犬は捨てられても、飼い主が帰ってくるのをいつまでも待っています。
保健所に行っても、必ず迎えに来てくれる…そう信じているのが犬なのです。
今回は、私と一緒に育ってきた愛犬との思い出のお話を紹介します。
兄弟のように一緒に育った『ハッピー』のお話
私の祖父母宅で飼っていた『ハッピー』は雑種のメス犬でした。
私が1歳の頃に来て、兄弟も同然の様に、一緒に育った可愛い犬でした。
ダックスフンドの犬種も混じっていたのか、胴長でおちゃめなハッピー。
とても可愛くて、どんなことがあっても噛まない。
そして、私がひどいことをしても黙って許してくれました。
ひどいこととは…
丁度私が3歳位の頃に、ハッピーの全身に泥を塗りたくってしまいました(笑)。
泥パックをしてあげていたそうです。
それを見た大人はびっくり(笑)。
それでもハッピーは私に忠実で、噛んだり吠えたり…全くしなかったのでした。
一度だけ親戚のおばさんに噛み付く所を見て、びっくりしましたが、それがハッピーが噛みついた最初で最後でした。
祖父母の家の近くには多摩川がありました。
よくそこで、ハッピーと泳いだり、一緒に遊んだり。
走り回ったり、のんびりねっころがったり。
親戚のおじさんがハッピーを多摩川に忘れてくるという事件がありましたが、ハッピーはちゃんと家に戻ってきました。
大人の足で徒歩15分の所でも、ちゃんとハッピーは帰ってきました。
それだけ頭が良い犬でした。
我が家が祖父母の家に遊びに行くと、車の音でハッピーは気づき、興奮して吠えていました。
それくらい我が家が来るのが楽しみだったハッピー。
トイレもどうしても行きたくなると吠えて教えてくれるので、庭に放してあげたり散歩に出かけたりしました。
一度だけ、出産をしたハッピー。
お産は思ったよりも楽だったらしく、可愛い子供達が5匹。
出産から何カ月かで、子犬は全部里親に貰われて行きましたが、別れの最後までハッピーは母親でした。
注射が大嫌いで、動物病院の前まで来ると絶対に入らない。
どんな事をしても入らなくて、それはそれは大変でしたが一度入れたら観念してくれました(笑)。
年に一回の注射でも、分かるんですね犬は。
ハッピーが亡くなったのは私が14歳の時でした。
泣きながら祖母が電話してきて、苦しまないでハッピーは亡くなったよと教えてくれました。
ハッピーの最期は看取れませんでしたが、聞いただけでも泣いてしまった私です。
ハッピーは数日前から食欲もなく、寝てばかり。
病院で見てもらいましたが、延命をしないで看取りました。
可愛い懐っこいハッピー。
辛い時も、私が愚痴ってもハッピーは聞いてくれました。
そんなハッピーが今でも忘れられません。
今、飼っている愛犬はトイプードルのオスですがハッピーと重なる部分がありやっぱり可愛くて仕方ないのです。
何でも許せちゃう。
誰でも愛犬は可愛いですよね。
この子がいる限りは私も楽しい。
いつかこの子も私達より先に旅立つ事になりますが、まだまだ長生きして貰って沢山思い出を作って、この飼い主でよかった!ってプードルくんに思われれば幸せです。