犬の初めてのトリミングはいつから?
子犬のトリミングができるようになるタイミングは?
多くのトリミングサロンでは「生後3ヶ月~5ヶ月以降」から、予約を受け付けていることが多いようです。お店によって若干前後するようですので、予約する際は事前に店舗に確認するようにしましょう。
ワクチン摂取の有無も条件に含まれる
初めてのトリミングは「ワクチン摂取が済んでいるか」がポイントになります。ワクチン接種が済んでいない場合、ほとんどの場合トリミングを断られます。また、ワクチン摂取から1週間程度期間をあける必要がありますので注意しましょう。
ワクチン後の1週間は様子をみてトリミングを予約しない
ワクチンを打つと抵抗力が下がります。子犬の場合は体力も一時的に落ちてしまいます。ワクチンを打ってからお腹を下す犬もいるので体調を回復させるため1週間は様子を見ましょう。
トリミング店にカット予約をする際に『この日にワクチンの予定があります』と伝えると日程を調整してくれます。トリマーにワクチンの日付を伝え忘れることが無いようにして下さい。当日ワクチンを受けた状態でお店に連れて行っても断られます。
トリミング後のワクチンも3日は空ける
トリミング後、綺麗になった状態でそのままワクチン接種に行きたい、と思う飼い主さんもいるかもしれませんがそれは間違いです。
トリミングは子犬の体力を激しく消耗します。初回は特にストレスがかかるので十分な休息が必要です。体力が落ちた状態でワクチン接種するのはとても危険なので、体力の回復を優先させましょう。実際に「トリミング後にワクチンを打ってしまって犬が倒れてしまった」という事例は毎年耳にするほどです。
トリミングサロンを利用する前に必要なワクチンの種類
狂犬病ワクチン
トリミングサロンを初めて利用する際に「鑑札」の提示を求められます。初めてトリミングする時は鑑札を忘れずにもってトリミング店に行きましょう。
「鑑札」とは、狂犬病ワクチンの証明書を役所に提出すると発行される証明になるもので、狂犬病ワクチンの証明書を役所に提出すると、後日鑑札が郵送されてきます。(※犬を飼う際に行う手続きで役所に登録を行うとハガキで狂犬病ワクチン摂取に関する通知が届きます。)
狂犬病ワクチンは行政指導のもと集団接種方法が一般的ですが、集団接種以外でも、動物病院に行けばいつでも狂犬病ワクチンを打ってくれます。もし摂取が済んでいない場合は必ずワクチン接種をしておきましょう。(※狂犬病ワクチンは「動物愛護法」で接種を義務付けられています。犬を買う場合は必ず接種させましょう。)
<初回に狂犬病の鑑札を持っていく理由は?>
経営者は動物取扱責任者の資格を有しています。動物愛護法によって定められている狂犬病の義務についても知っています。また、動物取扱責任者は狂犬病ワクチンの大切さを飼い主に伝える義務があります。もしも、狂犬病ワクチンを接種していない犬のトリミング依頼を受け入れると、動物愛護法の違反に協力していることになるため、。
混合接種ワクチン
初回のトリミングはその証明書をもってトリミング店に行きましょう。トリミング店によっては毎年混合接種ワクチンの証明書の提示をお願いされます。
混合接種ワクチンは身近な病気から犬を守るために必須なワクチンです。混合接種ワクチンは義務付けられている訳ではありませんが接種は必ず必要です。混合接種ワクチンは、命の危険がある致死率の高い病気を防ぐことが出来ます。子犬が感染すると非常に危険です。
最低でも3種混合接種を受けて下さい。3種混合ワクチンにはパルボウィルス、ジステンパー、アデノウィルスなど致死率が極めて高いウィルスの抗体が入っています。
5種や8種の混合ワクチンもありますが種類が多ければ良いというものではありませんので獣医に相談して下さい。
住んでいる地域が都内なのか、地方なのかによっても必要なワクチンが異なります。混合接種ワクチンは動物病院で出来ます。接種した日に動物病院が証明書を渡してくれます。
