千葉市で実施している「防犯ウォーキング犬」とは?
2017年4月より、千葉市の花見川区役所では散歩やウォーキングを兼ねて地域の見守り活動をするボランティアに犬にも参加してもらうための活動が始められました。地域のパトロールを任された犬は「防犯ウォーキング犬」と呼ばれ、花見川区からピンク色の犬用バンダナが配布されます。
防犯ウォーキング犬になるためには、まず飼い主さんが”防犯ウォーキングボランティア”に登録する必要があります。その後、飼い主さんには帽子が貸与され、愛犬には犬のおまわりさんが描かれた可愛いデザインの犬用バンダナが配布されます。飼い主さんは帽子を、愛犬はバンダナを着用したら、お散歩兼地域のパトロール開始です。楽しいお散歩が地域のパトロールに繋がるのですね!
千葉市で防犯ウォーキング犬が開始された理由
しばしば”防犯には、地域の目が必要”だといわれます。そこで、花見川区は2006年から防犯ウォーキングボランティアの登録者を募ることにしました。しかし、花見川区は千葉市内で65歳以上の高齢者の割合が最も多く、防犯ウォーキングボランティアの登録者の平均年齢は66.9歳。地域の目を光らせるためにも、切実に若い世代の登録者数を必要としていました。
そこで花見川区民が提案したのが、すでに和歌山市が目を付けていた防犯ウォーキング犬でした。すぐさま愛犬家に着目し、愛犬家とバンダナのデザインについて話し合うなどの行動を起こした花見川区は、ボランティアの高齢化への突破口を見つけたのです!
同様の取り組みは全国で行われている
千葉市が防犯ウォーキング犬の参考にした和歌山市では「ぼうはんパトロール犬」と称し、18歳以上の飼い主さんへのボランティア登録を呼び掛けています。
ぼうはんパトロール犬に参加するときは、まず「ぼうはんパトロール犬参加時 確認書」に必要事項を記入します。その後、地域安全課からエチケットバッグ、黄色いバンダナ、チラシ(お散歩ついでにパトロール)が郵送されるので、グッズ到着後からの活動をお願いしています。
その他、全国の自治体では「わんわんパトロール隊」の参加を呼び掛けています。わんわんパトロール隊も、防犯ウォーキング犬やぼうはんパトロール犬と同じく、散歩を兼ねた地域パトロールの活動です。全国に急速な広がりを見せつつあるわんわんパトロール隊は下記URLから確認できるので、お住まいの地域の自治体で募集していないか1度チェックしてみてはいかがでしょうか?
【全国のわんわんパトロール隊】 http://www009.upp.so-net.ne.jp/jj1vkl/kinuta_wanpat/zenkoku.html
まとめ
防犯ウォーキング犬についてご紹介しました。いかがでしたか?
犬の飼い主さんは、ある程度決まった時間に散歩に出ることが多いため、地域の変化に気が付きやすいのではないかと思います。私自身、いつも公園で遊んでいる小学生がいない日は「どうしたのかな?」と疑問を持ちます。そんな疑問や気付きこそ、防犯に繋がるのではないでしょうか?
愛犬家に着目した和歌山市、その活動をすぐさま柔軟な姿勢で取り入れた千葉市、全国の自治体の活動は素晴らしいものです。今後、地域で起こる犯罪を未然に防ぐことができるかは、愛犬家さんとワンコにかかっているのかもしれません。