当然ワンちゃんも感じている
家族を亡くしたワンちゃんが、例えいつも通り元気そうにしていても、悲しんでいるのを知っていますか?
幼い頃から兄弟のように育ち、色々な物を共有してきて、たまにケンカなんかもして…そんな家族がある日突然いなくなったら、ワンちゃんだって気付かないはずがありません。
我が家の体験談
私がまだ子供の頃の話ですが、当日実家ではコーギー(♀2歳)のルシアナとダックス(♂1歳)のシド。
そして、シェルティ(♀12歳)のアハトをそれぞれ家族に迎えて暮らしていました。
性別や犬種が違いながらも、3匹とも非常に仲が良く、みんなとてもお利口さんでした。
アハトの死
上記の通り、ワンちゃんの中で1番年上だったアハトは12歳で無くなりました。
亡くなる直前も特段介護が必要な状態だった訳ではありません。
確かに年齢が年齢のため、体力は衰えエサを食べる量が減り、食事もシニア用に変えたり、散歩の速度も落ちた為、ルシアナもシドもアハトのペースに合わせてゆっくりと長い距離を歩いたりもしました。
それでも自分で食事もトイレも、時間をかけてもお散歩も出来ていたのです。
毎回の健康診断も心配な事は特になくパスしていました。
そんなアハトはある冬の朝、突然空へと帰りました。
小学生だった私は、起きがけに母からアハトが亡くなった事を聞き、大声を上げて声が掠れるまで泣きました。
とても悲しい出来事ですが、これは生き物を飼う人であれば誰もが体験してきた事でしょう。
家族皆、アハトの突然の死に涙しましたが、残りの2匹、ルシアナとシドにも異変が起きました。
察する2匹
3匹の中でもアハトは特別お寝坊ガールで、いつも起きてくるのが一番最後でした。
多分、最初はいなくなったとは思わず、アハトがお寝坊なだけなんだと、アハトのベッドとリビングを2匹は何度も行き来して、アハトの姿を探しているのでした。
ところが、エサの時間になっても、散歩の時間になってもアハトは姿を見せる事はありません。
その前後も家の中を2匹はアハトを探して動き回っていました。
懸命に探す姿を見て私たち家族は更に涙しました。
しばらくして、2匹はアハトを探すことは無くなりましたが、2匹とも他界するまでは、アハトに合わせていたゆっくりなお散歩のペースは変わることはありませんでした。
犬友談
こんな経験をするのは私だけではないようです。
Gさんの場合
チワワを2匹飼っていたうちの1匹を亡くしました。
残された方は相当ショックだったのか、あまりご飯を食べなくなってしまいました。
Kさんの場合
親子のキャバリアの親の方を亡くしました。
子供の方は、やはりしばらく探していました。その姿を見てとても胸を痛めました。
Tさんの場合
三毛猫とチワワを飼っていて、三毛猫を亡くしました。
とにかく元気が無くなり、お散歩も喜ばなくなるほどでした。
3日程お腹を壊し、動物病院を受診する事になりました。
犬にとってもペットは大切な家族
仲が良ければ良いほど、犬にとっても家族の「死」のショックは大きいものです。
中には体調不良まで起こしてしまう子もいるそうですね。
「いつもどうり振る舞ってるから、平気でしょ」なんて思わないであげて下さいね。
ワンちゃんにとっても大事な家族を失ったショックはきっとあるはずのですから。
飼い主さんが悲しんだり、お葬式の準備をするのにバタバタしているのを見て、いつもと違う空気を感じて戸惑う子もいます。
エサの時間や散歩の仕方などがこれまでと変わってしまって混乱してしまう子や、大好きな家族の姿が見えなくなってしまって不安に思う子も。
感じ方は様々であると思いますが、ワンちゃんだって当然気が付いています。
元通りの生活に戻って、より早く残された子のケアをしてあげて、飼い主さんもワンちゃんもまた幸せに笑える日がくるのを願っています。