【初めてトリミング】カットを注文するポイント
毛が長い犬種の場合
例えばプードルようなカット犬(※1)の場合。プードルの子犬であれば胴回りの毛が伸びているくらいだと思います。雪だるまのような形をしていることでしょう。子犬であれば足の毛や頭の毛は生え揃っていないのが普通です。
(※)カット犬とはカットが前提で改良された犬種で多くの愛玩犬が当てはまる。代表的犬種はプードルなど
『可愛くして下さい』がもっとも多い注文ですが、トリマーによって可愛いの基準が違います。ふんわりカットするのが好きなトリマー、スッキリカットするのが好きなトリマーがいます。
プードルの子犬をカットする場合は、こんな感じで注文するとこうなります。
毛が短い犬種の場合
たとえば、柴犬やコーギーのようなシャンプー犬(※)場合、シャンプーコースの中には爪切り、耳掃除、肛門腺、足裏のカットがコース内容に含まれています。
部分的にカットするところが無ければ『シャンプーコースでお願いします』でOKです。お尻の飾り毛などを短くしたときは『お尻の部分カットお願いします』と伝えましょう。
部分カットは追加オプションでやってくれるので、全身カットするカットコースよりも安い値段でトリミングしてくれます。
(※)シャンプー犬とはカットの必要がない犬種のこと
好きなカットスタイルの写真を見せる
写真を見せて『将来こういうスタイルにしたい』と注文します。
写真を見せるメリットはトリマーに自分のイメージが伝わりやすいことです。人によって『短い』『長い』のイメージは異なります。
例えばサマーカットと伝えてもトリマーによって2ミリ、3ミリ、6ミリのバリカンでサマーカットをします。2ミリと6ミリでは大きな違いです。ちなみに私はダックスのサマーカットは2ミリ、プードルは6ミリを使います。
トリマーによって短いの感覚が違うのでイメージを共有しやすい方法で伝えましょう。
細かく指定して注文する
トリマーは細かく指定された方がカットしやすいです。長さを何センチくらいカットしたいか、または何センチ残したいかを伝えると分かりやすいです。
長さを指定して注文する場合の例
- 顔は目まわりをスッキリする程度
- 体はバランスをみてカット
- 足は揃える程度
- 耳の毛を伸ばすor伸ばさない
- 尻尾を丸くor細く
トリミングサロンの選び方
カット専門店を選ぶ
カットの専門店は実務経験が3年以上のトリマーが多いです。なぜなら専門店の求人の必須条件が数年の実務経験だからです。そういった意味で専門店はカットの質が高いので、まずドッグサロンがないかリサーチしてみましょう。
また、専門店のメリットはカットスタイルに変化が少ないという点です。ペットショップにトリミングをお願いして「カットの質が毎回違う」という悩みを聞いたことがありませんか?
ペットショップはトリマーが多いのでトリマーが変わる度にスタイルが変化することがあります。カット専門店は少数精鋭の店舗が多いのでそんな心配がありません。
私のお店もカットの質がいつも変わらないからという理由でリピートしてくださっているお客様が多いです。
まとめ
トリミングをする前に必ずワクチン接種を済ませておきましょう。ワクチン接種をしたら証明書をなくさずに保管しておきましょう。
ワクチンを打ってからすぐにトリミングを行うのは危険です。子犬の体力を回復させてから健康な時にトリミングに出しましょう。
カットの注文はトリマーとイメージを共有することが一番大切です。写真や雑誌の切り抜きを準備して『こんな感じにしたい』と伝えるだけでトリマーは理解できます。
もし近くにドッグサロンのようなカット専門店があればそこへいってみましょう。好みのスタイルにカットしてくれるトリマーさんが見つかるまでお店を変える必要があるかも知れません。
何件か利用しながら理想形を見つけることをオススメします。