時間との勝負
通報・発見
「ハーヴィー」は凍った川の上を歩いていたところ、氷が割れて水中に落ちたようです。
英国の保護団体RSPCAがレスキューに向かうと、犬は川岸から15mほど離れた冷たい川の水に浸かっていました。前足で氷のふちにしがみついていますが、自力で氷上に上がることはできません。時間がたつほど、体力を奪われ、低体温が進み、回復できなくなってしまいます。
救助
防水服を着た複数の人が1本のロープでつながって土手を下り、1人の女性が氷の上に腹ばいになって進みます。腹ばいになるのは、氷が割れないように体重を分散させるため。おそらく体重がいちばん軽いということで、彼女が氷の上に出て行ったのでしょう。
モリを氷に突き立てて少しずつ前進します。
「頑張ってハーヴィー!」と励ます女性に、ハーヴィーも吠えたり鼻を鳴らして応えます。これ、本当に命がけ。はやく、でも慎重に!
やっとハーヴィーの近くにたどりつきました。氷はカチカチではなく、溶けて水っぽい状態です。
さあ、どうする?
ハーヴィーの首根っこをつかんで引き寄せると、薄い氷がどんどん割れ、ハーヴィーは岸の方へそのまま犬かきで前進します。バシャバシャと水が跳ねあがります。
「そのまま行って!」女性が声をかけ続けます。
氷に厚みが出てきたところで、女性は渾身の力を振りしぼってハーヴィーを氷上に押し上げました!女性の体の位置が見えませんが、おそらく半分氷の上、半分水に浸かっている、最初のハーヴィーのような状態ではないでしょうか。
この辺はもう、映像は乱れ、音声が緊迫感を伝えます。
ハーヴィーは氷上を歩いて岸に向かいます。女性はまだ水の中。仲間が土手からロープをたぐり寄せます。その間も女性は、「Good boy! Good boy! (その調子!がんばれ!)」と、ハーヴィーを励まします。その熱意に涙が出そうになります。ロープがつながっているとは言え、自分はまだ氷水に浸かってるんですよ。
それから映像が一瞬止まったところで、たぶん、厚い氷の上に体が完全に乗ったのだと思います。
黄色いロープの先(静止画の上部)にハーヴィーの足が見えます。女性はその後ろから、氷の上を引っ張られ、腹ばいで滑って帰ってきます。
ハーヴィーも女性も無事、上陸。土手の上で再会を喜びます。「ありがとう!」と言っているみたいですね。
女性はさっそくハーヴィーの前足をこすって凍傷予防をし、他の人はハーヴィーの体をタオルでふきます。
よかった、よかった!
みんな喜んで、ちょっと興奮気味にハーヴィーを拭き、温めます。ハーヴィーも尻尾を振ります。背後のクリーム色のラブラドール・レトリーバーも「よかったなぁ」と、尻尾を振りながらうろうろ。
ハーヴィーは元気そう。その後のお知らせはないので、きっとこの後、病院へ向かい、大丈夫と太鼓版を押されたことでしょう!
薄氷の上を犬に歩かせないという教訓にもなる、緊迫のレスキュー動画をご覧ください!
※こちらの記事は動画配信をしているYouTubeチャンネルより許可を得て掲載しております。
掲載YouTubeチャンネル:RSPCA UK
RSPCA UK
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