トイプードルの毛色
基本的に一色毛(ソリッド・カラー)です。ですが、レッド、アプリコットにある胸の白斑や、シルバーやブルーなどの成長過程の濃淡は許容されます。
JKCで認めている毛色は、ホワイト、ブラック、シルバー、ブラウン、ブルー、グレー、シルバー・グレー、クリーム、レッド、アプリコット、カフェ・オレ、ベージュ、シャンパンとなります。
基本はホワイト、ブラック、ブラウンが三原色で、他の色は中間色となります。中間色は2歳あたりから色が薄くなっていきます。(退色)
また、JKCではソリッド・カラー以外認めていませんが、二色のカラーを持つプードルが生まれることもあります。それは、ファントム・プードルと呼ばれ、計画的に繁殖しないと色は安定しません。日本以外ではファントム・プードルも人気があり、AKCでは二色以上の毛色のプードルをパーティ・カラーとして認定しています。
性格の前に、カラーに付いて書いていきます。
トイプードルの骨格
あまり知られていませんが、骨格によっても性格は若干変わります。
そもそもトイプードルだけではなく、プードル種はスクエア犬種です(正方形の中に納まる形であること)。スクエア以外に体型として「ハイオンレッグタイプ」と「ドワーフタイプ」があります。この二つはショーでは欠陥とされる骨格です。
トイプードルの基本性格
日本の図鑑には基本的に利口で、活発、従順で活動的とあります。海外の図鑑での性格は、健康な犬であれは、独立心旺盛な性格を、犬格優秀なものであれば、感度、訓練欲、思考力のどれをとっても抜群な性能を示します。誇り高く、非常に活動的で聡明、プードル独特の卓越性と威厳の雰囲気を漂わせる。とあります。
結論からいうと、トイプードルの性格は非常に活発で常に何かを認められたいという欲求がある。訓練性能は高く、初心者にも(手入れor定期的にトリミングに出すことが可能であれば)非常に飼いやすいということです。
トイプードルの毛色による性格
- ブラック:トイプードルの基本性格を持っていますが、気が強く頑固な気質があるので、きちんと躾をしないと大変わがままな犬になります。
- ホワイト:トイプードルの基本性格そのままです。飼い主には若干依存心が強いです。その面を差し引いても非常に飼いやすいですが、両親犬の掛け合わせによっては神経質な気質が受け継がれていたりすることがあります。
- シルバー、グレー系:神経質な子が多いです。些細なことで噛んだりします。独立心旺盛で、協調性が低いです。
- レッド、アプリコット系:シャイ(内気)で神経質、非常に落ち着きがない子が多いです。こちらも独立心旺盛で、協調性が低いです。
中間色に総じて言えること
さまざまな毛色のトイプードルを見てきていますが、総じて中間色は本来の基本性格が失われている気がします。一躍人気犬種になってしまったが故の乱繁殖が原因であるとは思いますが、本来の性格が失われてしまっていることは悲しいことですね。
トイプードルの骨格による性格
先に挙げました骨格によっても、トイプードルは性格が違います。
かみ合わせによっても性格がある
こちらもあまり知られていませんが、歯のかみ合わせによっても性格が若干違います。
性別による性格の違い
トイプードルだけではなく、すべての犬に言えることですが、オスとメスで性格は若干違います。
オスは群れのボスとなる、上位者にチャレンジするというものを本能的に持っていますので、やや好戦的であったりと、飼い主や他の犬に強く出ることが多いです。これは家族の中での順位を犬が一番下になるようにすれば、改善できるものです。去勢すると中性にランクが一つ落ちますので、もともと強い性格のオスであれば大人しくなり、もともと気が弱い犬であれば去勢によってランクが下がった自分を守ろうとして、より攻撃的になることがあります。
メスはオスに比べると、上を狙うことはないのでおっとりしています。ですが、避妊手術していると、メスではなく中性にランクが一つ上がりますので、オスっぽい性格になることが多いです。
年齢によって性格は変わる?
トイプードルに限らず、すべての犬は仔犬の時期は天真爛漫で、愛嬌があり人懐こい性格をしています。それは、生後7カ月前後までは初めて見る物を好奇心で見てくれるからであり、赤ちゃんから幼少期の時期であるからです。それ以降は徐々に大人の性格になっていきます。犬の身体は大体1歳半~2歳あたりで成犬として完成しますが、性格は2歳を超えるまで安定しません。2歳を超えると精神的に大人になりますので、落ち着きます。ちなみに2歳を超えても全く落ち着きのない犬は、老犬になるまでそのままです。そして老齢期になると、今まで学習した経験値が合わさって、頑固になったりします。
終わりに
毛色、骨格とも飼う前に仔犬を見て確認できるものです。また、両親犬を確認すれば、仔犬の性格がなんとなくわかりますし、血統書などで毛色の掛け合わせを見れば、受け継いでる性格を知ることができます。
飼う前に大まかな性格を知っておけば、飼ってからこんなはずではなかった、と思うことがずいぶん減ると思います。また、ここで書いたのはあくまでも基本性格ですので、それに合わないトイプードルもいると思います。また、100%の矯正は難しくとも、頑固やわがままをある程度しつけによって抑えることができます。
生後7カ月までの間に色々な経験をさせておくと、それから先の犬生は実りある豊かなものになると思います。トイプードルだけでなく、すべての犬に言えることですが、受け継いだ性格より、後天的に飼い主から教わったり自ら経験したことによって性格は決まっていくからです。