犬の免疫疾患3選。主な症状と原因、治療法から予防法まで

【獣医師監修】犬の免疫疾患3選。主な症状と原因、治療法から予防法まで

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犬の免疫系疾患について、私がとくに気になっている3つの疾患の「症状」「原因」「治療法」についてご紹介しています。どの犬も発症する可能性のある疾患です。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

犬の免疫系疾患その①「アナフィラキシー」

セピア色のシーズー

アナフィラキシーとは、毒物や薬物などの異物がカラダの中に侵入した際に引き起こされる、「免疫の過剰反応」のことを言います。

アナフィラキシーショックという言葉を聞いたことがあると思いますが、アナフィラキシーの症状が重篤化した場合のことをアナフィラキシーショックと言います。

どんな症状があらわれるのか

アナフィラキシーは症状が早くあらわれるため、数分から数十分で呼吸困難や嘔吐や意識障害などの症状がみられます。早期治療が必須であり、処置が遅れてしまったことで死に至ったケースもあります。

発症してしまう原因とは

犬の場合、ワクチンの接種をした際に発症してしまうケースが多く、ワクチンを接種した後、数十分ほど病院で過ごし、獣医さんの診察の後、帰宅の許可があってから帰宅する必要があります。

ワクチンの接種や薬剤の投与以外には、毒性のある生物との接触やアレルギー反応を引き起こす栄養素の摂取などもあります。

治療法

症状があらわれた場合、すぐに注射や点滴による処置が行われます。状態によって治療法が変わる場合もありますが、すぐに医師の治療を受けることができれば、大きな問題になる事はほとんどないでしょう。

犬の免疫系疾患その②「低血糖症」

セピア色のパグ

血液中の糖分の濃度が著しく低下してしまう疾患のことを言います。

どんな症状があらわれるのか

症状は血液中の糖分の濃度や低血糖が続いた時間によって異なるのですが、下半身に麻痺がみられたり、痙攣発作が起こったり、無気力になる、よだれが出る、低体温などの症状があらわれる可能性があります。

発症してしまう原因とは

成犬である場合、副腎皮質機能低下症・膵臓の腫瘍・敗血症などの疾患が原因となり、低血糖症を発症してしまうことがあります。

子犬である場合、消化管内寄生虫症・過敏性腸症候群・パルボウィルス感染症などの疾患を持ち、長い時間ずっと食事が摂れなかったことによって低血糖症を発症してしまうことがあります。

小型犬である場合、嘔吐や下痢を繰り返した際や気温の低下によって、低血糖症を誘発してしまうことがあります。

過剰に運動をしてしまったとき、過剰に興奮してしまったとき、さらに空腹が重なってしまったときに発症することもあります。

治療法

主な治療法として、ブドウ糖の投与が用いられます。

犬の免疫系疾患その③「全身性エリテマトーデス」

セピア色の犬の横顔

聞き慣れない病名であると思いますが、免疫反応に異常によって自分のカラダを攻撃してしまう、自己免疫疾患のひとつです。再発しやすく、全身に引き起こされる自己免疫性皮膚疾患です。

どんな症状があらわれるのか

主な症状には、食欲不振・発熱・元気消失などがあります。多発性関節炎による四肢の跛行・脱毛・潰瘍・紅斑など、皮膚に症状がみられるケースもあります。

発症してしまう原因とは

明確な原因はわかっていません。遺伝的な要因がある場合やレトロウイルスの感染などが原因なのではないかと考えられています。細胞の核に対する自己抗体が生成され、免疫複合体によって炎症反応起こり、免疫複合体がカラダのいろいろな部位に沈着し、組織に障害を引き起こすことで全身にいろいろな症状があらわれます。

治療法

ステロイド(副腎皮質ホルモン剤)などの免疫抑制剤が用いられることがあります。紫外線によって症状が悪化してしまう可能性があるため、治療中は紫外線を避けなければなりません。

まとめ

セピア色のポメラニアン

  • アナフィラキシー
  • 低血糖
  • 全身性エリテマトーデス

この3つの免疫系疾患をご紹介しました。

任意ワクチンではありますが、ワクチンを接種した際、アナフィラキシーはどの犬も発症してしまう可能性のある疾患です。低血糖は子犬も成犬も発症してしまう可能性があり、慢性下痢、慢性的な食欲不振、過剰な運動や興奮に注意しなければなりません。

全身性エリテマトーデスは遺伝的な要因もありますが予防方法はほぼなく、症状をよく知り被毛の白い犬の場合は紫外線に気をつけるようにしましょう。

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