先輩犬との別れ
去年の12月始め頃、先輩犬を病気で亡くしました。
突然だった事もあり、何も対処できなかったので、今思い返してもあの時のことは本当に後悔してもしきれません。
後輩犬も最初は実感がなかったようで、いたずらをして起そうとしていましたが、徐々に理解したのか、先輩犬の亡骸の側に静かに寄り添って座っていました。
その時の表情は、怒っているような、でもとても寂しそうな何とも言えない複雑な表情をしていました。
残された後輩犬
先輩犬が3歳ぐらいの頃にやって来た後輩犬。
よちよち歩きの仔犬の頃から先輩犬といつも一緒でした。
先輩犬は気性は優しい子でしたが、がっしりした体型で力が強いので、最初は小さい後輩犬の扱いに戸惑っていましたね。
自分では、ちょっとつついたつもりでも転がって行ってしまうので、遊んであげたいけど、力加減が分からず困った顔をしていました。
でも、成長して行くにつれ力も対等になって、後輩犬が大人になった頃には、オモチャで引っ張り合いや一緒にじゃれたりして遊ぶようになりました。
2匹の関係は、先輩犬が滅多に怒らない優しい子だったので、それほど上下関係も厳しくなく、どちらかと言うと後輩犬のワガママに付き合ってあげたり、受け流したりと甘々でしたね。
後輩犬も普段は先輩犬より出たがりで生意気な所はありますが、いざ知らない場所や人などに会うと先輩犬の後ろに隠れたり、散歩中はぴったりくっついたり先輩犬が先に行くと尻尾を噛んで引っ張ったりして止めたりと、先輩犬がいないとダメな所がありました。
そんなこんなで先輩犬とは、10年間寄り添って来ました。
年をとっても変わらず、怖いもの知らずで好奇心旺盛の明るく元気な子でした。
このまま、ゆっくり年をとって寿命をむかえればというのが私の願いでしたが、管理不足だったうえに、判断の甘さが先輩犬を死なせてしまう結果に繋がってしまったと、自分の不甲斐なさを後悔しています。
私自身、とてもショックで悲しかったですが、残された後輩犬を思うと心配でした。
先輩犬にべったりな所があり、知らない場所やものが嫌いなこの子にとっては、環境がガラリと変わってしまうので、ストレスで弱ったりしないだろうかと先が不安でした。
気丈に頑張る後輩犬
先輩犬がいない日々が始まって、最初は落ち込んだり、戸惑ったりしていました。
トイレに行く時などは、先輩犬が先に行って自分が後に続く感じでしていましたから、いない事を強く実感してしまうんでしょうね。
とぼとぼと足取りは重く、匂いをかいでいるはずもない先輩犬を探している感じでした。
ですが、日が経つにつれ徐々にたくましさを見せるようになっていきました。
散歩に行く時などはいつも後ろに隠れるか、早く家に帰りたがっていたのに、知らない場所でも積極的に自分から進んで行くようになりました。
私が悲しんでいる時も、「僕がいるのに泣かないでよ」と言わんばかりに飛びついてきたりと、一生懸命励ましてくれました。
普段は、本当に静かで大人しい子だったのですが、先輩犬がいなくなってからは、1人で出来るよ、大丈夫だよと言っているみたいに、とても張り切っています。
どことなく顔つきもキリっと凛々しくなったように思えました。
後輩犬と一緒に
後悔が大きかった事もあり、私もなかなか立ち直れませんでした。
もう少しちゃんと判断していれば、先輩犬ももっと長生き出来たかもしれません。
後輩犬にも寂しい思いをさせずにすんだかもしれません。
この後悔は何年経っても消える事はないと思います。
ですが、今回の事で繊細で怖がりだと思っていた後輩犬が芯が強い子なのだと気付かされました。
そして、その強さに私も励まされ、助けられました。
この子が頑張っているのに私も頑張らなければと前向きにさせてくれました。
今でも先輩犬の事を思い出すと少し寂しいですが、安心して先輩犬が天国から見守ってくれるように、後輩犬と一緒に悲しみを乗り越えて頑張っていこうと思います。
そして、いつか過ごして来た日々全部が、いい思い出だったと言えるようになれたらと思っています。
ユーザーのコメント
女性 マナ
同じように 最初はちっちゃな子の扱いに戸惑ってましたが 半年を過ぎた頃からとっても仲良しになり お散歩の時も 一歩前に出て 男らしく守るそぶりを見せてました。最近では ちょっと高齢になったお兄さんを守るように 妹が守るそぶりを見せ 微笑ましい関係です。2人がいつまでも 長く楽しく過ごせるように 愛情込めて一緒に暮らしたいです。
女性 キララママ