飼い主から安楽死を突き付けられた犬の大逆転劇
自分勝手な飼い主
犬好きだと豪語している人のすべてが犬の事を本当に愛しているとは限りません。
犬と一緒に暮らしている人のすべてが犬の事を本当に考えているとは限りません。
自称犬好きで犬と一緒に暮らしている人の中には、犬よりも自分の方が大事で、犬の幸せよりも自分の都合の方が大事で、犬が歳老いたり、犬が病気になったり、犬の世話が面倒になってくると、もう必要ないと安易に安楽死を求めたり、保健所に持ち込んだり、遺棄する人は残念ながら少なくはありません。
今回は、そんな身勝手で無責任な飼い主に翻弄されたある犬のお話です。
不幸な半生
その犬は、「安楽死させてくれ」と獣医に持ち込まれ、飼い主は立ち去りました。
獣医はその犬の状態を見て、長い間、とても辛い時を強いられてきた犬だと悟りました。
”エミュ”と名付けられたその犬(男の子)は、まだ死を迎えるべきではありませんでした。
もっと愛され、ちゃんと世話をすれば、まだまだ生きられる犬でした。
本物の幸せを掴むための準備
そこで獣医は、エミュを『Sidewalk Specials’ Adoption Day 』という譲渡会のイベントに出してみることにしました。
里親探しを始める前に、エミュを生まれ変わらせるための寄付を募り、治療とケアが開始されました。
それは、エミュの第二の犬生の始まりです。
本物の幸せを掴むためのプロセスがスタートしました。
愛情を受けて
エミュはとても神経質な犬でした。
老犬の性格を変えることは、中々難しいのですが、エミュを預かったボランティアさんはそんなことは一切気にせず、エミュのことをひたすら愛しました。
一時預かりのボランティアさんの愛情を受けて、エミュの性格はだんだん変わっていきました。
やがてエミュは超フレンドリーで人懐っこい犬へと変貌を遂げました。
でも、これが本来のエミュが持っていた性格なのです。
イベントの日
そしてついにその日はやってきました。
『Sidewalk Specials’ Adoption Day 』という譲渡会が始まったのです。
エミュがそこで里親さんと出会えるか、それは誰にもわかりませんでした。
出会い
しかし、エミュはやりました!
そのイベントで里親さんと出会ったのです!
エミュを気に入った里親さんは、そのイベントでずっとエミュと一緒にいました。
里親さんはエミュに愛を注ぎ続けてくれました。
第二の犬生の始まり
エミュは改名されて、”ナッツジー”となりました。
彼は、“サハラ”という名の先住犬と共に新しい家族と一緒に暮らしています。
彼はついに素晴らしい家族と、素晴らしい犬生を手に入れることができました。
それもこれも、安楽死させてくれと要望してきた飼い主の言いなりにならず、命を救って治療までしてくれた獣医さんと、寄付をしてくれた多くの人々、そして一時預かりしてくれたボランティアさん、更にはエミュのことを迎え入れて下さった優しい里親様のおかげでした。
沢山の人達がエミュに愛を注いだ結果でした。
最後に
ナッツジーは、最初に救ってくれた獣医さんと、次に一時預かりをしてくれたボランティアさんと、そして最後に里親になってくれたご家族の溢れんばかりの愛と心からのケアを受けて、まるで別の犬のように、健康を取り戻し、綺麗な体を取り戻し、残りの犬生を幸せに過ごしています。
犬に対する愛とケアが違うとこうも違うかというのをナッツジーがしっかりとみせてくれました。
ただ、犬が好きだから、ただ、犬が飼いたいからではけっしてその犬にとっては十分ではないのです。
飼い主さんにとって、ペットとしての犬ではなく、家族としてどう接することがその犬にとって一番いいのかということをちゃんと考えられる人が、犬や他の動物たちと一緒に暮すのに相応しいのだと思います。
お金で動物達を買わないで、人の助けを必要としている保護動物達にどうか手を差し伸べて下さい。
ユーザーのコメント
女性 匿名
色んな人、未来を担う子供達にも知って欲しいです。
「犬たちをおくる日―この命、灰になるために生まれてきたんじゃない」 (ノンフィクション 知られざる世界)
一匹でも多く、幸せを掴むワンちゃんが増える様に願うばかりです。
保護犬の事、CMとかで流せないのかな?
莫大な費用がかかるのがネックになるんだろうな。
元凶を断たないとダメなんだろうね。
幸せになれる子は一握り。
辛いです。