僧帽弁閉鎖不全症について
小型犬が年齢を重ねていくと、なりやすい病気のひとつが僧帽弁閉鎖不全症です。この病気は、早いときは、5歳を過ぎたあたりから見つかることもある病気です。特にキャバリア・キング・チャールズ・スパニエルはなりやすいとされていますが、マルチーズやシーズーなど様々な小型犬がなりやすい病気です。実は、我が家のトイプードルも、9歳でこの僧帽弁閉鎖不全症と診断され、薬が欠かせなくなりました。
僧帽弁閉鎖不全症は、心臓にある僧帽弁がきちんと閉まらず、心臓の役割が果たせなくなっている状態です。心臓にある左心房と左心室を区切っている僧帽弁、心臓の収縮にはこの僧帽弁がしっかり閉じる必要があります。しかし、きちんと閉まらないと血液の逆流が起きてしまうのです。
僧帽弁閉鎖不全症が見つかりました
愛犬の心臓にこの僧帽弁閉鎖不全症が見つかったのは、心臓の雑音が聞こえた時でした。いつもに比べて元気がないことが心配になり、かかりつけの獣医さんのもとに行きました。聴診器で胸の音を聞いてもらっていた時、突然、心雑音があることがその場でわかったのです。この心雑音とは、まさに血液の逆流が起こっている時です。たまたま見つかったのですが、驚きと同時に早めに見つかってよかったと感じました。
実際に、この僧帽弁閉鎖不全症になると、様々な変化が出てきます。しかし、高齢だからといって、様子を見る飼い主さんもいるそうです。心臓の病気ですから、進行の具合は、そのわんちゃんに寄ります。しかし、なんだか元気がないな、お散歩をすると息切れするな、疲れて眠ることが多いなと感じたら、一度受診することをおすすめします。
そして、僧帽弁閉鎖不全症で気づきやすい変化として、咳をするようになった時や体重が減るといった変化が出た時は要注意です。愛犬のサインを見逃さないことが大切なのです。
早めの検査、定期受信を心がけましょう。
早めに検査を行い僧帽弁閉鎖不全症が見つかった愛犬は、内服薬が処方されました。このお薬は、心臓の薬なので、生涯飲み続けることになります。また、高血圧にならないように食事、特に塩分には気をつけるようになりました。また、長時間の散歩も控え、気分転換程度で終わりにしています。心臓病は、病気に付き合いながらも、心臓の負担を減らすこと、進行を早めないように気をつけることが大切なのです。
定期的に動物病院を受診し、心臓の状態を確認することも大切です。心臓病と診断されると、動揺してしまう方も多いかと思います。しかし、飼い主さんの動揺は愛犬にも伝わるものです。例え、僧帽弁閉鎖不全症が見つかっても、生涯長生きをするわんちゃんもいます。日々穏やかに大切に過ごすことが、飼い主としてできることなのではないでしょうか。