があなたの言うことを聞かないのは2つの理由がある

そっぽを向く犬

犬が言うことを聞かない理由その1

そもそも私たちが伝える意味をその子が理解していない

人が犬に指示を出す時、何かを伝える時というのは、やってほしくないことを止めようとする時が多いです。

例えば甘噛みがヒートアップしてきてそろそろ痛いからやめて欲しい。吠え続けているとご近所迷惑になるから静かにしてほしいなどなど…心当たりがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?

私たちが困った、やめて欲しいと感じるこれらの犬の行動。実は吠えたり嚙んだりすることはコミュニケーション手段です。犬たちにとってはごく当たり前の行動なんですね。

その行動を人が辞めてほしいと伝えるのであればそれが『止めなきゃいけないことなんだよ』と、人と一緒に暮らすルールを教えてあげなくてはなりません。

その基礎をすっ飛ばした状態で、やめてと伝えられても、最初は飼い主さんのリアクションや声質から人の求めたいことを読み取ってやめてくれるかもしれません。

ですが、やめることが正解なのか?飼い主さんが求めていること明確に何を指すのか?こちらが伝えたいことが伝わっていない以上、私たちが犬に伝えることは安定して伝わりません。

これは皆さんが外国に行って、その国のルールを知らないのに外国語で何かを言われているのと同じです。
わんちゃんがいうことを聞かない場合、まず犬がこちらの言うことを理解できているか?考えてあげましょう。

犬が言うことを聞かない理由その2

分かっていて“効かないふり”をしている

先ほどお伝えした内容、私たちが伝えたいことを犬に理解してもらうことができるようになったとしても、犬はしばしば私たちの言うことを聞かない瞬間があります。

その理由はあらゆる要因によって、言うことを聞く〝優先度合い〟が変わるから。
その要因は例えば、他に気がそれる音や匂い、後は人との関係性や状況の変化も含まれます。

私たちも『分かってはいるけど今は聞けない!』という場面がありませんか?

たとえば子どもの頃、夢中になっていた遊びやテレビに釘付けになっていた時、お母さんに用事を頼まれたり、もうやめなさいというわれても中々手放しづらかったのではないしょうか?

このようにわかっていても今は聞きたくない!ということを無視しようとすることはわんちゃんでも起こります。

こういった理由から、犬は人の言うことを聞かなかったり、聞けなかったりします。

ここまでで、『愛犬が言うことを聞かない理由は分かったけど、その見極めはどこでするの?』と感じた方いらっしゃるかもしれません。

では、次から愛犬が言うことを聞かないのは本当に分かっていないからか?それとも分かっていてスルーしているのか?見極めポイントとそれぞれの対応について解説していきます。

言うことの意味を分かっているかの見極め方

首をかしげる子犬

  • 犬の反応を観察してみる

理解できていない場合は人の方に集中していたり、聞こうとする姿勢が見られます。これは何かを言われているけど、どうしていいかわからない為です。

他にも、求められていることが分からないストレスとして耳を掻いたり、クルクル動き回ったりなどのしぐさが出ることも。

理解していて聞かないふりをしている場合は、ごまかそうとする動きとして遠くを見たり、あくびをしたりするしぐさが見られます。

正直しぐさは複合的に見ていくので、一つのしぐさに見えることが全く違う状態を指していたりします。

そんな時の保険として、愛犬に求めたことは日々教えていることかどうか?という部分も併せて意識してみて下さい。いつもと同じような場面でできる時とできない時がある場合は聞き分けている可能性が高いです。

それぞれの対応

クッキーを見つめる犬

まだルールを伝えていない場合、まずは分かりやすく教えてあげましょう。

その中で成功体験を積ませ、こちらが伝えていることに対する理解度を上げていきます。

ごまかしている時は、『ごまかしているのはわかってるの!ちゃんと聞きなさい!』と伝えたことをわんちゃんが最後までやりきるようにお尻を叩いてあげることもまた、教えたことを忘れないようにしてあげるために必要なことです。

まとめ

ハイタッチする犬

愛犬が言うことを聞かないと感じるとき、その背景には「本当に分かっていない」か「分かっていて無視している」かのどちらかがあることが多いです。

まずは、
✅ 伝えたいことが犬にとって分かりやすく伝わっているか?
✅ 教えているつもりになっていないか?
✅ できる時とできない時の差があるか?
✅ しぐさや態度から“分かってるけど聞かない”様子がないか?

を観察してみましょう。

そして、まだ教えていないなら、まずは丁寧に教えて成功体験を作ること。ごまかしているときは、ちゃんとやるまで導いてあげること。

この2つの軸を使い分けていくことで、「なぜ聞かないのか」という理由が見えるようになり、「どう伝えればいいか」が分かるようになります。

焦らず、一歩ずつ関係を育てていきましょう。

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