イギリスで行われた犬に関するアンケート調査
先ごろ、ペットフードのブランド「ユーカヌバ」が犬に関するアンケート調査を行いました。
その結果から、若い世代の飼い主が犬に求めているものは「友情」がトップであることがわかりました。
スマホジェネレーションと呼ばれる世代は、SNSなどを通じて常に誰かとつながっているにも関わらず、孤立を恐れストレスを感じている姿が浮かび上がったという、このアンケート調査の結果をご紹介します。
ジェネレーションZ の犬の飼い主たち
アンケートは「ジェネレーションZ」と呼ばれる1995年以降生まれの犬の飼い主を対象に行われました。
初めて「自分の犬」を迎えた年齢の平均は18歳でした。さらにアンケートに答えた人の90%が、16歳までに家庭で飼っていた犬に対して自分が責任を負っていたと答えています。これは彼らの両親の世代とは、随分と違っています。
親世代との違い
ジェネレーションZの親世代では、犬は家庭の中の誰かの犬ではなく、家族みんなのペットであり責任は親にありました。
- 46%の人が犬を飼うと決めた最大の理由は、コンパニオンシップと友情
と答えており、トップを占めています。
犬を飼っていることの最良の点としても
- 55%の人がコンパニオンシップ
- 60%の人が犬がくれる無条件の愛情
を上げています。
- 84%の人が、愛犬は、毎日のストレスやプレッシャーに立ち向かうための精神的なサポートを与えてくれる
と答えています。
- 49%の人が、愛犬の好きな点は、犬が自分を笑わせてくれること
- 40%の人が犬を家族として扱っている
- 31%の人は愛犬を自分の親友
- 23%の人が犬を飼うことのメリットは、身体的/精神的な充足
と答えています。
また、犬を迎えて以来、身体的に健康になり精神的に安定したという回答が得られました。
- 69%の人が、犬を迎えた結果、家族や友人との関係が良くなった
- 39%の人は、犬を迎えてから自分に自信がついた
と答えています。
若い世代は人間関係とは反対のものを犬に求めている?
このようにアンケートの結果からは、可愛がるための対象や子供のような存在とは違う、対等な友達のような関係を犬に求める姿が浮かび上がってきました。
アンケートを行ったユーカヌバの担当者は、「この結果は、イギリスの若い飼い主たちにとって犬がどれほど重要な存在であるかだけでなく、彼らが実は孤独を感じていることも示しています。」と述べています。
物心ついたときにはスマホを手にしていて、目の前にいない人ともネットワークでつながっていることが当たり前になっている世代。
もう少し上の世代であれば、そういうつながりに疲れたら離れればいいと割り切れることも、若い世代ではスマホでつながっているというのは当たり前過ぎて、そこから離れるという選択肢は存在しないのかもしれないですね。
だからこそ、そんなつながりとは別世界の犬との友情が、必要だと感じるのかもしれません。随分と若いうちから、犬に対して積極的に責任を負う姿からも、そんな空気が感じられます。
まとめ
イギリスで行われた、若い世代の犬の飼い主へのアンケート調査の結果をご紹介しました。
物心ついたときからスマホが日常生活の中にある世代が持っている隠れた孤独感は、世界共通のものかもしれません。
人々の心の中にあるネガティブな部分は、世代によって少しずつ違う傾向がありますが、犬と人間との関係が持つパワーはあらゆる世代にとって素晴らしいものです。
それにしても、とても若いうちから犬に対して責任を持つ人が多いことには、お国柄の違いが感じられます。外国のアンケート結果の興味深い点でもありますね。