ペットのお供え花について
最近では、ペットは家畜としてではなく家族の一員として迎える人が多いため、お墓参りも人間の場合と同じく簡素ではなく、きちんとした手順を踏んで行うべきだと考える飼い主が増えてきました。墓の清掃と読経を頼む他にも、愛犬の墓にお花を供える飼い主も増えてきています。
人間のように、犬にはお墓に関する明確な決まりがないので、供える花は仏花でなければならないというルールはありません。華やかなフラワーアレンジメントや、ブーケを持参してもお犬の墓の場合は、ルール違反ではないのです。また、使う花の決まりもなく、愛犬をイメージした花や誕生日花を使っても大丈夫です。
亡くなってしまった愛犬への贈物として考える飼い主も多いので、ペットへのお供え花は愛犬だけでなく、飼い主の心の傷も少しずつ癒す存在として広まってきています。
ペット用お供え花の予算
ペット用のお供え花は、使う花や本数そしてどのようにアレンジを加えるかによって値段が変化していきます。
目安としては小さくてシンプルな色味の花を使えば、4000円程度におさまります。大きく色味を華やかに、そして見た目をオシャレにと最も凝った場合では、3万円程度の予算をみると良いでしょう。
更に細かく見ていくと、普通のブーケであれば最安価の4000円で、お飾りのようにアレンジすると数万円の金額が必要になります。また、かごにブーケを入れてもらうタイプは5000円程度の値段になりますし、花の本数を抑えてテディベアなどの飾りでブーケを華やかにしてもらう方法では、3800円程度の低コストになります。
どのようなタイプの花束でも、霊園はお供えすることを許可してくれますが、共同墓地の場合は小ぶりのブーケの方が、他の参拝客の迷惑にならないと思います。個人墓地の場合は、多少ブーケが派手になっても他のワンちゃんが埋葬されていることはないので、大きめでも大丈夫でしょう。
店舗側もできるだけ顧客の要望に対応してくれるので、イメージと予算を伝えるだけで素晴らしい花束を作ってもらえます。迷っている場合は、愛犬の写真を渡しておいて、お任せ対応にしても良いかもしれませんね。
注文する際の注意点
季節に合った花を使う
花束に使う花はできるだけ、旬の花を使うと良いでしょう。冬に向日葵の花束や夏に桜の花束といった旬ではない花をオーダーしても、流通量も少なく、断られてしまう可能性が高いです。
ワンちゃんのイメージも大切ですが、お花を供えることができないと意味がないので、できるだけお供えする時期に流通している花か、年中通して手に入りやすい花をブーケに使いましょう。
早めの用意はダメ
お供え花は、どんなに華やかにアレンジしていても生花です。早めに用意しておくと花が枯れてしまい、虫が付きやすくなってしまいます。なので、お供え花は早めに注文を入れて届けてもらう日にちを、墓参りの当日もしくは前日にしてもらう必要があります。
お墓参りの鉄則として、1番綺麗な状態で花を供えなければなりません。それは、ペットのお墓でも同じことです。必ずお花は前日以降に届くように、スケジュールを立てておいてください。
おわりに
ペットに供えるお花は、人間の場合と違ってある程度飼い主の自由が許されています。しかし、愛犬がどのように埋葬されたかによって、ある程度お花のアレンジやスタイルは決まります。
共同墓地に埋葬した場合は、シンプルなブーケの方が周りに迷惑を掛けません。一方で、個人墓地に埋葬した飼い主は、より自由なスタイルのブーケを贈ることも可能です。
供えるお花は、新鮮さに拘る必要があるため、店舗側と段取りをしっかりと立てて、墓参り前日にお花が届くように手配しましょう。