よくある?異物トラブル
わんちゃんと生活している飼い主さんであれば、置いてあったはずのものがなくなっていたり、ひやっとした経験はありませんか?
まだ経験したことのない飼い主さんはどのようなことに気を付けたらよいのでしょうか。
お散歩中目を離したときに何かを食べてしまう
わんちゃんとのお散歩時間は飼い主さんにとってもわんちゃんにとっても楽しいスキンシップの時間でしょう。
ふと近くで通った車などに目が向いたり、偶然わんちゃん仲間と遭遇してお話に盛り上がってしまったり、わんちゃんから注意がそれてしまったことはありませんか?そんなチャンスをわんちゃんは逃しません。
道端に落ちている葉っぱや食べ物のごみなどを口にしてしまうことがあります。怖いケースではタバコを食べてしまうこともあるため注意が必要です。
また、外の植物の中にも中毒を起こす種類のものもあるため、目を離さないことや食べてしまったらすぐに受診することはとても大切です。
お留守番中に何かを食べた形跡がある
普段はしない子やゲートや戸締りなどでしっかり対策をしていたのに、帰ってきたらおうちが荒らされていた!ということもよくあるトラブルです。
そんなときは慌てずなくなっているものがないか、どんな風に荒らされているかを確認しましょう。
細かくかじって遊んだだけの場合も、しっかり何かを食べてしまった場合も考えられます。
もし食べてしまったのであれば何を食べてしまったのかを確認したうえで、早めにかかりつけの先生に相談しましょう。
食べてしまっても自然にうんちで出てくる場合もありますが、中毒性のあるものであったり、閉塞につながる危険性のあるものである危険性もあります。
また、食べてしまってから時間がまだあまりたっていないのであれば吐かせる処置を行うことも可能です。まずはお電話でのご相談をおすすめします。
飼い主さんのご飯中に盗み食いをしてしまう
飼い主さんのご飯はおいしそうなにおいがしていたり、実際に盗み食いをしたことがあっておいしいことがわかっていたり、わんちゃんにとって誘惑がたくさんです。
ご家族の中でも床に食べ物を落としやすい人がわかっていたり、準備中に一瞬の隙ができることがわかっていてその瞬間に盗み食いをする癖がついているわんちゃんもいるかもしれません。
おいしい反面、にんにくやねぎ、チョコレートやブドウなどわんちゃんにとっては食べてはいけない食材も人間の食べ物の中にはたくさん含まれます。
少量であれば問題ない場合もありますが、中毒になり致命的になる危険性もあります。
異物を食べちゃった!どうしたらいい?
どんなに対策をしていても、食べてしまうこともあり得ます。そんな時は焦ってパニックに陥りがちですが、冷静に行動することが大切です。
まずは食べたものを確認
まずは何を食べてしまったのか、確実に食べているのかということを確認しましょう。
小さくかみちぎって遊んだり、部屋を荒らしただけで、実は食べていないというケースもあり得ます。
そのために、わんちゃんが自由にしていられる場所はある程度整理整頓することをおすすめします。
異物を食べてしまったときには、できるだけ早くその旨をかかりつけの先生に相談することが大切ですが、食べてしまったものと量を確認し、食べてしまったかどうかが不確かである場合はその旨も伝えることが大切です。
受診できる動物病院を探す
異物を食べてしまった場合、食べてしまったものによって処置が異なります。
腸まで移行してしまうと閉塞の危険性も生じるため、できれば早い診察が必要となりますが、地域や時間帯によっては受診できる動物病院が限られてしまう可能性があります。
特にお出かけ先での誤食トラブルの場合、土地勘のない場所で動物病院を探さなければなりません。
あらかじめ飼い主さんのお住まいの地域で、時間帯別に診療が可能な動物病院を探しておくことや、お出かけ前にはお出かけするエリアの受診可能な動物病院を探しておくことなどをおすすめします。
腸閉塞につながり手術が必要であったり、内視鏡などの高度医療を用いた処置での治療が必要となった場合、保険に加入されている際は保険の使用が可能かなども含めて調べておけると費用の面でも安心できるでしょう。
できるだけ早めに受診をする
異物を食べてしまった場合、食べてから約1時間程度以内であれば、腸まで到達せずに吐かせる処置が可能な場合もあります。
腸に移行してしまうと、吐かせることができないため腸閉塞に陥るリスクが高まったり、手術などの体にも負担のかかり得る処置になってしまう危険性もあります。受診時にどのくらい前に誤食したのかということも伝えると良いでしょう。
お留守番時などはどのタイミングで食べてしまったのかということがわからなくなりがちです。お留守番カメラのようなもので記録しておけると受診時により細かい情報が伝えられてスムーズに診察が進む可能性が高いです。
こんなものには要注意
好奇心旺盛なわんちゃんたちはさまざまなものに興味を持ちます。
食べてしまう可能性のあるものはたくさんありますが、特に注意が必要なものは以下のようなものになります。
中毒性のあるもの
命の危険につながる可能性のあるものが中毒性のあるものです。
中毒には様々なものがあり、食材で玉ねぎ中毒やチョコレート中毒、ブドウ中毒などは有名ですが、食材以外にも観葉植物などの植物によって起こる中毒、鉛など金属を口にしたことで起こる中毒、除草剤などの薬剤によって起こる中毒などたくさんの危険なものが生活の中にあふれています。
基本的に、おうちの中ではわんちゃんが触れられる場所にわんちゃんが口にしても大丈夫なもの以外は置かないということができれば最善ですが、工夫をしてしまってある場所を開けてしまったり、お外に出たらどこにどんなものがあるかわかりません。
口にしても良いものかわからない場合は、まずはかかりつけの先生に電話で相談してみることをおすすめします。
明らかに閉塞する可能性のあるもの
わんちゃんの体格にもよりますが、腸は細く、異物の大きさによっては閉塞が起こってしまう危険性もあります。
大きなものも勢いで飲み込めてしまう場合もあります。食べ物以外のものは食べないように注意する習慣がついている飼い主さんも多いと思いますが、意外と食べ物も注意が必要です。
例えば大きめのガムや骨付きの肉などおいしくて丸飲みしてしまうと腸を閉塞させてしまったり、傷をつけたりしてしまう危険性があります。
丸飲みする習慣がある場合はある程度の大きさになったら取り上げるなどの対策が必要です。
ひも状の異物
好きな子が多いのがひも状のおもちゃと言えるでしょう。実はひも状の異物も危険です。
腸は蠕動運動と呼ばれる芋虫のような動きを絶えずしています。ひもが腸に引っかかってしまうと、蠕動運動によって切れてしまったり傷がついてしまう危険性があります。
うんちと一緒に出る場合も、肛門を傷つけてしまう危険性もあり、わんちゃんにとっても痛みや負荷がかかってしまう危険性があります。
ひも状の異物を口にしてしまった場合できれば早めに受診をし、除去することをおすすめします。
まとめ
気を付けなければならないものが生活にはたくさんあふれていることがわかりますね。
大丈夫と思っていたものが実は危険なものであったり、危険なものこそわんちゃんにとっては好奇心をくすぐられるものだったりするため、飼い主さんも注意が必要です。
しかし、トラブルが避けられない場合ももちろんあり得ます。いざというときに慌てないようきちんと対策をとりましょう。