子猫を見つけた場合
どこかから子猫の鳴き声が聞こえてきたとしたら、気になりますよね。その子猫の近くに親猫が見当たらなければ、保護も考えてしまうかもしれません。
ですが、まずは少し離れた場所から様子を観察してみてください。人の気配があった場合、親猫が警戒して戻って来られなくなっているのかもしれません。
30分ほど経っても親猫が戻ってこないようなら、子猫を保護する必要が出てきます。
もし、目も開いていないような産まれたばかりの子猫を保護する場合には、保護者にも大きな覚悟が必要です。産まれたての子猫には、2~3時間ごとの哺乳や排泄、まめな温度管理が欠かせないからです。
子猫を保護するとき
子猫を保護する場合、最初にしなければならないことは、子猫を保温してあげることです。子猫はまだ自分で体温管理をすることができません。低体温は死に繋がります。
ペットボトルにお湯を入れタオルでくるんだ湯たんぽを作り、子猫とその周りの空間を一緒に温めるようにしてあげましょう。それでも冷えているようなら、40℃弱のお湯で、湯煎するように温めてあげましょう。
直接お湯につけてしまうと余計に弱ってしまうことが考えられます。湯煎ならその心配がありません。湯煎の際は、子猫にタオルを敷いてあげてください。
子猫にミルクを与える
哺乳は、子猫の体温が戻ってから行います。ですが、子猫がぐったりしていたり、脱水しているようなら、まずは動物病院に連れていきましょう。
哺乳には猫用ミルクを用います。濃さや回数については、パッケージに細かく記載されているので、そちらを確認しながら与えるようにしてください。
保護したその後を考える
子猫を保護した場合、その子猫をのちのち誰が飼っていくのか、という問題が出てきます。保護者の元でそのまま飼える場合もあれば、それが難しい場合もあるでしょう。
里親さんを探す場合、地域の動物病院など猫が好きな人が訪れそうなところにポスターを貼ってもらったり、インターネットを利用するといった方法があります。
野鳥の雛を見つけた場合
特に春~夏にかけて、野鳥の雛が地面にいることがあります。ですが、その雛は迷子だったり弱ったりしているわけではありません。雛が1羽でいるように見えても、実際には近くに親鳥がいます。
この時期の雛は、親から飛び方や餌の取り方を教えてもらっている最中です。親鳥は、人が近くにいる限り警戒しており、雛に近づくことができません。
もし、雛がいる場所が交通量が多い道路であったりして心配な場合は、雛を近くの枝にとまらせてあげましょう。
保護はしないで
もし、野鳥の雛を保護したとしても、人が飛び方や餌の取り方などを教えることはできません。親鳥から離し保護をすることは、雛が覚える機会を奪ってしまうことになり、雛が自然に帰ることはできなくなってしまいます。
野生動物の保護
野生動物は、自然のサイクル中で生きています。人ができる一番の保護は「むやみに野生動物に近づかないこと」そして「自然環境を守ること」です。
もしも、怪我をしている野生動物を見つけた場合は、地域の担当窓口に連絡しましょう。ただし、カラス・ドバト・ヒナ・外来種(アライグマ・ハクビシンなど)といった動物は、都道府県の保護動物対象から外れていることがありますので注意しましょう。
まとめ
弱った動物を見つけた時に知っておきたい情報についてまとめました。
動物病院では、しばしば、保護された子猫や雛が連れてこられる場合があります。犬と暮らしている方は、犬が散歩中に弱っている動物を見つけたり、自身が小さな鳴き声に気がつけたりということがあるのです。
保護される方は、子猫や雛を助けたいという、優しい気持ちの方ばかりです。ですが、保護した後に、保護するための情報を探しては、正しい対応をとることが出来ません。小さな命のためには、優しい気持ちと同時に、正しい知識も必要になるのです。