殺処分2時間前に救われた命
”ルビー”は、殺処分予定のわずか2時間前に救われた犬です。もし、彼女の命が救われていなかったら、7年後に起きたこのような素晴らしい奇跡は存在していなかった事でしょう。
譲渡不可の犬
オーストラリアシェパードとボーダーコリーのミックス犬の生後8か月のルビーは、問題犬として、何度も何度もシェルターに戻された犬でした。なんとルビーは5回もシェルターに返却された犬だったのです。
シェルターでボランティアのトレーナーが長時間かけてしつけ訓練をしたのですが、それでもルビーには改善が見られませんでした。
そのため、『譲渡不可』と最終的に判断され、殺処分されることが決まってしまいました。
でも、なんとか救おうとしたシェルターのトレーナーが、最後の手段として殺処分2時間前にロードアイランド州警察のマッシュー・ザイラ警察官に、ルビーを警察犬として採用してくれるように頼みました。
殺処分2時間前の奇跡
ザイラ警察官は、すぐにルビーに会いに行きました。
彼は、ルビーの説明しようのないエネルギーに惚れました。
それで警察犬のパートナーを切望していたK-9訓練師の同僚のダニエル・オニール警察官にルビーを託しました。
訓練
オニール警察官は、突然託されたルビーに対して喜びを感じ、ルビーの訓練にその後半年以上費やしてくれたのです。
それは試練の連続でした。
ルビーはとてもワイルドで活発すぎる犬でした。
しかし、少しずつですが、ルビーは学ぶことを覚え始めたのです。
そして、ルビーはオニールの家族たちに溶け込んでいきました。
警察犬
それから7年後、オニールとルビーは他の警察官たちと共に、森の中で行方不明になったティーンエイジャーの捜索に派遣されました。
森に入ってそれはすぐに起きました。
ルビーが突然走り出したのです。
オニールに向かって付いてくるよう吠えながら…
発見
オニールが追い付いた時、ルビーは行方不明だったティーンエイジャーを発見し、その顔を舐めていました。
10代の少年は丘から落下し、頭に傷を負い意識を失っていました。
ルビーはその少年を必死で起こそうと顔を舐めていました。
オニールはすぐに救援隊を呼びました。
でも、救援隊はなかなか森の中のその現場を発見できませんでした。
ルビーが吠え続け、その声によって救援隊が現場に到着することができました。
驚き
しかし、これですべてが終わったわけではありません。
ルビーは少年を発見しただけではなかったのです。
少年はすぐに救急車で病院に搬送されました。
少年の母親は息子が見つかったことを知らされて、喜びました。
そして、大切な息子を発見してくれたルビーに面会した母親は、こう言いました。
7年後の奇跡
その母親が、シェルターで7年前に救った命がルビーだったのです。
この女性がルビーをなんとか助けようとしてボランティアでトレーニングを続けていたおかげで、ルビーの命は繋がりました。
ルビーのことを助けてくれた女性の息子を、7年後、ルビーが発見し救ったのです。
ルビーが所属するロードアイランド州警察のフェイスブック:https://www.facebook.com/RhodeIslandStatePolice/photos/a.375416965820172/2243748915653625/?type=3&theater
最後に
もしも、彼女がルビーの事を救おうとしていなかったら、彼女の大切な息子さんも救われなかったかもしれませんね。
なんという奇跡の巡りあわせなのでしょう…
このお話はアメリカで大変話題となりました。
ルビーは警察犬になって、現在7年です。
その間、ルビーは10人の行方不明者を発見しています。
そのうちの3名は生きて発見されました。
ルビーは、2018年の'Search and Rescue Dog of the Year' (今年優秀な遭難救助犬)に名前が刻まれました。
更に”American Humane 2018 Hero Dog Award”(2018年のアメリカのヒーロー犬大賞)のファイナリストに残っています(詳細:https://www.ri.gov/press/view/33828)
ルビーの奇跡は、まだまだ続くことでしょう…
※尚、この記事及び写真と動画の投稿はロードアイランド州警察の承諾を得て行っております。
※出典元:https://www.relayhero.com/cop-rescues-unadoptable-shelter-dog/