犬にも『好きな人』『嫌いな人』はいる
犬は動物の中でも人間に友好的な子が多い動物です。そのため、犬はどんな人でも受け入れてくれると思っている人がいますが、犬にも『好きな人』がいる一方で、『嫌いな人』もいます。
犬が、「この人は好き!」「この人は苦手だな…」と判断するには、ある要因がいくつか影響していると考えられます。
犬の習性や犬の視点を考えると、その答えが見つかりますよ!
犬は何で『好きな人』『嫌いな人』を決めるの?
では、具体的に犬はどのような要因を判断して、『好きな人』と『嫌いな人』を判別しているのでしょうか。
さまざまな要因が影響していますが、特に大きな要因となり得る要因を5つご紹介します。
自分に対して友好的or警戒心を抱いている
まずは自分に対して、相手が友好的であるか、または警戒心を抱いているかどうかを見極めています。人間でも同じことが言えますよね。
「どこで見極めているの?」と思うかもしれませんが、犬は人間の感情を読み取る能力に長けているので、表情や行動、目の動き、声のトーン、汗の匂いなどから、相手が友好的であるか、または緊張状態にあるかどうかを判断しています。
相手が自分に対して友好的に接してきていると感じると、犬も人懐っこい態度を見せることが多いです。
反対に、相手が警戒している、緊張状態であると判断した場合は、自分から近寄らなかったり、避けるような行動をとったりします。
落ち着いているor落ち着きがない
犬はもともと警戒心の強い動物なので、突然の大きな音や動きに対してストレスを感じます。
そのため、『好きな人』『嫌いな人』を判断する1つの要素として、落ち着いているか否かが入ってきます。
突然、自分の隣で大声を出したり、「キャァー!」と言いながら駆け寄ってくる人に対して、犬は恐怖を感じやすいです。
「なになに!?」「何事!?怖い!」と咄嗟に逃げてしまうため、苦手意識を感じるようになります。
対して、常に落ち着いている人は安心できるため、自ら近寄って行ったり、甘えてみたりすることが多いです。
「犬に興味なさそうな人に対して懐く」や「子どもが苦手」という話を耳にすることがありますが、このような要因が影響していると考えられます。
柔らかい雰囲気or高圧的な雰囲気
自分が無意識に出している雰囲気も、大きな要因となっていることがあります。
犬は柔らかい雰囲気を纏っている人を好み、高圧的な雰囲気を持つ人を苦手とする傾向があります。
「うちの子は男性は苦手だけれど、女性は好きなの」という話を聞くことは多いです。
これは、女性の方が声のトーンが高く、体格も小さいため、犬にとって圧を感じにくいという点が関係しています。
一概には言えませんが、声が低い人や声が大きい人、体格が大きい人などは、最初犬に避けられやすい傾向にあります。
嬉しいことをしてくれるor嫌なことをしてくる
『好きな人』『嫌いな人』を決める上で、大きな要因となり、その後の関係性を決めかねない要素として、自分にとって嬉しいことをしてくれる人であるか否かが挙げられます。
一緒に遊んでくれたり、優しく撫でてくれたり、おやつをくれたりする人は、犬にとって問答無用でいい人となります。
現金な話ですが、本能のままに生きる動物にとって、自分にとって利益となることをしてくれる人は、「いい人」となるのです。
反対に、嫌なことばかりしてくる人に対しては、苦手意識を感じます。
怒鳴ったり、期待を裏切るような行動ばかりしたり、しつこく追いかけたりしていると、「この人は嫌い」と思われてしまうかもしれません。
飼い主と仲が良いor仲が悪い
自分の飼い主と仲が良いか悪いかという点も、仲間意識の強い犬にとっては重要な要因となります。これは、知人はもちろん、家族間でも言えることです。
たまに、「お母さんには懐いているけれど、お父さんには懐かない」といった悩みを聞きます。
大好きなお母さんがお父さんと仲が悪い場合、犬にとって「お母さんはこの人(お父さん)を嫌っている…僕も苦手だ」と感じるようになってしまいます。
犬は信頼を寄せている人間(飼い主)の表情や声のトーン、行動、態度などから、比較的正確に感情を読み取ることができます。
そのため、仲良くなってほしい相手に対しては、飼い主も友好的な態度で接するべきです。
まとめ
今回紹介した要因は、犬の好き嫌いを決める上で、特に重要視されやすい要因です。
これらの要素を理解した上で、愛犬と仲良くなってほしい相手には、接する直前などに軽く接し方をアドバイスしてあげましょう。