日本犬が海外で根強い人気を誇る理由とは
1.人との適度な距離感(柴距離)
柴距離ってご存知ですか?
柴犬が持つ特有の人との距離感のことを柴距離と呼んでいます。
飼い主さんや家族のことが大好きな柴犬ですが、決してベタベタした距離感や関係性を好むわけではありません。
隣に座ろうとすると逃げてしまうし、抱っこしようとすると飼い主さんのことだって威嚇するし、おいで♡と呼ばれて行くかは気分次第。
お散歩や遊びに誘っても、気分が乗らない時には無視します。
この柴距離は日本でも人気ですが、日本犬が海外で人気な理由のひとつでもあります。
仕事に出かける時、お見送りもしてくれない寂しさはありますが、お留守番させやすいのも人気の理由のようです。
2.オオカミを思わせるような姿
海外の犬の中には、人為的に改良された犬種も多く存在しますが、日本犬はオオカミを思わせるような姿をしており、その姿が原始的だとして海外で人気なんです。
確かに、荒く素朴さのある毛並み、太く先の鋭い尻尾、三角の経ち耳、飼い主に忠実で他人に心を開かない性格などは、オオカミの遺伝子を強く引き継いでいるのではないでしょうか。
犬の祖先はオオカミであると信じられていますが、犬とオオカミは、近縁の存在であることが明らかにされています。
そしてさらに遡ると、犬とオオカミは同じ祖先を持ち、その祖先から分岐したことも明らかになりました。
いつから犬になったのか、どこから日本犬が生まれたのか、明らかになるごとに日本犬の魅力も増すのではないでしょうか。
3.礼儀正しい性格
日本犬は、海外で「礼儀正しい性格だ」として人気です。
日本人と共に生活してきたことで、日本人の立ち振る舞いを見て学び、生まれた性格もあるのではないでしょうか。
日本人のように頭を下げて挨拶をすることはありませんが、飼い主や家族のことをよく観察し、周りの状況をよく把握し、十分に確認してから行動するところ。初対面の相手に簡単に心を開かないところ。
そういった性格を、礼儀正しいと評価していただいているようです。
4.室内で排泄をしない
日本犬には、室内で排泄をすることができない個体も多くいます。
どんなにトイレトレーニングを積んでも室内での排泄を好まず、外に出なければ排泄することができないのです。
潔癖症だと言われることもある日本犬ですが、そんなキレイ好きなところも海外で人気の理由のようです。
室内を汚すこともありませんし、室内に排泄物のニオイが充満することもなく、清潔なイメージなのです。
そんな一方で、雨の降る日も風の強い日も排泄のためにお散歩に出なければならない部分はありますが、日本犬を理解する人の中に億劫と感じる人はいないようです。
5.忠犬であること
忠犬ハチ公の逸話は、海外のメディアでも多く取り上げられています。
1930年には、アメリカのメディアで取り上げられ繁殖が行われました。
アメリカン・アキタという犬種が登録されており、日本の秋田犬とは姿形は違うものの、海外では根強い人気がある犬種です。
忠犬ハチ公の逸話によって、日本犬が忠犬であることが知られるようになり、家族を守るために外敵と闘う勇敢な姿も魅力的だとされています。
まとめ
なぜ日本犬が海外で人気なのか。理由は主に5つありました。
- 人との適度な距離感(柴距離)
- オオカミを思わせるような姿
- 礼儀正しい性格
- 室内で排泄をしない
- 忠犬であること
おそらく日本犬を好きな日本人にも、これらの理由で愛されているのではないでしょうか。
日本の四季に合った換毛ができること、日本人のライフスタイルに合った性格であることも飼いやすい理由ですが、上記は海外からも愛される理由のようです。