犬が太るわけ
そう、ずばり飼い主が太る食事を与えるからです。
だから、犬の肥満の話しは難しいことはなにもないのです。それでも、サイトを見まわってご覧になっても、「私のワンちゃんが太っちゃた!どうしよう!」という話しがいっぱいです。
ということは、飼い主たちが、愛犬が可愛いばっかりに「好きなモノを好きなダケ」食べさせてしまうからだ、ということになる。
それはよく分かります。美味しそうに食べている姿を見ていると、「犬飼ってよかった!」って思いますものね。
が、かくゆう私も食べている犬を見ているのは楽しいし、嬉しいものです。
太りやすい犬がいる
でも、じつは飼い主のせいだとばかりはいえないのです。
犬のなかには太りやすい種類とそうでないのがあるのです。
小型犬ならダックスフント、中型ならコーギー、大型ならラブラドールなどが太りやすい。
もちろん狩猟や牧羊などのためにブリーディングされてきた犬種は、当然運動不足から肥満になりやすい、というわけです。
好きな犬種ってありますからね、選ぶのに苦労します。
太ると?
太って、というか、太らされて迷惑なのは犬たちです。
太るといっても「小太り」から「まるまる太り」まで、いろいろですが、肥満の影響は大きく二つあります。
一つは病気、一つは寿命です。体のあちこちに異状が起こるか、早く死んでしまう。どちらも飼い主にはつらいことです。
「そんなことなら、日頃から.......」。そうです、日頃から食事と運動をしっかり管理してあげれば、簡単に防げるのです。
肥満が引き金になる病気は大きく二つ、心臓病・血管疾患と関節炎・関節疾患です。人間並みですね。
太らせないために:食事
さあ、ここからが本題ですよ。
人間もダイエットしてジョッギングするでしょう。
犬も同じ、食事と運動です。
ただ、はじめにも書いたように、どちらも「犬には選べない」のです。選ぶのは飼い主のあなたです。
食事のポイントは三つ、種類と量と与え方です。
種類
- 炭水化物を抑える
- 高質のタンパク質を
- 繊維質が多いフードで満腹感を
- 適正体重に戻るまでダイエット用のフードで、など。
量
- 犬種によって「一定量」をきめることが大切
- 抑え気味に
- 日によって変えない、など。
与え方
- 間食を抑える
- 自由給与法は止める
- 一日に与える量を分ける
- 時間をかけて餌を食べられる形状の食器に変える、など。
ヒント
- 自由給与法というのは、いつでも食べれる状態にしておく方法で、飼い主の都合でこうすることが多い。
肥満解消には「最悪の方法」です。 - ダイエットフードは使い続けないようにしましょう。よい食事と適正な運動で体型が整ったら、普通のフードに戻しましょう。
太らせないために:運動
人間が「運動をする」というと努力がいりますよね。犬にはそれがありません。犬には運動はごく自然なこと、楽しく嬉しいことなのです。
だから、「犬に運動をさせること」というのは「人間が犬の運動にどこまでつきあえるか」ということなのです。
あなたの犬は運動したくて、ウズウズしていているのです。
歩く/ 走る
元気な犬はほんとうは走りたいのです。河川敷の近くに住んでいれば、思い切り走らせてあげてください。
でも、平均的な飼い主は日々の散歩がせいぜいですね。ご自分の運動にもなると考えて、ぜひいっしょに歩いてください。
減量には、1日当たり20分ずつ2回の散歩がいいとされています。
心臓疾患や関節疾患等の持病がある犬については、体調を見ながら運動量を調節しましょう。
泳ぐ
重い関節疾患がある犬は散歩をすることが難しいことがありますね。こんな犬には水泳がお勧めです。
近くに川でもあればいいですが、プールとなると犬用の水泳専用施設を利用するためにコストがかかります。
でも、体調が良くなるまでは、と考えて、検討されてもいいですね。
肥満と寿命のこと
ペットの栄養学と福祉で有名なウォルサムR研究所のペット栄養学センターがまとめた新しい研究によると、肥満犬の寿命は、理想体重の犬より最大で10ヶ月短くなることが分かっています。
飼い主がペット犬を健康な体重に保つことがどれだけ大切か、浮き彫りになったわけです。
まとめ
もう一度、繰り返します。「人間は食べ物を選べて、犬には選べない」のです。
飼い主がしっかり食事を選び、運動を管理してあげれることで、犬の肥満などありえないのです。
この機会に、犬の肥満と健康、寿命のことなど、飼い主としてのあなたの役割を、改めて考えて見てください。