犬より猫!猫の人気が高まる理由
飼育頭数の変化
平成27年の犬猫飼育実態調査によると、猫が987万4000匹、犬が991万7000匹とその差はわずかなものになっています。
5年前までその差は200万匹以上の差があったといわれていますから、近年いかに猫の人気が高まっているかがうかがえます。
さらに猫の飼育頭数は増え続けており、来年には猫の飼育頭数が犬を追い抜くのではないかといわれるほど。
では、なぜそんなに飼育頭数が増え続けているのか?
そこにはこんな理由がありました。
散歩不要・手間がかからない
まず第一にいわれるのが、お散歩の有無。
犬は毎日お散歩に出なければいけないけれど、猫にはその必要がなく手軽に飼えるイメージがある、というもの。
確かにその通りかもしれませんが、猫も完全室内飼いをする場合には、十分に運動できるだけのスペースを用意する必要があります。
住宅事情
また、次の理由として挙げられるのが、近年日本での住宅事情。
猫は犬のように、種類によって姿・形などが大きく変わることがありません。
大型種といわれる種類でも、一般的に抱えられないほどにはなりません。
賃貸ではペット不可の物件がまだまだ多い日本では、鳴き声も犬のように大きな声で鳴くことも少なく、お散歩などで外に出す必要のない猫を、そういった賃貸物件でこっそりと飼う方が多いということも背景にあるでしょう。
高齢化社会
さらに理由のひとつとして、近年日本の問題としてもよく耳にする「高齢化社会」も挙げられます。
高齢者は犬を飼いたくても毎日のお散歩や遊び、しつけなどをすることに対して体力的に不安があり、そのために猫を選ばれる方が増えているとのこと。 確かに、毎日愛犬と外に出てお散歩することは飼い主の身体にも良いことだといえますが、体力的に不安があったり、身体のどこかに不調を抱える高齢者の方には大きな負担になってしまうかもしれません。
心理学的観点から分析も
また、海外では心理学的観点から分析している人もいます。
英ブリストル大学Anthrozoology Instituteの財団理事長であるJohn Bradshaw教授によると、
『感情がわかりやすい犬よりも、人間の目から見た時に表情や行動がミステリアスな猫のほうが「きっとこう考えているのではないか」と想像しやすい』
のだそうです。
確かに犬猫のこれまでの歴史を辿ってみると、犬はペットとして飼い慣らされるだけではなく、狩猟犬や番犬、牧羊犬などの目的で人間に訓練され、忠実に仕事を遂行してくれる相棒的な面があります。
ペットとして飼っているだけでも、飼い主をリーダーとみなしてしつけを受け入れる、加減をして遊ぶことができる...などの性質を持っています。
一方猫は群れや他の生き物とは離れて単独で行動する生き物。
特別に訓練することはありません。
過去にはその本能を生かして、ペストコントロール(※人間に有害な害虫や害獣などを、害がないレベルにまで下げて制御すること)などの目的で飼われることが多かったようです。
そういったことから、犬は人間に忠実で感情や行動がわかりやすい犬よりも、猫はミステリアスな分、擬人化してそこに人格を見出そうとできる部分に魅かれる方が多いのではないか...と分析しています。
まとめ
私事で恐縮ですが、筆者は猫と犬の両方を室内で飼っています。
このような話題になると、よく「犬より猫のほうが手間もお金もかからない」という方がいますが、実際はそんなことはありません。
確かに、猫には狂犬病やフィラリア予防のお薬などは必要ないかもしれませんが、言わせていただけるのであれば「ただそれだけ」です。
猫も犬も同じように病気になりますし、フード類もきちんと管理しないと肥満になり、そこから病気を発症することもあります。
入院やホテルに一時預けるとなれば、外飼いに比べ予防接種を意識されている飼い主が少ないと言われている室内飼いの猫でも、一般的に予防接種を受けることが必須条件になります。
あまり知られていませんが猫にも難病というものがあり、筆者の飼い猫は日頃は普通の猫と変わらないくらい元気ですが、実は難病を患っており投薬で治療を続けています。
金銭理由や住宅事情など、ペットを選ぶにも様々な理由が存在します。
ですがどの生き物と暮らすにも必要なのが、当たり前のことですが一定以上の責任感、知識、そしてそのペットがどんな生き物なのか?どんな性格を持っているのか?きちんと知った上で愛情を注げるかどうかが大切です。
猫は犬の代わりは果たせませんし、その逆も然りです。
年々ペットたちの寿命も延びている昨今、一生できるだけ楽しく幸せに一緒に暮らしていくためにも「何かの代わり」ではなく、そのペット自身をしっかり見つめて終生飼育を考えなければいけないのではないでしょうか。
ユーザーのコメント
40代 女性 匿名
女性 n
スリスリしてきたり乗ってきたりして、人なつっこい猫ちゃんで、めちゃくちゃ可愛いくて。それから猫ちゃん派になりました。今は猫ちゃんグッズ集めたりして癒されています。猫ちゃんは、静かで、きれい好きで、ありがたいです。
女性 miya
知人や友人も猫を飼っている人が多く、色々話を聞くこともありますが、犬とは違うんだなと思って興味もわきます。
