動物福祉とは?
動物福祉について
動物福祉と聞いて何を想像しますか?おそらく「ざっくりとしすぎていて言葉だけ聞いても分からない」という人は割といるのではないでしょうか。簡単に説明しますと動物福祉とは、動物の自由を守るためのものです。例えば、動物自身が満足した生活を送れているか?または、満足できる環境が整っているのかを問うためのものや考え方。といったものです。
動物福祉
動物福祉の誕生は1960年代までさかのぼる事になります。当時イギリスでは家畜への扱いがとても酷かった様で、虐待などがとても多く社会問題になっていました。その時、家畜への酷い飼育管理を改善するために作られたのが動物福祉となります。
その後、世界中で家畜だけでなく動物実験にされている動物やペットなど人間と関わっているほとんどの動物に対して動物福祉の基本が浸透していく事になりました。
動物福祉は5つの自由というものでなりたっています。飼い主目線だと、動物を飼う時の心得や確認事といった様なものとなります。厳しいルールが書かれているのかな?と思いきや、愛犬を可愛がっている自信がある飼い主にとっては、どれも当たり前な事柄となります。では、5つの自由についてお伝えしていきましょう。
5つの自由
1.飢えと渇きからの自由
毎日ちゃんと栄養のあるご飯を食べさせていますか?いつでも新鮮な水を飲めるようになっていますか?といった内容となります。普通に犬を飼えている人にとっては、当たり前の事ですよね。
水飲み容器に水が入っていたと思っていたのに、水が入っていなかった!と、うっかりしてしまう時があるかもしれません。暑い日には脱水症状になってしまう危険もありますので、忘れない様に常に水がある状態にしてあげたいですね。
2.不快からの自由
こちらは主に場所や環境面で不快にさせていませんか?といったものです。例えば、犬の生活するスペースを充分確保したりこまめに掃除して清潔にしてあげているかどうか。気温面で犬が不快な思いをしていないですか?といった内容ですね。
屋外で犬を飼っている場合は雨などの天候をはじめとして、熱い日や寒い日の対応をしっかりとしてあげないと、不快に思わせてしまうだけでなく病気の原因にも繋がります。屋内だと、とても暑い日や寒い日には冷房や暖房を使って快適な気温にしてあげるなどしてあげましょう。
3.痛み・傷害・病気からの自由
ケガをした時や、病気になった時にちゃんと対処できていますか?という内容ですね。ほとんどの飼い主は、病気になったりケガをしたら、病院に連れて行ってあげている事だと思います。
ただ、犬は我慢強くて痛がらなかったりしますので、よく観察していないと小さな異変に気付いてあげられない事もあります。日頃から観察して体調面を気遣ってあげたいですね。
4.恐怖や抑圧からの自由
叱る時に、叩いたり怒鳴ったりして犬を怯えさせてしまっていたり、躾をする時にきつく教えていませんか?間違った接し方をしているとすぐに犬は恐怖に怯えストレスを抱えてしまいます。
また、犬によって怖がるものは色々ありますので、その犬が怖がるものを知っておかなければいけません。例えば、水がとても怖い犬や、大きな音を聞くとすぐに怖がる犬もいます。
あらかじめ恐怖の対象となるものを見つけて、愛犬がより快適に過ごしやすいようにしてあげましょう。
5.正常な行動を表現する自由
こちらは、少し曖昧な表現で分かりにくいかもしれませんが犬自身が物事を考えて、やりたい事をできる自由はありますか?犬にとって普通の日常生活を送れていますか?といった内容だと認識しています。
犬は毎日散歩に行くのが日常となっていますし、オモチャで遊びたい時に遊べる。そういった自分のやりたい事ができる生活を送れていれば大丈夫だと思います。
また、スペースや行ける場所も多ければより犬は表現をしやすくなりますのでストレスを発散する事もできますよね。
まとめ
今回は、動物福祉と5つの自由についてお伝えしました。過去の出来事から生まれた動物福祉は、現在でも動物と接するときの大きな基準となっています。時々5つの自由について考えながら接し方を考えるのも良いかもしれません。愛犬がより幸せな気持ちになれる様にしてあげられると良いですね。