犬のオークションについて
「犬がほしい!」と感じた時、まずはあなたならどうしますか?『とりあえずペットショップに行ってみる』という方が日本だとほとんどで、犬の入手先として主流となっていますね。
では、ペットショップの犬はどこからやってきているのでしょうか。ここは割とみなさん知らないポイントであり、また気にしていないポイントでもあります。
結論から申し上げますと、流通している犬の半数以上がオークション(せり)を経由しているのです。
一般の方が犬を飼うルートと言えば
- ブリーダーさんから購入
- 仲介業を介してブリーダーさんから購入
- オークションから購入
- ペットショップから購入
この4つの方法ですが現実的にはほとんどの人が、ブリーダーさんからかペットショップからの購入だと思います。
さて、それではオークションからの購入は…?
- ブリーダーさんから購入
- オークションから購入
基本的にはこの2つの方法となります。
購入者自身がブリーダーから購入するということは、その子犬がどんな親から生まれてきたかなど素性がはっきりしているというのが最大のメリット。
親の顔や性質がわかっていると、子犬の育つ傾向なども見えてくるのでショップでの販売時にもさまざまな情報を伝えやすくなります。
さて、それではオークションからの購入は…?
ブリーダーによって繁殖され生まれた子犬がオークション、つまりセリ市に商品として出され、せり事業者と呼ばれる買い手が買値をつけて競り落とすのです。もちろん、優良なオークションもあり、公正な取引が行われることも少なくありませんが、そこにはさまざまな問題もあるとして、ペット業界での課題となっている現場でもあります。
犬のオークションでの問題点
当たり前ですが、犬はブリーダーの元で生まれるか、他で飼っている犬が赤ちゃんを産むかでししか生まれることはありません。
飼っている犬が赤ちゃんを産んだ場合はご近所さんに譲ったり、今はSNSが発達しているのでそちらで飼い主さんを募集したりすることが可能です。
オークションの犬はどこから
ではオークションの犬たちはどこからきたのでしょう。
悲しい現実ですが、
「ブリーダーさんで生まれた優良な赤ちゃん」
は高値がつくことからすぐさま仲介業者が買い取ってしまうことが多くあるとされています。そのため、仲介業者による買い手がつかなかった子などがオークションに…という流れとなることも。
寂しいですし、本当に悲しいですがこれが現実です。
また、インターネットを介したオークションの場合、繁殖状況の情報などが競り落とした相手に対して与えられない場合も多いとされてます。つまり、どこでどのような親の間に生まれ子かわからないまま、ましてや健康な子かどうかもわからないまま取引されている場合もあるのです。
ペットショップで購入するときは、どこからきたのかを直接聞いてみるのもいいかもしれません。聞きずらい場合は、親のことをちゃんと店員さんが答えられるかどうかも確認した方がいいかもしれませんね。
感染病拡大と幼齢出荷の問題
日本では「小さな子犬ほどかわいい」と思われがちで、月齢の若い犬ほど高く売れる傾向にあります。そのため、まだ離乳もしていないような免疫力の低い小さな子犬がオークションに出ることも多く、感染病が蔓延してしまうことも。
そういったことに配慮して月齢の基準をきちんと設定していない現場などでは死亡してしまう子犬も少なくありません。また、幼すぎる子犬を母犬や兄弟から引き離すと気質にも問題が出て問題行動を起こしやすい犬になるとも考えられています。
まとめ
近年はそういうのに反発した活動も盛んになったり、里親募集も以前よりはしっかり行われているようではありますが、海外と比べてまだまだな気がしてなりません。
8週目までは取り引きしてはいけないという法律が割と主流になっています。
アメリカでは、『生後8週間経っていない犬に関して商用目的に流通させてはいけない』というルールがあります。
イギリスでは、『飼養業の許可を受けている者側に8週間経っていない犬を外に出してはだめ』というルールがあります。
犬は生後8週目までが一番ストレスを感じ、そのストレスはその先のその子の人生を左右するとまで言われています。
要は小さい頃の「トラウマ」というものです。
『ペットブーム』はとても都合の良い言葉。
ブームと比例して、問題も多くなる現実。
私も自分が犬を飼い始めたことでいろいろ考えられるようになりました。
こういう記事ひとつからでもいいので、少しずつできることをして犬にやさしい日本を目指していきたいですね。
ユーザーのコメント
30代 女性 TIKI
記事によると、オークションではブリーダーさんの売れ残りが出る場合があるとのことで、健康状態もわからない子も取り引きされるらしいですね。やはり、飼う側も色んな知識を持って「どこからどんな子を探すか」という事をしっかりと見極めたいですね。
30代 女性 ゆうこ
オークション…商品ではあるけど物みたいな扱いですね。悲しくなります。
このペットショップの子達は、売れ残ったり、大きくなったりしたらどうなるのでしょうか?
