はじめに
あなたは愛犬を見ている時に、まるで人の様に振舞い、何事に対しても好きなことは好き!嫌いなことは嫌い!とはっきり分かる行動をとることをご存知ではないでしょうか。
これはパピーの頃の経験や体験により性格が形成されている訳ですが、これは人間の子供と同じです。
しかし人間の子供は成長過程において、生活圏が拡大し親以外に友人知人、ご近所の人、学校の先生や様々な人と出逢い、また世の中に溢れる情報を吸収しそれによって学習し思考や性格形成が成り立って大人の階段を登っていくのですが、しかしあなたの愛犬は生涯、生活圏がそこにしか無いわけです。
友犬知犬は出来るでしょうが、犬の本質から言えば学習能力はあっても「自主学習」が出来ないのです。
つまり一から十まで教えてあげないといけないのです。
犬は反復すれば覚えられるのですが、応用が苦手なんですね。
犬は100%飼い主の影響を受ける!
僕は常日頃「犬を擬人化してはいけない」と言っていますが、犬という動物は極めて人間に近い心理を持っています。
これが我々と犬との長い歴史を持つポイントだと僕は考えるのですが、端的に表すとどちらも群れの生き物だということです。
言い換えれば「社会という組織」に属するということで、少なからず他人の影響を受けてしまい、これが犬には顕著に現れるのです。
人間と同じで模倣もします。
そして、より日常的に親密に接する飼い主さんとなるとその影響度合は絶大です。
犬が好き嫌いをする原因
これは例えば人間の場合だと、偏食の多い両親の元に生まれた子供は偏食が多くなります。
もし家庭内でトラブルがあってそれがトラウマになったりと、これは犬も同じです。
飼い主さんが好むものは犬も好み、嫌がるものは嫌いになる。
僕はカウンセリングの時、必ず飼い主さんの性格や心理状態を先に観察します。
そうすれば犬の性格がほぼ解るからなんです。
「犬は飼い主を映す鏡!」
正にその通りなんですよ。
好き嫌いを助長する飼い主の行動
日常の中で案外無意識に、そして無造作に飼い主さんが行う接し方で好き嫌いを助長しているのです。
例えば犬が段差を飛び降りなければならない時、「危ないからやめておこう」とか「嫌がっているから可哀想」と思って抱っこする。
すると犬はそういう行為を嫌いになります。
例えばキャリーバッグに入ってお出掛けしようとする時、犬が拒否すると「嫌がっているからやめておこう」と断念する。
例えば犬とドライブに行こうと車に乗せたら犬が吠えまくり暴れる。
すると『なんでこんなに車を嫌がるのかしら?』となるわけです。
これらは全て飼い主さんの不安感や心配のエネルギーを犬が感じ取っているからなんです。
つまり、飼い主さんがネガティブ思考で接する時、不安感や心配が伝わると犬も不安を感じ躊躇してしまうとう。
このように、人間にとって当たり前の行為が、犬の好き嫌いに直結してしまう原因なのです。
愛犬の好き嫌いを無くす方法
これは前章を読めば、自ずと答えは見えてきますよね。
逆に飼い主さんがポジティブにアクティブに、そして穏やかに接することによって解決する場合がほとんどです。
衣食住全てにおいて、ポジティブエネルギーを出すように心掛けることが犬の安心感に繋がるからです。
あなたの愛犬は優秀なのです。
「出来ない」「嫌がるから」とネガティブに考えるよりも「やれば出来る!」を前提に、チャレンジさせ、達成することによってあなたの愛犬はどんどん自信が付いて、堂々とした振舞いができるようになるのです。
そう!好き嫌いの激しい神経質な犬から変身出来るのです!
もし犬の好き嫌いが激しくて悩んでいるのなら、先ずあなたが考え方を改めるトレーニングを今すぐ始めましょう。
そうすればそれが、犬の社会化にどれほど大きな影響を与えているか実感出来るでしょう。
さいごに
犬にはあなたの存在が絶対であり、存在する意義はそこにしかありません。
「犬は何も言えない」ことを心に刻み、犬の想いを汲み取ることであなたと愛犬の絆はより一層深く、確実に刻まれていくことでしょう。
そして何よりあなたが愛犬のお手本になれるように努力してください。
なぜならあなたがリーダーシップを発揮し、尊敬を得ることで愛犬は穏やかな犬生が生涯約束されるのです。
どうぞ愛犬と楽しくて幸せで、穏やかなドッグライフを送りましょう。