犬と人の脳はどう違うの?
人と犬の脳の構造はほとんど同じ
人と犬は外見が全然違いますし考え方も違うので、脳の構造も大きく異なると思う人はたくさんいるかもしれません。しかし、意外にも人と犬の脳はほとんど同じ構造をしているそうですよ。もちろん、脳内にあるそれぞれの部分の割合は異なりますが、基本的にはほぼ同じつくりなのだとか。
例えば、犬は人間の3歳児と同じ知能を持っているという話を聞いたことのある人はいると思います。実際に、愛犬と接している時に「人間の子供と同じだ」と感じることがある飼い主はたくさんいることでしょう。犬が人間の幼い子どものように感じるのは、脳のつくりが人間と似ているからといえるかもしれませんね。
人は大脳が発達している
先ほどもお伝えしたように人と犬の脳は似ていますが、場所によっては大きく割合が異なってしまいます。
例えば、人間は知能に大きく関係する大脳が犬や他の動物と比べて発達しています。中でも、考える力、感情、理性、善悪の判断、我慢する力などに関係する『大脳新皮質(だいのうしんひしつ)』や『前頭葉(ぜんとうよう)』がとても発達しているそうです。
大脳がとても発達していることで、人間は他の動物よりも色々なことを考えたり理性的な行動をすることができているのでしょう。
犬は嗅脳・大脳辺縁系が発達している
一方、犬はにおいを感じるために大切な『嗅脳(きゅうのう)』といわれる部分が発達しているそうです。また、『大脳辺縁系(だいのうへんえんけい)』が発達しているという話もあります。
大脳辺縁系は別名『動物脳』とも呼ばれ、本能的なものに大きく関わる部分だといわれています。例えば、食欲や性欲、攻撃的なものや本能的な恐怖などに関係しやすいそうです。
脳の大きさや記憶力に違いはあるの?
脳の大きさはどんな違いがあるの?
人と犬はどれくらい脳の大きさが違うのでしょうか。平均すると人の脳の重さは1300gほど、犬の脳の重さは100gほどだそうです。
もう少し詳しくご説明すると人の脳は体重の1/48ほどの重さ、犬の脳は体重の1/300ほどの重さとなるみたいですよ。もちろん、犬種や犬によって重さは異なるといえますが、こうして数字で見てみると人間の方が脳自体のサイズが大きいことが一目で分かりますね。
人と犬の記憶力の差は?
人と犬では知能や記憶に関係する『大脳新皮質』や『前頭葉』の割合が大きく違うので、知能や記憶力は人間の方が優れているといえるでしょう。しかし、犬も記憶力がちゃんとあり十何年も前の記憶が残っていることも珍しくありません。
犬は人間ほど大脳新皮質や前頭葉が発達していませんが、他にも記憶に関係している『海馬』という部分があるので記憶力はちゃんとあるそうです。この海馬という部分は犬の脳で発達している場所、大脳辺縁系に繋がっているそうで、犬はにおいと記憶をセットにして覚えることが多いそうです。
つまり、記憶力自体が少なくてもにおいと記憶を連携させることで、記憶を引き出すきっかけを多くし思い出しやすくしているといえますね。ちなみに、先ほどもお伝えしましたが犬は人間の3歳児ほどの知能をもっていて、300個程の言葉を覚えるくらいの記憶力があるそうですよ。
また、私の個人的な考えとなりますが、私の愛犬を見ていると犬はご褒美がもらえることに関わった時、凄く記憶力や知能がUPするように感じます。脳の複雑な機能についてはハッキリと分からないので何ともいえませんが、おそらく何か特別な力が働いているのだと思います。
まとめ
犬と人の脳は似たような構造をしていますが、脳内のそれぞれの部分の割合は異なるみたいですね。また、人は知能に関する部分が発達し、犬は嗅覚や本能に関係する部分が発達しているという違いがあることもお分かりいただけたかと思います。脳内の割合こそ違いますが、人と犬は似た部分が多いので、大昔からずっと一緒に生活してこれたのかもしれないですね。