犬の“マスク誤飲”トラブルが急増中!
今の日本では新型コロナ対策として、マスクをする日常が当たり前になっている人がほとんどだと思います。
そのような中で、マスクの買い占め騒動やマスクをしないことでの暴力事件、マスクによる肌荒れなどさまざまな問題が起きていますが、実は犬にも重大な影響を及ぼしていると言われています。
人々がマスクをすることが多くなった頃から、犬がマスクや、そのマスクを作るために用意した布などを誤って飲み込んでしまうトラブルが多発しているのです。
夜間救急病院の獣医師が、トラブルが急増していることで注意喚起を行うなど、ニュースにも取り上げられることがあります。
マスクには、飼い主さんのにおいや食べもののにおいなどがついていることから、つい興味を持ってくわえてしまったり、噛みちぎって飲み込んでしまったりします。
また、自宅外でも散歩中に落ちているマスクを拾い食いしてしまった、というトラブルも少なくありません。
犬がマスクを誤飲したときの適切な対処法
犬がマスクを誤って飲み込んでしまうと、非常に危険な事態に陥ります。
小さく噛みちぎった後に飲んだ場合など運が良ければ、ウンチと一緒に出てくることもあります。
しかし、胃の入り口や出口で詰まったり、腸に絡まったりする可能性も高く、その場合は閉塞状態が続いて内臓が壊死してしまう恐れもあります。
柔らかいものなので、それほど危険性を感じていない人もいるようですが、特にガーゼやマスクのひも部分などは絡みつきやすく、排出されにくいためとても危ないのです。
マスクの種類によっては鼻の部分などにワイヤーが入っているものがあります。この部分を一緒に飲み込むとさらに消化管内でひっかかりやすくリスクが高くなります。
マスクなど異物を飲み込んでしまったとき、慌てて吐き出させようとする飼い主さんもいますがそれは危険です。飼い主さんが噛まれてしまったり、犬の口内や喉を傷つけてしまったりすることがあります。
確かに飲み込んで時間が経っていなければ吐き出させることは有効な対応ですが、必ず獣医師による処置を受けさせてください。
誤飲がわかったら、かかりつけ医に連絡して指示を仰ぐようにしてください。
犬がマスクを誤飲するのを防ぐための対策
犬のマスク誤飲は“ついうっかり”で起こりやすいので、それを防ぐためには飼い主さんがしっかりと管理しなければなりません。
使い終わったマスクを犬が届く高さのテーブルや棚に置きっぱなしにすることは厳禁です。
また、捨てるときもふた付きのごみ箱や犬が入らない部屋のごみ箱に捨てるなど、配慮するようにしてください。
犬はにおいが強いものであれば、ごみ箱などからも引っ張り出してくることがあるので十分に注意しましょう。
また、道や公園にマスクが落ちていることも少なくありません。散歩中に誤食してしまわないように、犬の様子にしっかりと目を配り拾い食いを防ぎましょう。
ごみの集積所の近くなどは、避けて歩くようにすることをおすすめします。
まとめ
今や私たちにとってマスクは必要不可欠なアイテムとなっています。そのため、犬にとっても身近なものとなり、誤飲トラブルの対象になってしまいました。
マスクはやわらかな素材のため、危険に感じられないかもしれませんが、消化管に詰まらせて壊死させるなど恐ろしい事態を招く可能性があります。
犬の誤食は飼い主さんの管理で防げる場合が多いので、家庭内でのマスクの管理や、散歩中の拾い食いには十分気をつけて愛犬を守りましょう。