犬にも「好きな人」「苦手な人」がいる?
皆さんの愛犬は飼い主さん以外の人へ積極的に向かっていきますか?散歩の最中に歩いている人をジッと見ていたり、中にはトコトコとついていこうとする犬もいるかもしれませんね。「実はうちの子は他の犬よりも人の方が好きなの」という子も珍しくないでしょう。
しかし、どんなに人間好きな犬であっても、すべての人が大好きというわけではありません。中にはそのような犬もいるかもしれませんが、よく観察してみると、自分から近寄って行く人と近寄って行かない、あるいは距離をとろうとする相手がいるのです。
基本的に犬を飼っている人(犬を散歩させている人)相手には警戒することは少ないと感じたことはありませんか?犬はある共通点を相手の人間から見つけ、「好きな人」「苦手な人」に見分ける能力があるというのです。
犬には「優しい人」を見分ける能力がある?
さて、犬の「好きな人」ですが、皆さんならどのような人を「好き」だと感じますか?やはり自分を好いてくれているかどうかという点は非常に重要な項目になると思います。それは犬も同様です。つまり、自分=犬を好きかどうかをしっかり見分ける能力があるというのです。一体、どのように見分けているのでしょうか。
その人の行動を見ている
犬は人間が思っている以上に観察力が優れています。そのため、飼い主が相手でなくても人間の動きを細部まで見分け、その人が今、どのように感じているのかを察する能力が他の動物に比べて非常に高いのです。
犬が好きな人、あるいは犬を飼っていて犬の扱いに慣れている人であれば、躊躇無く犬を撫でたり、撫でる前に優しく声をかけて警戒心を解くといった行動が自然とできているため、犬にとって「優しい人」「好きな人」に分類されやすいのです。
反対に犬が苦手な人の場合、触ろうとしても「どうしても少し怖い」と躊躇してしまうことが多いです。すると、そのちょっとした迷いが動きに出るため、それを犬は感じ取り、「僕のこと苦手なんだ」と察してしまうのです。
犬のことを理解している
先ほども話に出てきましたが、犬を飼っている人、あるいは犬の扱いに慣れている人の場合、犬と触れ合う際にどのように触ればいいのかということを理解している人が多いです。
例えば、突然上から頭を撫でるのはNGですよね。犬同士の挨拶の中には、まず相手の匂いを嗅ぐことで情報を得てから仲良くするという習性があります。それを理解した上で、しゃがみ込み、自分の手の臭いを嗅がせ、体の側面を優しく撫でるといった行動が自然と取れるのです。
この犬の習性を理解した上で触れ合う、仲良くするということは、犬にとってとても大事です。これを理解しているだけでも「僕たちのことをわかってくれている」「仲間だ」といった感情から、「優しい人」という認識になることが多いです。
分泌物の匂いから判別
一見、「どういうこと?」と思われがちですが、犬は非常に嗅覚が優れているため、人間の体内から出ている分泌物の匂いから、その人が犬好きかそうでないかを見分けることができるのです。
分泌物というのは、基本的に汗を指します。例えば、犬好きな人であれば犬に触れる際、緊張することがないため手に汗をかくということが少ないでしょう。しかし、苦手な人の場合は緊張から手汗をかいていることが非常に多いです。
この緊張から来る手汗というのは、通常の暑さからくる汗とは匂いが少々異なるといいます。犬はこれを嗅ぎ分け、「自分に触ろうとしたら緊張した」というように見分けることができているのです。人間にはわからないところでもしっかり判別できているのですね!
飼い主の様子を見ている?
他にも様々な点を考慮して、自分にとって「優しい人」を見分けている犬ですが、中には飼い主さんの様子を見て「この人は良い人だ」と判断する場合もあるようです。
犬にとって飼い主は大好きなリーダーですので、そんな飼い主さんが仲良くしている相手であれば「良い人」と判断されることがあります。反対に飼い主さんがあまり好いていない様子を見せていると、「この人は敵なのか」と判断することがあります。
「私の友達は犬を飼っているわけでも、特別犬好きというわけでもないけれど、愛犬が懐いている」という場合には、「大好きな飼い主さんが仲良くしているから良い人に違いない」と判断されているのかもしれませんね!
まとめ
いかがでしたでしょうか。犬は人間の動きや犬の扱い方、また汗の臭いなどから犬好きか、または犬に苦手意識を持っているかどうかを見分けることができるのです。その上で前者は「優しい人」という認識になります。なんだか犬には嘘はつけませんね!犬を飼っている人はもちろん、そうでない人も、まずは犬の習性を理解するところから初めてみましょう。