40代 女性 カノン
以前の子たちは、知人から譲渡してもらったので、お店で犬を買うのは初めての経験。ペット販売業には闇の部分があるという知識だけはあったので、ブリーダーがはっきりしている店を選びました。
でも、そのお店は閉店してしまいました。
近くに別のペットショップができたからです。
そこで販売されている子は、月齢が若くて、いつも心配になります。ブリーダーもはっきりしません。
「ひょっとして、オークションかも?」と、この記事を見て思いました。
小さい子、月齢が若い子は、見た目には確かにかわいくて、たくさんのお客さんが集まるのもわかります。でも、犬にとって幸せでしょうか?
早くに親兄弟から引き離され、見知らぬ環境で売り買いされ、お店に展示される……。不安とストレスでいっぱいだと思います。問題を抱えやすくなることも想像されます。そして、もてあました飼い主の手で、保健所へ……ということも考えられます。
負の連鎖を断ち切るためにも、ヨーロッパ並みの法整備と、飼い主の意識改革が必要ですね。
40代 女性 ぽち
しかしその犬たちがどのような環境で生まれてペットショップに来たのか、どのような環境でお店に置かれているのかを考えることはとても大切です。
流通の都合上、親犬の血筋をたどったり、兄弟の情報をみつける難しいかもしれません。
しかしなかには生産者と呼ばれる悪質ブリーダーやパピーミル(狭いケージで繁殖目的だけの粗悪な環境の悪徳業者)から来てる場合もあります。
私はペットショップで犬や猫を販売するのに反対です。
ペットショップには良心的なペットショップもあるかもしれませんが、飼育環境が劣悪なペットショップもあります。展示されている犬たちはストレスがたまり、問題行動が見られても不思議ではありません。
イギリスやドイツ、イタリアでは犬をペットショップで販売するのは、犬たちの健康な発育には好ましくないという理由で、基本ペットショップでは売られてません。
また飼い主には動物に快適な環境を用意するのは義務です。
日本には「動物の愛護及び管理に関する法律」がありますが、海外とは著しく異なります。
犬を迎えるのなら優良なブリーダーを探して、子犬が生まれるのを待つのはどうでしょう、もしくは里親になるのはいかがでしょうか。
ペットショップの需要があるから供給があるわけです。
わたしは出来ればペットショップでは犬を買わないでほしいと思っているひとりです。
そうすれば生体販売はなくなるはずです。
買うのは簡単です。考えたうえで購入してほしいと思います。
20代 女性 さくらんぼ
オークション(せり)は実際にあります。
オークション会場ではワクチンや血統書の偽造もあるそうです。
良質な犬は主に関東に高値で売り、見た目や身体になにか問題がある場合や売れ残りは激安で業者が買い取り、突発的にあるペットイベント即売会で売るそうです。イベントの犬は、ずさんな管理がされているためストレスなどで体調不良を起こし、酷い場合は伝染病にかかってしまいます。亡くなってしまうことも多くイベントを開いたショップは即売会が終わるととんずらしてるケースがほとんどで連絡が取れなくなるようです。
ペットショップに並ぶ前には様々な負担がかかることがあります。
若齢で親から離される→車に積まれオークション会場へ連れて行かれる→せりにかけられる→再び車に積まれ買い取った業者の元へ連れて行かれる→ペットショップのショーケースに入れて人間の目に晒される
まだ体力も抵抗力もない子犬が耐えられることではありません。ペットショップに並ぶ前にたくさんの子犬が亡くなっています。
またペットショップの裏側はヤクザが経営していることがほとんどで、なかなか取り締まりは厳しいようです。
私はペットショップがなくなることを願っています。命の売買をすれば必ずそれで金儲けをする方が出てきてしまいます。負の連鎖を断ち切るためにも、海外のようにペットショップから買わないということが当たり前になるよう意識を変えていく必要があると思います。
