兄弟は似てくる?
1回に生まれる子犬の数
犬が1回に産む子供の数は犬種によって様々ですが、小さい犬は少なく、大きい犬は多い傾向があります。
一番多く産んだ例としては、大型犬であるナポリタン・マスティフが1回に24頭産んだという記録があります。
1回に産む数が少なくても、犬は妊娠しやすいためすぐに子供を産むこともできます。
しかし子供を産むということは簡単なことではありません。
繁殖させる場合、親犬の健康の負担にはならないように注意をしてください。
見た目
基本的に犬は両親の外見や大きさに似てきます。
純血種同士であればある程度決まった外見になることが予想できます。
雑種の場合はどのような見た目になるのかは予想しにくい部分があります。
例えば片方の親が小型犬で、もう片方の親が中型犬以上であった場合には中型件以上の体型になることもあります。
同じ両親から産まれた子供は両親に似るため、必然的に兄弟同士で似る可能性が高いと言えるでしょう。
しかし中には兄弟の中で全く似ていないという犬もいますので、外見を完璧に予測することは難しいでしょう。
性格
後天的に形成される性格と、先天的にある気質とは別で、性格は育つ環境に左右されるので同じ環境であれば似てくる可能性が高いです。
また純血種であれば先天的な気質もある程度決まっているので、更に似てくる可能性は高くなるでしょう。
しかしそれでも犬は個体によって大きな違いが生まれることもあります。
臆病な犬もいれば、好奇心旺盛でやんちゃな犬もいます。
すべての犬が同じ性格ではなくきちんと個性があることを覚えておきましょう。
性格は環境に影響されるので、もし何か犬の性格に問題があると思ったときは一度飼育環境を見直してみたほうが良いかもしれません。
基質と性格
先天的なもの:気質
犬の気質には遺伝子が関わっているという研究があります。
特に神経伝達物質(セロトニンやドーパミン等)は遺伝によって違いが出るため、犬の気質に変化がでることがわかっています。
その他にも攻撃性や注意力なども遺伝が関係あると言われています。
そして犬種も気質に関わっている可能性があるのではないかと考えられています。
確かな研究結果はまだありませんが、警察犬や狩猟犬に向いている犬種は攻撃性が高く、牧羊犬や愛玩犬は攻撃性が低く飼い主さんへの懐きやすさが高いという話もあります。
攻撃性が高い犬が悪いというわけではなく、それをトレーナーさんが上手くいかしてやればとても良い警察犬や狩猟犬になれます。
気質によって仕事の向き不向きもあるので、特定の犬種が特定の仕事に就くのは理にかなっているのかもしれませんね。
後天的なもの:性格
人間と同じように犬も小さな頃の環境や親兄弟との関わりなどが成犬になってからの性格のベースになると言われています。
小さい頃に親兄弟から離されて人間と生活し、さらに散歩などにもあまり行かなかった場合は社会性が培われずに臆病になったりします。
しかし性格は一生変わらないものではなく、成犬になって飼い主さんや犬自身の努力によって変えることはできます。
例えば人間慣れしておらず攻撃的であった保護犬でも、施設のスタッフやボランティアと接するうちに人間を信頼するようになり穏やかな性格になることもあります。
生まれ持った気質と違って後天的に形成される性格は変化していきますので、その都度対応していきましょう。
犬は飼い主さんに似るの?
ごく最近の研究では、犬が飼い主さんの性格に影響されるという研究結果が出たものがあります。
132人の飼い主さんの自分自身への性格についてのアンケートを行い、飼い主さんとその犬達のストレスで分泌されるホルモンの量をはかりました。
すると神経質であったり、不安感のある飼い主さんの犬は不安などを感じていました。
このことから飼い主さんの性格や態度に、犬の性格は影響されるとわかったのです。
犬に八つ当たりしたり、家族同士で大きな声で喧嘩したりすると犬まで不安定になるようです。
同じような不安や心配などの経験をしていると、次第に性格が似てくるのは当然かもしれません。
犬と接したり、一緒にいるときはなるべく安定した精神状態をキープしておきたいですね。
まとめ
両親が同じであれば兄弟で似てくるのは当然かもしれないですね。
特に純血種では見た目が大体固定されているので、産まれてくる子犬の見た目は予想しやすいようです。色が一番わかりやすいかもしれません。
基質は生まれ持ったものなので、これも兄弟では似てくるようですね。
性格は育った環境によるので、一緒に育てば似てきますし別々の環境で育てばそれぞれその環境に影響された性格になるかと思います。
産まれたときは似た者同士でも成長するにつれて個性が強くなり、全く別の性格になるということもよくあることです。
同じ親から産まれた犬が全て同じとは思わずに、一匹一匹の違いを認めてあげることが大切ですね。