ペットロスに対する周りの反応
ペットロスに対して、まだまだ世間の目は厳しいという現実
ペットを飼う人にとって、ペットは立派な家族です。何年という長い月日を一緒に過ごすわけですから、種族を越えた絆が生まれ、家族だと思うのは当然でしょう。家族を亡くすというのは、私たちが生きているうちに経験する悲しみの中で、最も辛いことかもしれません。
そのため学校や会社でも、親族が亡くなれば忌引や慶弔休暇扱いになります。家族の死は簡単に乗り越えられるものではなく、大きな悲しみの中で勉強や仕事に集中するのは、誰にとっても難しいことだからでしょう。
しかし、ペットの死に関しては、昔よりは尊厳されるようになったものの、まだまだ世間は寛大ではありません。忌引や慶弔休暇も認められません。
自身もペットを飼っている立場だとしても、他人に対しては「ペットの死で会社を休むなんて甘えている」と思う人さえいるかもしれませんね。
そんな世間とのギャップに苦しむ人は、たくさんいらっしゃると思います。いつの間にか「こんなに悲しんでいる自分がおかしいのではないか」と思えてくる人もいるでしょう。
でもそれは違います。ペットの死で、心に大きな傷ができるのは当たり前のことです。世間の風潮を、無理やり自分に納得させる必要もありません。
確かに、社会が人間の死とペットの死を同等に扱うのは、現実として難しいものがあるかもしれません。それでも、飼い主の悲しみが他人から否定されるのは、間違っています。もし、非難を浴びせるような人物がいても、耳を貸さないようにしましょう。会社も無理していく必要はありません。可能な限りお休みをもらって、十分な心の療養をとりましょう。
悲しみが大きいということは、それだけ心からペットを愛してあげていたという証です。信じたくないですが、未だに動物虐待や飼育放棄などをする飼い主がいるのも事実です。本当に動物を愛することができる人にとってこそ、生きやすい社会になることを願うばかりです。
ペットロスになったらどうすればいい?
新しい子を迎えることは、悪いことではありません
よく「ペットが亡くなって間もなく新しい子を飼うこと」について、否定する声を耳にします。亡くなったペットが可哀想だと思う方が多いですよね。確かに、家族に代わりはいません。わんちゃんも唯一無二の存在で、「亡くなった子の代わり」はいませんし、そう思う方の気持ちもわかります。
しかし、新しい子を飼うことで飼い主が前向きな気持ちになれるのであれば、それはペットロスから立ち直る何よりの薬ですし、間違いなく良いことです。
そもそも、動物を深く愛する人ほどペットロスに陥るため、そういった人が立ち直るには、動物がもたらす癒しや、愛おしさを感じることこそ一番の効果があるのです。
動物にふれると、亡くなった子を思い出して涙してしまうかもしれませんが、おそらくそこに負の感情はほとんどないはずです。亡くなった子が与えてくれた愛や幸せを実感し、自然と温かい気持ちになってくると思います。
新しい子は決して「先代のわんちゃんの代わり」ではありません。その子にはその子の一生があり、全く新しい家族の一員として迎えてあげましょう。そして、いつかは再びお別れが来ることも忘れてはなりません。
ですがペットを飼うということは、別れの悲しみ以上に多くの幸せをもたらしてくれるものです。ペットとの生活は、私たちを成長させてくれることでもあるのです。
まとめ
ペットを飼う人も増え、誰にでも起こりうることであるにも関わらず、ペットロスに対するケアはまだまだ乏しいのが現状です。悲しみから立ち直るのにかかる時間や方法は人それぞれなので、無理をしないことが大切です。
新しい子を飼うことが最大の回復になるのであれば、亡くなった子が可哀想などとは思わずに、ぜひ新たな家族として迎えてあげてください。
飼い主が立ち直り、前向きな気持ちで亡くなった子を思い出せるようになることが、きっと最大の供養になるはずです。