肉球ってなに?
肉球は皮膚の最外層(角質層)が厚くなったものです。
平たく言いますと、人間に例えるなら手の【マメ】が固くなった様なものだと思って下さい。
肉球の中には、繊維・弾性繊維・脂肪・コラーゲンなどが入っているため、ショックを吸収する事が出来ます。
肉球に隠された秘密
特殊なハニカム構造
2016年に行われた調査によりますと、特殊な【ハニカム構造】を備えている事が分かりました。
(ハニカム構造とは、正六角形,正六角柱を隙間なく敷き詰めた構造の事)
ハニカム構造をした肉球は地面からの圧力を効率的に分散できます。
そのため床からのGRF(反発力)が最大で35%も低下し、表皮層にかかる物体の内部に生じる応力の数値が1/1000にまで低下するそうです!
しかし肉球は他の皮膚と比べると再生能力が劣りますので、肉球の怪我は治り難いとされています。
少しでも異常が見られたら獣医師に相談すると良いでしょう。
肉球にも骨がある
肉球は爪・指球・足底球・狼爪・手根球で構成されています。
これらのパーツを総称して肉球と呼びます。
ですから肉球にも骨が存在します。
ただしプニプニしている部分に骨があるのではなく、上部の爪に沿って骨があると言う事です。
その骨に沿って皮膚・腱・靭帯・血管があり結合組織が形成されています。
肉球には汗腺がある
犬は汗腺が皮膚に無いため汗をかく事が殆どないと言われていますが、しかし肉球には汗腺があります。
そのため肉球で【体温調整】や肉球自体の乾燥を防ぐ役割をします。
また、ストレスを感じた時や緊張したりすると人間の様に冷汗をかくそうです。
犬の肉球の役割
獲物に音もなく忍び寄る
犬が野生だった頃、狩りをするのに柔らかい肉球は非常に役に立ったと言われています。
何故ならば、柔らかい肉球は獲物に音もなく忍び寄るのに好都合だったので、爪の様に硬くならなかったと言う説があります。
地面の熱さ冷たさから身体を守る
肉球は角質層が厚くなったもので熱が伝わり難くなっています。
そのため鯨の脂肪と同じ様に極度の熱から内部組織を守っています。
また、雪や凍った冷たい地面に触れると、一旦は肉球の静脈を流れる血液が冷やされますが、その側を流れる動脈により直ぐに温められて体中へと運ばれるため、雪上や氷上を何も履かずに歩く事が出来ます。
この様に肉球は、地面の熱さ冷たさから身体を守る事ができる高性能でハイグレードな靴と言えるでしょう。
足を保護する
砂利道やデコボコした道などを歩く場合、肉球は足を保護してくれる役目をしてくれます。
外飼いのワンちゃんや散歩等でたくさん道を歩くワンちゃんの肉球は硬くて厚く、逆にあまり散歩しないワンちゃんは柔らかい肉球をしています。
因みに私の愛犬は、毎日散歩で沢山歩きますので結構硬い肉球をしています。
散歩帰りに肉球ジェルを塗ってマッサージしています。
また肉球は犬自身の体重を支え、衝撃を吸収する重要な部分でもありますので、毎日異常がないかチェックしケアする必要があります。
番外編
犬種によっては肉球の間に水搔き用の膜を持っている犬がいます。
ニューファンドランド,ラブラドール・レトリバー,チェサピーク・ベイ・レトリバー,ポルトガル・ウォーター・ドッグ,フィールド・スパニエル,ジャーマンワイヤヘアードポインターなど、泳ぎが得意な犬種がそれに中ります。
犬の肉球をケアする方法
肉球はとても乾燥し易くデリケートな部分ですから毎日ケアしましょう。
私の場合、散歩から戻ったら愛犬の足をペット用ウェットティッシュで拭いて汚れを取ります。
次に獣医師処方の消毒液をガーゼに湿らせて消毒します。
その後、市販の肉球ジェル(舐めても安全なもの)を塗りながら優しくマッサージします。
これだけで良いのです。
どうですか?簡単でしょう!
シャンプーした直後もお勧めですね。
まとめ
実は私は愛犬が1歳になるまで肉球のケアをしていませんでした。
肉球ケアなど必要ないと思って甘くみていたのです。
ある時、散歩中に愛犬が右後ろ足を引き摺るので足裏を見たところ、肉球の一部が擦り切れた状態になっており、少しですが出血していました。
きっと痛かったでしょうね、愛犬には可哀相な事をしてしまいました。
その後、直ぐに愛犬を抱いて家に戻り、動物病院に電話して指示をもらいました。
その際獣医師は『肉球の手入れは毎日した方が良いですよ』とコメントしてくれました。
結局その時は、完治するまで1ヶ月もかかってしまい、肉球の怪我って本当に治り難いものなのだと痛感しました。
楽しい愛犬との生活をより安心なものにするために、毎日欠かさず肉球ケアをしてあげて下さいね。
ユーザーのコメント
女性 ミルク
しかしある日、同じく室内犬を飼っている友人が我が家に来た時に、うちの犬の足裏がまだ若いのになんでこんなガサガサなの?と言われ驚きました。そういうもんだと思っていたので、急いで足裏にワセリンを塗り込んだのを覚えています。今ではほとんど毎晩、寝ている愛犬の肉球をマッサージしながらクリームなどを塗り込んでいます。おかげでプルプルになりました。
肉球には、特段犬用のケア用品ではなくて、私が使っているオーガニックのリップクリームやワセリン、冷蔵庫に入っているココナッツオイルなどを使っています。どれも犬が舐めてしまっても安全なものです。
50代以上 女性 ベックママ