雷恐怖症とは?
雷恐怖症という言葉はあまり聞きなじみのない言葉かもしれません。知らない飼い主さんも多く、実はお家のわんちゃんもそうだった!というケースも良く聞きます。
お家のわんちゃんの雷のときの行動にお困りではありませんか?
雷に対して過剰な恐怖反応を示すこと
雷恐怖症とは、雷に対して過剰な恐怖を感じることによって体が色々な反応を示すことを示します。
わんちゃんによって雷の認識は雷の音、稲妻による光、その際に起こった振動など様々です。
色々なものに対して恐怖反応を示すことを恐怖症と言いますが、雷によって恐怖反応を示すことを雷恐怖症と呼びます。
様々な異常行動につながります
雷恐怖症で見られる行動の異常はちょっとした粗相から医療の介入が必要なレベルまで様々です。
この異常の程度はわんちゃんの雷に感じる恐怖の程度や、もともとの性格などによって個体差があります。よだれを垂らしたり、痙攣を起こすなどの行動にまでつながる子もいます。
あまりにも負担がかかっているようであれば、かかりつけの先生への相談なども検討しましょう。
なぜ雷恐怖症になるの?
雷に対して恐怖心を感じることが原因となります。
自然現象に対して本能的に恐怖を感じる場合もありますが、慣れない大きな音や光などに対して、得体の知れなさから恐怖を感じることもあります。
他にも飼い主さんの反応から怖いものであるという認識をしたり、雷のときに怖い経験をしたことがある子は結びつけて怖いものであるという認識に至ったりするケースもあります。
なぜ恐怖症になるかはその子の性格や育った環境などによるため様々です。
雷恐怖症になるとどのような異常が見られる?
雷を極度に怖がることによって起こる雷恐怖症ですが、体調や行動の変化が見られることが多いです。
実は気付いていなかったけれど、お家のわんちゃんが雷恐怖症であるサインを示しているかもしれません。
落ち着きがなくなる
雷が鳴ったり、雷の予兆でそわそわとした行動をとります。
わんちゃんは人間と違って、野生動物に近いので、目に見える変化だけでなく、気圧の変化などの目に見えない変化にも気がつくことが多いです。
落ち着きがなくなりパニックになってしまうと、外で生活しているわんちゃんやお家の状況によっては脱走などにつながることもあるので注意が必要です。
震えやよだれを垂らす
家の中でも震えが止まらなくなったり、よだれを垂らすなどの行動に現れるわんちゃんもいます。極度の恐怖やストレスによって、以降に体調を崩すケースもあります。
精神的な負担ももちろんわんちゃんにとっては問題ですが、ストレスによって起こる体調変化が雷の都度現れるのであれば何か対策を考えた方が良いでしょう。変化にいち早く気付いてあげることも大切です。
てんかん発作のような神経症状
問題行動だけでなく、痙攣発作のような神経症状として変化が現れてしまう場合もあります。
てんかんなどの神経疾患を持病に持っている子も注意が必要ですが、持病のない子でも極度の恐怖を感じたりパニックに陥りやすいなどの性格によっては一時的に発作様の症状が現れることもあります。
直面すると飼い主さんも慌ててしまいがちですが、落ち着いてかかりつけ医に連絡をするなどの対処が必要です。
対処方法
雷への恐怖によって起こる雷恐怖症ですが、どのように対処したら良いでしょうか。
その子の性格や恐怖の程度によって、改善が期待できるのか、これからも上手に付き合っていく必要があるのかということや、対処方法も異なります。
お家のわんちゃんの恐怖の程度やどんな行動に現れているのか、まずは分析してみましょう。
雷に慣らす
比較的若齢のわんちゃんや、雷に対して落ち着きがなくなるなどの軽度の行動の変化や異常が起こっているわんちゃんには適している可能性が高い方法です。
雷という漠然とした自然の変化に本能的に恐怖を感じたり、嫌な経験と結びつけて恐怖を感じている場合に、雷に少しずつ慣れることで改善される場合があります。
例えば、雷の音の録音されたものをお部屋で流すなどで音への恐怖の場合は適応できた場合に、恐怖心が少し和らぐ可能性があるでしょう。
怖がる程度が大きかったり、神経症状を呈するほどの場合は、慣らす方法が悪影響を及ぼすこともあるので注意が必要です。
飼い主さんの対応を見直す
飼い主さんの雷の際の反応が、わんちゃんの恐怖心につながっている可能性もあります。雷を怖がったり、より不安にさせるような声がけをしていませんか?
普段から何が起こっても安心できる場所を作ってあげて、声かけなどをせずにその場所で過ごさせてあげることも恐怖心を和らげる対策につながることもあります。
声をかけてあげるだけが安心につながるわけではないため、普段からお家のわんちゃんの安心できる方法を探してみると良いと思います。
不安を起こしにくくするようなサプリメントの摂取や治療の検討
神経症状や、その都度体調不良につながってしまう場合は、普段から不安を感じにくくするようなサプリメントの摂取や、雷の際の鎮静剤などのお薬の投与も検討した方が良い可能性があります。
ただし、サプリメントはお薬ではないため、その子によって効果が期待できる場合と、まったく効かない場合が考えられます。
かかりつけの先生と相談しながら、治療として対策を考えた方が良い可能性が高いです。
まとめ
どんな子でも起こる可能性のある雷恐怖症ですが、雷によって起こしている行動の変化にいち早く気付いてあげることが大切です。
また、どんな子でも得意なものや苦手なものはそれぞれ異なります。お家のわんちゃんの特性を把握し、対策を考えてあげることが、わんちゃんの不安を軽減してあげることにつながります。
程度によってはトレーナーさんや獣医さんなどの専門家に相談することで解決の近道となる可能性が高いです。