感動の短編詩「犬の十戒」
「犬の十戒」は、作者不明の短編詩です。
十戒と聞くと、「戒め」や「法律」など、物々しいイメージを持つかもしれません。しかし犬の十戒に関しては、犬が飼い主にしてほしい10のお願い事が書かれています。
犬を飼っている方、これから犬を飼う方、飼いたいと思っている方、全ての方に読んで頂きたい詩です。
100以上のサイトで紹介され、サイトによって訳し方が少し異なるようです。
以下が、犬の十戒です。英語は原文のままですが、日本語は私が意訳しました。ご容赦ください。
その1
【和訳】私は10年から15年くらいしか生きられません。あなたと別れるのは何よりもつらい。私と暮らときは、別れのことも考えておいてください。
その2
【和訳】あなたが私に求めていることを理解するのに、時間がかかります。
その3
【和訳】私を信じてください。それが私の幸せなのです。
その4
【和訳】私を長い間叱ったり、罰として閉じ込めたりしないでください。あなたには仕事や楽しいことがあって、友達もいるでしょう。でも、私にはあなただけなのです。
その5
【和訳】私に話しかけてください。あなたの言葉は理解できないけど、私に話してるあなたの気持ちは理解しています。
その6
【和訳】あなたがどんな風に接してくれたか、私はそれを絶対に忘れません。
その7
【和訳】私を殴る前に思い出してください。私は鋭い歯であなたの手を簡単に砕くことができるのに、それをしないことを。
その8
【和訳】言うことを聞かないだとか、怠けているだとか叱る前に、その原因を考えてみてください。例えば、正しい食事なのか、長い時間暑い日の照りに置き去りにしていないか、それとも、年老いて体が弱っているのかもしれないと。
その9
和訳:私が年を取ったら、世話をしてください。あなたも年を取ったら、同じようになるのです。
その10
【和訳】私が死ぬとき、そばにいてください。「見届けるのがつらい」、「自分がいない間に天国に旅立ってほしい」なんて、絶対に言わないでください。あなたがそばにいてくれるのなら、私はすべてを受け止めます。あなたを愛しているのだから。
まとめ
ささやかで力強いメッセージが込められていて、この短編詩を読むと目に熱いものが込み上げてきます。日本では、この短編詩を基にした書籍が出版され、「犬と私の10の約束」という映画も公開されました。予告編を見ただけで、涙腺が崩壊します。
犬の十戒、あなたはすべて守れていると自信をもって言えますか?忙しいから、疲れているから、などの理由で愛犬とのコミュニケーションを疎かにしていませんか?ちゃんと愛犬と触れ合っていますか?話しかけていますか?
犬は家族の一員、人生のパートナー、兄弟、恋人、などいろいろな表現であらわされます。共通の言葉が存在しない、命を預かる責任の大きさ、気持ちを理解するのが大変など、人と犬の間にはさまざまな壁があるかもしれません。しかし、それがなんだというのでしょうか。
人と犬は「心でつながる」ものだと、私は思います。くさいセリフかもしれませんが(笑)、私はこの犬の十戒を読むたびに、そう思うのです。
そして、現在の日本の殺処分事情も大きな問題となっています。その数は減少傾向にあるものの、年間で約1万匹の尊い命が殺処分されているのです。愛犬を保健所に連れてくる飼い主の理由のほとんどが、「飼えないから」。なんとも無責任で、やりきれない気持ちになります。
犬の十戒は、「未来のあなたが、愛犬と過ごした時間を振り返って後悔しないためのもの」と、私は想像します。「もっと散歩に行けばよかった」「もっと話しかければよかった」「もっと一緒に遊びたかった」など…
犬の十戒を読んで、愛犬への愛情や、命を預かることの責任を再確認して頂けたら幸いです。