犬を車内に残した経験のある人は8割超!
犬を車内に残して留守番をさせることを「車内放置」などと言いますが、これは決して長い時間のことだけでなくほんの数分でも同じように考えられます。犬と出かけてちょっとコンビニに寄りたい、トイレに行きたい、さっと食事を取っておきたいなどどうしても犬を連れて入ることのできない場所がありますよね。そうした時「ちょっとだけ待っていてね」と犬を車内に残して用事をささっと済ませてしまえば簡単です。
実際に犬の車内放置の経験があるという人はあるアンケートでは8割を超えているとされています。もちろん暑さや寒さの心配がなく、快適な空間をつくった上でそのようにしたという人が多いと思いますが少しでも車内放置の経験があると、「まだ大丈夫」「もう少しなら平気」と少しずつそのハードルが下がっていってしまうという危険性があります。
犬を車内に残すことの危険性
熱中症
犬を車内に残すことで一番の危険性として考えられるのが暑さによる熱中症です。車内というのは狭い空間で、あっという間に温度が上昇する傾向にあり、さらに日差しのある時であればその上昇率は驚くほどです。自動車メーカーなどさまざまな機関が夏の車内の気温に関する実験などを行っているため、その危険性は多くの人が知っていることでしょう。外気温が30度を超えている日などはあっという間に40度、50度と上がってしまい熱中症どころではなく命を奪うほど危険な環境となってしまうのです。
車内でのいたずら
車内に残された犬は飼い主がいなくなった不安や心配から思わぬ行動を取ることが少なくありません。また、時間が経過するほど退屈になり車内でいたずらをしてしまうことなどがあります。特に車内でケージなど入っていない場合は非常に危険!実際筆者も、犬が何をしたのかわかりませんが、車内に残された犬が運転席にいる状態で駐車場に響き渡るような警告音を鳴らしていた車を目撃したこともあります。
もらい事故や不測の事態
犬が残っている状態の停車中の車に、他の車が衝突するなど思わぬ事故の可能性もあります。また、すぐに戻るつもりだった飼い主自身に思わぬトラブルが起こってなかなか車に戻れなくなる、などということも。そのような時に犬が車内に残っていることが誰にも気がついてもらえなかったり、長時間の放置で衰弱してしまったりということもあるのでやはり犬だけを車内に放置することはリスクが大きいのです。
犬の車内放置は何月なら問題ないのか?
犬を車内に残すことで最も危険性が高い問題はやはり熱中症です。そのため、犬を車内に残していく時、気温のことを気にするという人がほとんどではないでしょうか?真夏の炎天下は車内の気温が高くなるということは多くの人が分かっていると思いますが、実はそれ以外の時期でも十分熱中症のリスクはあるのです。外気温が30度程度で日差しがある状態ではわずか30分で40度を超え、1時間経過で45度~50度を超えます。40度を超えた室温は非常に息苦しく、人間の大人でも15分いるものつらい状況とされています。
また、真夏以外でも外気温が20度前後の春先や秋の終わり頃でも日差しの強さなどによっては車内は十分危険な状態になる可能性があります。もちろん車内放置をしないことが最善ではありますが、もしそのような状況になった場合は夏以外でも気温や環境にしっかりと注意するように気をつけましょう。
犬を車内に残すことは絶対にNG
たった5分のつもりでも、夏の日差しを浴びている車内の気温はあっという間に上昇してしまいます。また、飼い主自身は急いでいるつもりでも思っている以上に用事を済ませるのに時間がかかってしまうこともあります。
また、風通しをよくするためにと窓を数センチずつ開けることで対策をしているつもりの人もいますがこれはほとんど意味がありません。よほど強い横風の日でない限り、停車している車内には四方窓を開けていたとしてもほとんど風は入ってきません。
もしまだ犬の車内放置の危険性がわからないようであれば、夏の車内で数分間でも過ごしてみればその危険性がわかるかもしれません。私自身は季節ごとにどの程度温度の上昇率などが上がるのかを調べるために体感したことがありますが、真夏の炎天下だけでなくしっかりと日差しのある春から秋は本当に暑く蒸して不快です。この実験はみなさんには全くおすすめしませんし、犬にもこんな経験は絶対にさせてほしくありません。
何度も言っておきますが、夏の車内放置は数分で犬の命を奪う可能性がある大変危険な行為です。飼い主の予定や都合に愛犬を付き合わせ、結果的に最悪の事態になることだけは決してないように心がけましょう。
ユーザーのコメント
40代 男性 匿名
3月でも日差しは強いので晴れていれば車内はかなり暑くなる!
色の濃い車だと余計に暑くなる!