天国にいるぶちゃこさんへ
君がいなくなってもう何十年たつでしょうか。
私が小学生の頃、姉が学校裏からお弁当で釣ってきた子犬が君だったね。
つまり捨て犬だった君は、あの時お腹がすいていたんだよね。
うちに来てどんどん元気になっていくその姿。
魚肉ソーセージが大好きで、いつもうまく皮をむいて食べてたよね(笑)
食べ過ぎて少し?太ったけど。
遊びは座布団。あまりにブンブン降るから怖くて近寄れなかった。
外に行けば思いっきり走り回って、かたつむりを見つけてはゴロゴロし、かまきりとは戦ってたね。
散歩に行って小鳥を捕獲したこともあったね。
優しい君は両手でそっと包み込むように小鳥を捕獲したんだよね。
君との思い出やエピソードなんてありすぎて何を書いていいかわからないね。
心臓が弱かった君。
大人になるにつれてどんどん弱っていく姿。
優しい君だから家族にはいつも変わらぬ態度で接してくれた。
バラバラになりそうだったうちの家族。
君がいてくれたおかげでそうならずに済んだ。
ありがとう。
うちの子供ともよく遊んでくれたね。
怒りもせずに。
後悔と感謝
私は弱っていく君を見るのがつらくて仕事に集中してた。
毎日遅く帰った。
それでも君はいつもお帰りを言ってくれたね。
なんど励まされたか。
動けなくなって見るの辛くて冷たく接したこと。
本当にごめんね。
それが君に言えなかったこと、今でも後悔しています。
最後の日、やっぱり遅くなったけど、嫌な感じがしたから急いで帰ったんだ。
もう息してるのかもわからない君。
でも帰ったら痛い体引きずって、お帰りを言ってくれたんだよね。
夜も遅いのに。体痛いのに。意識もほとんどないのに、待っててくれたんだよね。
そして、大好きな母の膝の上で天国に行ったんだよね。
「今は体の痛みとれていますか?」心配です。
君の存在が大きすぎて、動物関係の仕事も飼うのも避けていたけど、君が導いてくれたのかな。
親愛なる兄弟へ
今はパグが2匹いるよ。君の様に優しく育ってます。やんちゃだけど。
そして、ペット看護士の資格の勉強をしています。
今、君との思い出をいっぱいもったまま、他の子達を元気にしてあげたくて頑張っています。
ほんとに小さいころから私が母になるまで一緒に育った君は私の兄弟。
失った傷はとても半端じゃなかったけど、今でも君はどこかにいてくれる。
伝えられなかったごめんを、手紙に書けて良かった。
幸せだったかな、怒られるかな、不安だけど、君と出会えたことに感謝します。
ありがとう。うちに来てくれて。
ありがとう。出会ってくれて。
親愛なる兄弟ぶちゃこさんへ。