女性 ぽんぽん
女性 匿名
この事から分かるように命の値段は月例を追うごとに安くなっていきます。
オークションで取り引きされているのは知りませんでした。その際に死んでいく子がいるなんて悲しすぎます。
大型商業施設に出来たショップには大型犬から小型犬まで沢山の子がいます。変な話新しいショップは、目新しさも手伝ってよく売れている気がします。
日本は安易に迎え過ぎるのかもしれませんね。規制を強化するとよいと思います。
40代 女性 匿名
どんなに遠くても直接迎えに(会いに)行かないとなりません
良いブリーダーを探すのも難しいと思います
また、良いブリーダーの犬に合うのは、さらに難しいでしょうね
オークションは昔からあることは知っていました。オークションで取引される子はまだましで
オークションまでたどり着けない子も多くいます
生体も、法律で管理された市場を通すように最低でもする必要があると思います
男性 匿名
血統書の発行でお金儲けをする。
ドックショーでいい成績を収めた犬をランク付けする。
結局、うちの犬は「これこれの大会で賞をとった犬の子供」、素晴らしいでしょ。
それだけで犬を手に入れる人がいるんですよ。
犬を中心に考えた時に、そんなランクは不要でしょ。
犬の為よりも、買う人の為の活動をしている気がしてなりません。
ジャパンケンネルクラブの活動に、ブリーダーの教育や選択、ペットショップの育成ってあるんですか?
保護犬や飼育放棄された犬を引き取る活動が広がっているが、ジャパンケンネルクラブとして不幸な犬を減らす活動をメインにするべきだと考えるが、いかがなものでしょう。
女性 コロ
命あるものなのにオークションなんてと思いながらも商品のように購入してしまった自分に対し、今更ながら葛藤がうまれました。それでも今では大事な家族なので購入して良かったと思っています。
女性 ゴン吉
生後数か月で親犬から離され売られて色んなところに移動され、透明なケースから見た景色はどんなだったんだろうと考えると苦しくなりますね。
女性 織田
40代 女性 匿名
もう1匹は生後11ヶ月のチワワでした。
月齢は行っていましたが、大幅な値下げはされていません。そのチワワに一目で運命を感じました。
なぜ、こんな子が売れ残っているのか不思議でした。こちらのお店は全国チェーンでは無い、単体のペットショップで、グッツやトリミング、ペットホテルや躾教室などがメインのお店です。
1番入荷がある時でも5匹以下しか生体販売はしていなかったと思います。全国チェーン店にもしこの子が行っていたら、あと少しで一歳になってしまう仔犬を、ずっと店に置いて貰えるとは思いません。売れ残りとして、闇に消えて行く末路を考えると怖くなります。
すぐお迎えしたい気持ちを抑えて、家族で話合い、翌日のクリスマスの日にその子をお迎えしました。産まれて11ヶ月、あの子は私と会うために待っていてくれたんだと思ってしまうのです。
そして、その気持ちはずっと変わる事なく今も私の運命の仔です。
1年後、あの子がいたペットショップはビルの建て替えと同時に閉店してしまいました。良い腕のトリマーさんなどいらしたので、違う場所でお店は続けないのかと聞いたら、オーナー店長さんは、犬が好きだからこの仕事を始めたが、自分の倫理観で仕事をしようとすると、ビジネスとしては成り立たない。かと言って、全国チェーン店みたいなやり方も嫌な為、ビルの建て替えをキッカケにお店は畳む事にするとおっしゃっていました。
私はその頃、パピーミルの存在を知らなかったので、店長さんの言葉の重みを理解しきれてなかったのですが、今なら店長さんの言葉の意味を理解出来ます。
あの子がいたペットショップは、ペットショップの中でも数少ない、かなり良心的なお店だったのだと今は思うのです。でも、そのような良心的なペットショップは、全国チェーン店に潰されてしまうのが現実なのかもしれません。
10代 女性 たろさん