日焼け止めは犬にとっては悪い?
夏場に役立つ日焼け止めですが、犬にとっては注意が必要です。
日焼け止めは人間の皮膚に塗ったときの安全性が確認されているだけで、口からの摂取や他の動物に使うことを想定したものではありません。
日焼け止めを犬が口から摂取したときの安全性は不明ということです。
一度だけ少し舐めた程度では問題はないかもしれませんが、日頃から繰り返し舐めてしまうと健康被害が出る可能性があります。
また日焼け止めだけではなく、ボディークリームやハンドクリーム、化粧品、除光液なども犬にとっては害になるかもしえません。
特に除光液は注意が必要で、毒性が高く非常に危険です。除光液がしみこんだコットンやティッシュなどを食べてしまうケースがあり、犬が食べないようにきちんと片付けや管理をする必要があります。
空気を吸っただけで嘔吐やふらつきが起こったり、皮膚に触れると炎症を起こしたりすることもあるので、注意して使うようにしましょう。
もし犬が日焼け止めを食べてしまったら
人間が使う日焼け止めは人間が肌に使うことを想定しています。犬が口から摂取したときの安全性は想定されていません。
万が一、犬が日焼け止めを舐め過ぎたり、食べてしまったりしたら無理に吐かせずすぐに病院に連絡をとって病院へ行くようにしましょう。電話で応急処置を指示された場合はそれに従うようにしてください。
様子を見るのではなく、早めに対応することが一番です。
食べてしまった日焼け止めの容器も一緒に持っていくと良いでしょう。治療や処置の役に立つかもしれません。
健康に被害が出るかどうか飼い主さんが判断するのではなく、獣医さんに判断してもらいましょう。
犬が日焼け止めを舐めないようにしつけをしよう
顔を舐めるのは犬にとって愛情表現のひとつです。
しかし、健康上に害が及ぶものを舐めてしまうのは困ります。できるだけ舐めないようにしつけをしておくことで、被害を防ぐことができるでしょう。
子犬のケース
顔を舐めてくるタイミングを把握して、犬が舐める前に口を軽く掴んで褒めてあげましょう。そして仰向けにしてお腹をさすります。
顔を舐めるタイミングで他のことをすることで、舐めるのではなく他の新しい行動をすることを覚えさせます。
そして仰向けをさせる意味は、舐める以外の愛情表現の示し方を教えてあげることです。
口を掴むことで、犬の行動を受け止めたことを示します。そして口を掴まれたらお腹を見せるという流れを覚えさせます。
そうすることで、犬は舐めるという愛情表現ではなくお腹を見せるという愛情表現をするようになります。
注意点として、あまりにも褒めすぎると興奮してしまうのであまり興奮させないようにしましょう。
成犬のケース
成犬の場合は飼い主さんの様子を伺いながら舐めるかどうかを決めるので、犬が舐めそうだなと思ったら「おすわり」や「お手」などの別の指示を出すと良いでしょう。
それができたらオヤツなどのご褒美や言葉などでたくさん褒めてあげましょう。
指示に従うことで褒められると覚えれば、犬のストレスを溜めることなく舐めるのを止めることができます。
一度覚えてしまえばすぐに忘れるということはないので、根気強く教えて覚えてもらいましょう。
他人を舐めてしまうケース
この場合はすぐに犬をその人から離して「ダメ」「やめて」などの指示を出しましょう。
自分の愛犬ならそんなに気にならないかもしれませんが、他人の犬に舐められるのを嫌がる人もいます。
トラブルを防ぐためにも、制止のコマンドはしっかり教えたほうがよいでしょう。
「ダメ」「やめて」というコマンドが出たらお座りをするなどのように、 他人を舐めないようにしつけておいたほうが良いかもしれません。
また動物アレルギーを持っていたり、皮膚が弱くかぶれやすい場合もあるので注意してください。
犬用の日焼け止めも
実は犬用の日焼け止めも販売されています。
犬用に作られているので舐めても安全なものが多く、もし犬に日焼け止めを使うなら必ず人間用ではなく犬用のものを使ってください。
一部の短毛種や毛がない犬、毛色の白い犬などは日焼け止めのクリームを塗らないと、皮膚の病気になったり日焼けしてしまったりすることがあります。日焼け対策も覚えておくと良いでしょう。
日焼け止めクリームの他にも、メッシュ素材で涼しい服を着せることで紫外線から皮膚を守るという方法もあります。
頻繁に日焼け止めを舐めてしまう犬は洋服を着るほうが良いでしょう。
また、基本的に散歩は日中太陽がガンガン照りつけている時間ではなく、夕方や夜の涼しい時間や、朝のまだ暑くなる前にしてください。
熱中症対策にもなります。
まとめ
犬にとって飼い主さんがつける日焼け止めは気になるものだと思います。
しかし人間用に作られた日焼け止めは犬にとって有害である可能性が高く、場合によっては命にかかわることになりかねません。
日頃から舐めないようにしつけたり、日焼け止めを誤飲しないように別の場所に置いたりするようにしましょう。
犬と仲良く、安全に暮らせるように飼い主さんが気を使ってあげることが大切です。