愛犬とのお別れのあとご自宅でやるべきこと
愛犬が亡くなってしまったら、死後硬直してしまう前に、前足と後ろ足を胴体に近づけてリラックスしているような形にしてあげましょう。
その後、まずはお布団の上に防水シートを敷き、その上にペットシートを敷きます。目、口は閉じてあげて、身体を濡れタオルで拭いて、最期のブラッシングをしてあげましょう。
お口が開いてしまったり、体液が出てきてしまったりするときは、ガーゼを入れてあげます。裸のままでも大丈夫ですが、お見送りのときに着せたいお洋服がある場合は、着せておきましょう。ただし火葬の場合には、燃えないものは入れることができないので注意が必要です。
そして、ご遺体が傷まないようにドライアイスや保冷剤で愛犬の周りを冷やしてあげましょう。
心の整理をする時間
愛犬の死はいきなりやってきます。闘病中の愛犬でも、その日がくるのは予期できず、飼い主さんやご家族のショックは大きいですよね。
ですが、亡くなってしまったら葬儀をし、供養しなくてはなりません。一般的には、ドライアイスや保冷剤を使い、部屋にクーラーをかけて過ごすことで、2~3日安置の時間を延ばすことができます。この時間を使って、焦らず気持ちの整理をしましょう。
葬儀の種類とそれぞれの特徴
今では日本もペット大国となり、葬儀の方法も様々となりました。まず決めるのは、「火葬」にするのか「土葬」にするのかです。
「土葬」
日本では人間も「火葬」が一般的で、「土葬」をする場合には、ご自宅のお庭などで深く穴を掘り、行うことになります。「土葬」は、どこでもできる訳ではなく、公園や河川敷など、ご自身の土地ではないところに埋めてしまうと法律違反になりますのでご注意くださいね。
「火葬」
「火葬」とは、遺体を焼却し、骨にして弔う葬儀の方法です。葬儀社は、民間のペット専用火葬業者や葬儀社、地方自治体による火葬とあります。
地方自治体による火葬をご希望の方は、ご自宅のある自治体へお問合せしてみてください。民間のペット専用火葬業者や葬儀社では、火葬方法をいくつか分けているところがあります。
- 合同葬
文字通り、他のペットと一緒に葬儀、火葬を行ってもらうものです。この場合、お骨上げをすることや返骨してもらうことはできません。そのまま、共同墓地へ納骨されます。
- 個別葬
葬儀、火葬を個別にしてもらうものです。飼い主さんご家族立会いのもと、お骨上げもして、遺骨はご自身の決めたところへ納骨することもできますし、遺骨を持ち帰り、ご自宅に保管しておくことも可能です。
- 自宅葬
葬儀社の人が自宅に来てくれて、自宅で葬儀と火葬を行うものです。火葬は、移動火葬車にて行い、その後お骨上げをして遺骨を返骨してもらいます。
葬儀や埋葬の方法は様々あります。よく考えて、ご自身やご家族の納得のいく形で行いましょう。また最近では、ペットを失いショックを受けている飼い主さんから多額の料金をとるような悪質な業者も多くいます。見積りは複数とって、総額を確認するようにしましょう。
愛犬を見送ったあとにする手続
日本の法律で、生後90日以上の畜犬登録が済んでいる犬が亡くなったら、死亡後30日以内に保健所にて廃犬届の提出が必要になります。
また純血種で血統書の登録をしている場合は、登録されている犬種団体へも連絡が必要となります。これは、人間が亡くなったときに行う死亡届と同じになります。亡くなった直後で、この手続を行うのはとても辛いですが、飼い主さんとして愛犬のために行う最後の手続となります。しっかり行いましょう。
ペットロスを起こさないために
あなたの愛犬は、あなたに愛されてとても幸せでした。有名な「虹の橋」という詩はご存じでしょうか。「虹の橋」の詩の中には、犬が最期のときを迎えると虹の橋を渡り、そこで先に待っているペットたちと楽しく生活していくというお話です。
あなたとご家族とともに過ごした時間は、愛犬にとってかけがえのない時間だったと思います。でも、あなたがずっと悲しんで、何も手につかない状態でいたら、愛犬は心配で「虹の橋」へ渡れません。
家族なので、悲しくて当たり前です。ずっとずっと覚えていてあげてください。でも、前を向いて歩いてください。新しいご家族を迎えるという選択肢もあります。愛犬はきっと喜んでくれると思います。
おわりに
愛犬の最期を送り出してあげる方法は様々です。飼い主さんとご家族の納得のいく形で送り出し、供養してあげましょう。
最期のときを見送った飼い主さんへ。あなたの愛犬は世界一幸せでした。ゆっくり休ませてあげましょう。