犬と猫の性格の違いを挙げてしまうと、正反対な部分が多くてどうしても犬に寄ってしまいます。ペットと言えど、家族の意味合いがとても強いので、ふらりといなくなってしまうことがある猫は不安ばかりで落ち着けません。帰りを待っていてくれる犬は一生懸命反応を返してくれるので、本当に癒しになります。
私はこの先もおそらくアレルギーの関係で猫を飼うことはありませんが、犬派でも猫派でもその子が大好きなことは同じだと思います。
どちらにも言えることですが、流行りの種類だからとアクセサリー感覚で飼うのだけはやめてほしいです。
40代 女性 momo
20代 女性 てとまる
女性 シュナ
30代 女性 りん
40代 女性 SUSU
ご近所を見ていても猫を飼っているお宅が増えてきました。近くのマンションは外が見える窓に猫が寝ているお部屋が何軒かあり、外から見ているとそれぞれのお部屋の猫が外を眺めたり日向ぼっこをしたりお昼寝をしたり、さながら猫のマンションといった感じです。窓にくっ付けられるタイプのベッドもあるようで、猫グッズも充実していますね。
猫はしつけをしなくても良いしお散歩も不要だし、犬よりも楽だから猫が人気になってきたという声もあるようです。
確かに、どんな小型犬であれ犬は散歩が不可欠です。でもそれは猫でも同じであって、散歩は行かなくてもそれなりの運動と外の刺激は必要ではないのかなと思っています。実際、我が家のお隣の猫さんは早朝、あまり人通りがない時間帯にハーネスをつけて飼い主さんとお散歩をしています。毎日、窓から外を眺めて観察をしているのをよく見かけますが、ハーネスを持つととても喜ぶそうで、やはり猫であっても外には出たいのではないのかなと思います。
そのお隣さんいわくですが、猫の方がラクだから猫にするという考え方は絶対に間違っていると思うとのことでした。その方は以前、実家で犬と暮らしたこともあり両方の飼い方を知っているそうですが、どちらもそれなりに大変で、どちらもとてもかわいいと話してくれました。
まず、猫は犬よりもトイレのしつけは楽ですが、オシッコの匂いはキツいと言われています。消臭成分入りの猫砂もたくさん売られており、きちんとトイレにしてくれる時は問題はないが、ストレスがあったり気に入らないことがあるとカーテンなどにスプレーをするそうです。臭くて大変よ~と嘆いていました。
そして、猫は慣れるということはしてくれない、嫌なことは嫌だそうで、そのお宅では猫の爪切りはご主人が噛まれる覚悟でされているそうです。
その他、猫は場所が変わることをとても嫌がる動物であるため、旅行などに連れていく際はメンタル面に注意が必要で、そもそもペットOKの宿でも犬だけという宿も多く、猫もOKだとしても犬連れのお客さんが多いため、犬の匂いに怖がってしまうことも多いそうで、もう何年も旅行には行ってないのと笑いながら話してくださいました。
犬は無駄吠えなどのしつけが必要であり、人口が多い都内では特に問題となってしまうこともあります。どんなに疲れて帰っても座らずに散歩に行く日々です。それでも犬は猫よりも人間に合わせ我慢して付き合ってくれる動物でもあります。
一方、猫はきまぐれな性格と思われがちですが、飼い主さんが落ち込んでいたり具合が悪い日はそっと寄り添ってくれたり空気を読んで静かに待っていてくれる気遣いのできる動物でもあります。
猫ブームと言われる裏では、犬よりも多くの猫が保健所に収容されておりその多くが殺処分されているのが現実です。
ブームだから、CMで見たから、好きな芸能人が飼っているからといった理由で家族に迎えてしまうことは非常に不安を覚えてしまいます。ブームは一瞬でも猫の寿命は15年前後と犬よりも長く生きる子も多いです。その命を生涯、受け止める覚悟があるのかどうか、ペットショップのPOPにぜひその文言を入れて欲しいなぁと、家族連れが展示ケースを覗きこんで盛り上がっているのを見ると、おせっかいながらいつも思ってしまいます。
男性 か
30代 女性 匿名
どちらも可愛いですが、どちらが疲れないかと聞かれればネコです。
散歩で疲れるとか躾で疲れるとかそんな話ではありません。
ネコのほうが空気を読んでくれるような気がします。
イヌは365日それこそ全力投球で付き合わなければなりません。
それからもう一つ、飼い主同士の付き合いがないだけネコのほうが気楽です。
飼い主同士の付き合いは楽しい時もありますが、そうでないときもあります。
癒しを求めるならネコなのかなと最近思っています。
40代 女性 猫飼い
猫を飼ったことのない人からすれば知っているのは野良猫でしょう。臭くて、発情期の声がうるさく、警戒心が強くてすぐ逃げてしまう、何を考えているかわからない可愛くない動物…といったところでしょうか。
友人などが飼っていたとしても知らない人には怯えて出てこない猫も多いですしね。
それが最近、飼い主が撮った動画などがSNSやテレビでも紹介されてます。
信じられないほど、甘えん坊だったりひょうきんだったり一緒に遊んだり…猫は無表情などとは程遠いです。
なので動画などで飼い猫の素顔の一部を見て世話も楽と聞けば一緒に暮らしたいと思う人が増えるのはよくわかります。
犬の場合は必ず散歩、しつけ、予防接種、犬種によってはトリミングが必要ですからほんとにキチンとした人でないと飼育してはいけないというイメージがあります。
なので幸せそうに散歩している犬の飼い主さんとか見かけるとほんとに尊敬してしまいます。