犬の低体温症の原因や症状、対処法まで

【獣医師監修】犬の低体温症の原因や症状、対処法まで

体温が下がってしまう「低体温症」。犬が低体温症になる原因と症状、対処法までをご紹介します。飼い主さんはその危険性を知って愛犬の命を守りましょう。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

犬の低体温症とは?

体温を測る犬

「低体温症」とは体温が下がることで、正常な体温を維持できない症状です。低体温症になると寒さや震えが初期症状として発生し、そのまま体温が下がり続けることで昏睡状態となります。昏睡状態に陥ることで脈拍や呼吸が低下し、最後は死に至ることもあります。いわゆる「凍死」はこの低体温が理由となって起こります。

体温が下がっている状態は体の機能が低下して、体に入っている病原菌に負けそうな状態だといいます。逆に発熱しているときは病原菌と戦っている状態です。そのため発熱して体温が高い状態よりも、体の機能が低下している低体温状態の方が、より危険だと考えられるのです。

人間の場合は体温が35℃以下となった状態を、犬の場合は37℃以下の状態を異常体温、低体温といいます。もともと犬は人間よりも平熱が高いため、この37℃以下というのが一つの基準となります。なお、犬は子犬や小型犬の方が体温が少し高く、老犬や大型犬の方が少し低い傾向にあります。

犬の低体温症の原因や症状

毛布にもぐる犬

犬が低体温症になる原因

  • 寒さ
  • 病気
  • 老化

犬が低体温症になる原因は主にこの3つが考えられます。

まずは「寒さ」が原因の低体温症ですが、こちらは想像できる通りに寒い時期には体温が下がってしまい、それが急激な寒さであれば低体温症にまで発展します。

病気の状態の時も体温調節ができずに低体温症となることがあります。これは病気によって体の機能が衰えてしまうことが原因です。

また、老化による機能の衰えによっても体温調節がうまくいかずに体温が下がり、低体温症となる可能性があります。

犬が低体温症になった時の症状

  • 元気がない
  • 体が冷たい
  • 身動きしない

犬が低体温症になった時、これらの症状が見られます。犬の様子が明らかに元気がなく、体を触ると冷たい、体が固まって身動きをしないといった状態の時は注意が必要です。体温を測り、37℃を下回っていればすぐに動物病院へ受診しましょう。

犬の低体温症の対処法

犬の体温が37℃を下回っており、前述したような症状が見られる場合は早急に動物病院へ連れていきます。同時に体をすぐに温めてあげることが必要です。すぐに温めるといっても、急激に体を温めると負担が大きいため、次のような方法を用いて温めることをおすすめします。

  • 暖房などで温めた毛布やタオルで犬の体をくるむ
  • カイロ、お湯が入ったペットボトル、湯たんぽなどを犬の側へ置く

少しずつ温めることが大切ですが低温火傷にも注意が必要です。動物病院に着くまでの間、愛犬の様子を見ながら温めるようにしましょう。

犬を低体温症にしないために気をつけたいこと

マフラーをした犬

愛犬が命に関わるような低体温症にならないためにも、普段の生活から気をつけておきたいものです。

異常体温なのか平熱なのかを知るためにも、まずは愛犬の体温を把握しておくようにしましょう。犬の大きさや年齢によっても体温は異なるため「自分の愛犬の体温」を把握しておくことが大切です。

また、犬が生活している環境は人間の基準ではなく、犬の基準での温度管理を意識してください。犬と人間は体の大きさが異なるため生活している位置が異なりますよね。人間には暖かくても犬がいる低い場所は寒いといったことがよくあります。

人間よりも寒さに強いといわれる犬ですが、それでも真冬になると寒い部屋や外で飼育している場合は低体温症になる危険性があります。「犬がいる位置や環境」の温度を認識し、対策をとるようにしてください。

また、体調不良の期間が長くなったり、栄養が十分にとれていない場合にも低体温は引き起こされる可能性があります。様子がおかしい時には耳や足先などを触り冷たいようなら早めに受診しましょう。

まとめ

毛布に包まれた犬

寒い冬場には低体温症への注意が必要です。飼育されている犬は自分で快適な環境に簡単に移動できるかといったらそうではありません。逆にいうと飼育しているからこそ、人間によって快適な環境を用意してあげることができます。飼い主さんによって防ぐことができる低体温症。ぜひその危険性を知って、できる対策を行ってくださいね。

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