年末年始のご馳走で犬が絶対に食べてはいけないもの
年末年始は家族が全員集まり、豪華なご馳走がテーブルの上を埋め尽くしますよね!人間でも「美味しそ~!」とつい口に出してしまいそうな料理の数々…。犬ならば、より美味しそうに見えてしまうかもしれません。
すると、犬は飼い主が見ていない隙を狙い、テーブルの上に並べられた食事をこっそり盗み食いしてしまう子も現れます。
並べられたご馳走の中には、犬が食べてしまうと危険な事態に陥る可能性の高い食材も使われているため、大変危険です。実際、年末年始に急患として運ばれてくる犬はとても多いのです。では、年末年始のご馳走で犬が絶対に食べてはいけないものとは何でしょう。
1.おもち
まずは、お正月に欠かせない食材として、スーパーでも多く見かけるようになる『おもち』です。おもちはおもち自体に危ない成分が入っている、中毒症状を起こすといった危険はありません。
しかし、お正月のおもちトラブルと言えば、喉に詰まり窒息してしまう事故ですよね。これは人間だけでなく、犬も口に入れてしまうと起こり得ます。特に、「噛んで飲み込む」という動作をあまり行わない犬はなお更です。おもちを与えることは絶対にやめ、犬の手の届くところに放置しないように注意してください。
2.えび
豪華なご馳走を用意するご家庭の場合、伊勢海老やスーパーで販売されているえびを使った料理を用意するご家庭もあるでしょう。しかし、そんな美味しいえびも、状態によっては犬が中毒症状を引き起こしてしまう恐れがあります。
犬には生のえびを与えることは禁止されています。生のえびにはビタミンB1を分解する酵素が含まれているからです。これを摂取してしまうことで、ビタミンB1欠乏症を引き起こす恐れがあります。
また、えびは甲殻類なのでアレルギー症状を引き起こす犬も多いです。加熱調理をしたえびは、少量であれば与えても問題ないとされていますが、初めて食べる際はほんの少しにしましょう。アレルギー症状が出ていないか、観察を忘れずに。
3.年越し蕎麦の薬味
年末には必ずと言っていいほど登場する年越し蕎麦。そんな年越し蕎麦についてくるのが、薬味ですよね。しかし、この薬味にはネギ類が豊富に含まれています。ネギは犬にとって有毒とされる食材の1つです。
実は、ネギも大量に摂取しなければ死に至るような危険性はないと言われています。しかし、感受性は個体差があるため、少しの量でも嘔吐や下痢を繰り返し、中毒症状が悪化してしまう犬もいます。
自分の愛犬がネギに対してどのくらいの耐性を持っているかは、飼い主であってもわかりません。危険性が高いと言われる食材は、愛犬の健康のためにも気を付けておく必要があるでしょう。
もしも誤食してしまった場合は、慌てず、まずは落ち着いて様子を見守りましょう。ネギは数日後に症状が現れる場合もあるので、数日間は様子を見てください。何か症状が出た場合に備え、年末年始でも開いている動物病院を探しておくことも忘れずに。
犬用おせちや年越し蕎麦も販売される
みんなが集まる年末年始は、愛犬にも美味しい物、または自分たちと同じ物を食べさせてあげたいという思いは、飼い主であれば持っている人が多いのではないでしょうか。
しかし、上記でも取り上げたように、おせちや年越し蕎麦には、犬にとって有毒とされる成分が含まれていたり、誤飲することによって窒息したりする恐れのある食材もあります。他の食材についても、塩分が多い、添加物が使われているなど、犬にとって望ましいとは言えません。
しかし、どうしても一緒に食べたいと思う飼い主さんのために、最近では犬用おせちや犬用年越し蕎麦もペットショップや通販で販売されています。
実際、犬が食べられる食材を使用して作られている料理ではありますが、消化がしにくいなどのデメリットも多少なりあります。それらを考慮した上で、「今日だけは愛犬も贅沢に」ということであれば、犬用おせちや犬用年越し蕎麦を用意するのも1つのアイデアです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。年末年始は慌ただしいこともあり、愛犬まで目が届かないこともあります。今回紹介した食材を誤飲しないよう、注意を配りながら準備を進め、楽しい年越しを迎えられるようにしましょう。