犬の祖先はオオカミ?
ご存知の方も多いかと思いますが、一般に、犬の祖先はオオカミであったと言われています。
ですが、いつ頃どんな種類のオオカミが登場し、具体的にどのようにオオカミから犬へと分岐していったのかなど、詳細はわかっていない部分が多いようです。
しかし、人間の食べ物を求めて彷徨うオオカミが人間の居住地に近付き、何らかのきっかけで人に飼われるようになっていったことが、現在でいうところの「犬」の原型ではないかと言われています。
野生時代の「犬」
犬の原型については、上記のように詳細まではわかっていませんが、野生時代の「犬」の生活についてはある程度のことがわかっています。
そこで以下では、野生時代の「犬」の生活の特徴をいくつか挙げたいと思います。
(1)群れで生活する
野生時代の犬は、基本的に群れを作って生活していました。
そのため現在でもその名残りから、群れの一員としての自覚を強く持っています。
つまり、現在の家庭犬であれば、自分がその「家族の一員」であるという自覚を強く持ち、その自分の群れである「家族」と共に過ごすことで、幸せや喜びを感じているのです。
逆を言えば、群れを好む生き物である犬は、1人ぼっちで居ることが苦手でもあります。
ですからもちろん、家庭犬である以上、お留守番など1人ぼっちになる時間が出来てしまうのはやむを得ませんが、毎日のお散歩や遊びなど、なるべく犬と一緒に過ごす時間、犬のために過ごす時間を作ってあげるようにしましょう。
(2)上下関係を重んじる
今も述べたように、野生時代の犬は群れを作り生活していたのですが、その群れの中では、上下関係が大変重んじられていました。
つまり犬は群れの中で特定の「上位のリーダー」を決め、そのリーダーの指示に従って行動するのです。
その「リーダー」の存在は、家庭犬で言えば間違いなく「飼い主さん」です。
犬と共に生活する中で、きちんとしつけを行い、お散歩に連れて行く、食事をあげるなど、犬との適切な関係が築けていれば、犬は自然と飼い主さんを自分より上位のリーダーであると認識し、飼い主さんの指示に常に従って行動するようになります。
しかし上下関係を重んじるということは、逆を言えば自分よりも下位の存在の指示には従わないということです。
つまり、飼い主さんが常に犬を甘やかしたり、犬の言うことを何でも聞いてしまったりしていると、犬は飼い主さんよりも自分の方が上位、つまり飼い主さんを自分よりも下位の存在であると位置づけ、言うことを聞かないわがままな犬になってしまうのです。
犬がそうした「わがままな存在」になってしまうことは、共に過ごす家族にとって良くないだけでなく、犬にとっても決して幸せなこととは言えません。
ですからいくら犬が可愛いからといって、人間が犬と接する時には、常に自分が犬よりも「上位者」であるということを忘れずに行動することが非常に大切です。
まとめ
以上この記事では、現在では家庭で飼われることが一般になっている「犬」の祖先と、野生時代の基本的な生活について紹介しました。
現在はもう家庭で飼われる生き物になっているのだから、その過去や由来を辿って何の意味があるの?と思われるかもしれませんが、この記事でも書いたように、過去の生活のあり方を知ることで、どのような環境が犬にとって望ましいのか、犬とどのような関係を築くべきなのか、という大切なことが見えてくるのです。
犬のしつけについては、それぞれの問題行動に応じたしつけなど、細かい方法はもちろんあり、そうしたことも大切ですが、犬の野生時代を辿って見えてくる
「群れで生活すること」
「上下関係を重んじること」
は、あらゆる犬のしつけの大前提として心得ておくべき重要なことでもあります。
野生時代の生活を「単なる過去のもの」と捉えず、今も犬の中にその名残りがあることを忘れずに、ぜひ犬との良好な関係を築いていきましょう!
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20代 女性 てとまる