深刻な問題となっているペットロス
一昔前までは、番犬として屋外で飼っていたご家庭が多かったものの、現在は一昔前に比べて、日本人の犬に対する感情や接し方は変わり、本当の家族のようになりました。
その一方で、『ペットロス』という言葉が広く認知されるほど、愛犬が亡くなったときの飼い主の悲しみも大きくなったように感じます。もちろん、昔も愛犬が亡くなった際は多くの家族が悲しんだものですが、現在はそれが精神病にまで繋がってしまう恐れがあるほどです。
愛犬が亡くなったことをなかなか受け入れられず、そのままふさぎ込んでしまったり、悲しみに暮れてしまうという心理は当たり前の感情です。しかし、そこから脱却できず、普通の生活すらままならなくなってしまう飼い主もいるのです。
ペットロスによって引き起こされる症状
ペットロスになってしまうと、具体的にどのような症状が引き起こされるのかご存知でしょうか。ペットロスと言っても一概にどのような症状がどの程度現れるのか、これは人それぞれです。
愛犬が亡くなることに対し、悲しいという感情を抱くことは皆同じです。立ち直るのが難しいことも同様でしょう。
しかし、ペットロスが重症化してしまうと常にネガティブになってしまったり、あるいはパニックを引き起こす人もいます。中には私生活にまで影響が及び、仕事に集中できない、ミスが連発する、なかなか職場に行くことができなくなってしまう人もいるのです。
また、精神面だけでなく、そのストレスが実際に身体にまで影響を及ぼすこともあります。極度の不安や悲しみによって、食欲不振や嘔吐、頭痛、目眩など、身体的症状を感じる飼い主も珍しくありません。
ペットロスから立ち直るためのヒントとは?
上記で紹介したように、ペットロスは精神的なストレスはもちろん、重症化すると身体的症状を引き起こす恐れもある怖い精神病の1つです。では、ペットロスから立ち直るために、どのように乗り越えるべきなのでしょうか。ここでは筆者が考えるペットロスから立ち直るためのヒントを大まかに3つご紹介します。
まずは愛犬との思い出を整理
ペットロスから立ち直るには、ペットのことを忘れたり、思い出したりしないようにするという方法を考える人もいるかもしれません。しかし、無理に忘れようとすると、返って気持ちの整理が付かなくなり、余計に愛犬のことを思い出し悲しむという悪循環を生み出すことがあります。
そのため、まず愛犬が亡くなってすぐは無理に忘れたり、立ち直ろうとせず、愛犬が生きていた頃の写真や動画を見て、愛犬との思い出を整理してみてはいかがでしょう。
始めはとても悲しいかもしれません。無性に泣きたくなるかもしれません。しかし、それで良いのです。自分の素直な感情を無理に押し込めようとするのは、よりストレスをかける行為でもありますので、自分の感情に向き合い、泣きたいときは思いっきり泣くようにしましょう。
しっかり自分の気持ちに向き合うことで、本当の意味で気持ちに整理を付けることができると筆者は考えています。気持ちの整理が付くということは、現実を受け入れることにも直結しますので、非常に重要な過程です。
親しい友人にも話を聞いてもらう
自分1人で抱えきれないという時は、自分だけで解決しようとせず、親しい友人に話を聞いてもらうのも良いでしょう。誰かに自分の思いを聞いてもらうことで、今まで溜まっていた悲しみを放出することができます。
また、友人に話をすることで、友人もまたヒントを与えてくれたり、あるいは前に進めるよう手助けをしてくれることもあります。今までよりも頻繁に遊びに行ったり、あるいは友人と旅行したりすることで、少しずつ気分も前向きになれるはずです。
友人に話をするのが気恥ずかしいという場合は、現在、ペットロスの専門家がいます。カウンセリングを行ってもらうことで、気付けなかった自分の気持ちや悲しみを引き出し、受け入れてくれますよ。
自分の趣味や仕事に没頭してみる
愛犬を忘れるというわけではありませんが、自分の趣味や仕事に夢中になるということは、ペットロスを乗り越えるためにとても重要なアクションでもあります。何かに夢中になることで、1人で悩み、落ち込んでしまうという負のループを防ぐことができるからです。
仕事であれば、キャリアアップのために新たな資格取得に向けて勉強をしてみるとか、今までなかなか踏み切れなかったことにチャレンジするというのも、やりがいがあって良いでしょう。
また、趣味であれば今まで持っていた趣味はもちろん、新たに違う趣味を見つけ、没頭するのもおすすめです。難しければ難しいほど夢中になれますので、今までまったく手を伸ばしていなかった分野にチャレンジしてみてはいかがでしょう。
まとめ
いかがでしたか。ペットロスは飼い主であれば誰もがなり得る症状です。軽度なものであれば、ほとんどの人が、その中でも重症化してしまうと、なかなか立ち直ることが難しくなってしまいます。
しかし、愛犬は悲しみに暮れ、ずっとふさぎ込んでいる飼い主を見たらどう思うでしょうか。きっと皆さんの愛犬であれば、その姿に悲しい、寂しいと思うはずです。自分のためにも、また自分に素敵な時間を与えてくれた愛犬のためにも、一歩前進するための行動を起こしてみてはいかがでしょう。