犬の角膜潰瘍について ~原因と症状、予防や治療法~

【獣医師監修】犬の角膜潰瘍について ~原因と症状、予防や治療法~

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犬の目の病気、角膜潰瘍。ふと愛犬を見ると、目を床にこすりつけたりしていることは、ありませんか?かゆいだけ?もしかしたら角膜潰瘍で、愛犬の目に傷がついてしまって痛がっているのかも知れません。この記事では犬の角膜潰瘍の原因から予防法まで詳しくご紹介します。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

犬の角膜潰瘍とは

プードルの目

  • 目にある角膜上皮が傷つき角膜上皮基底膜と角膜固有層が壊れる事
  • 早期発見が大切

犬の角膜潰瘍とは眼科疾患のひとつです。目にある角膜上皮が傷つき、角膜上皮基底膜と角膜固有層が壊れる状態をいいます。角膜は皮膚と違い、再生する機能が乏しいため治癒するのが遅い特徴があります。そのために一度傷つくと進行しやすいため、早期発見が大切になります。

また犬の角膜潰瘍は「4タイプ」に分かれます。

  • 表在性角膜潰瘍
  • 深在性角膜潰瘍
  • デスメ膜瘤
  • 角膜穿孔

表在性角膜潰瘍

  • 表層の角膜固有層が露出してしまう状態

角膜上皮が傷つくことで、表層の角膜固有層が露出してしまう状態をいいます。

深在性角膜潰瘍

  • デスメ瘤が傷ついている状態

角膜潰瘍が深く進行してしまい、デスメ瘤が傷ついている状態をいいます。

デスメ膜瘤

  • イボの様に表面に押し出されている状態
  • 眼球破裂し失明の危険性

角膜潰瘍が深く進行してしまいデスメ膜瘤が傷つき、更にイボの様に表面に押し出されている状態をいいます。この状態になるとかなり危険で眼球破裂し失明の危険性もあります。

角膜穿孔

  • 角膜に穴が開き房水が流れ出す状態
  • 失明の可能性がある

角膜に穴が開いてしまい、房水が流れ出す状態をいいます。この場合は完全に眼球に穴が開いてしまった状態なので失明の可能性があり、出来るだけ早く手術をする必要があります。

犬の角膜潰瘍の原因

獣医に目を診てもらっているダックス

犬の角膜潰瘍は主に以下のケースが挙げられます。

主な原因

  • 目の中に異物が入り傷つけてしまう
  • 外からの攻撃で傷つけてしまう
  • 目が乾燥することで傷がつきやすくなる

例えば、目の中にゴミが入りそれを取り除こうと床に目をこすりつけることで傷ついてしまうケースや、歩いている途中で目をぶつけて傷つけてしまうケース、シャンプーをする時に目を傷つけてしまうケースなど、原因は様々です。

犬の角膜潰瘍の症状

片目をつぶっているチワワ

主な症状

  • 目がかゆくなる
  • 目が痛くなる
  • 目が濁る
  • 目の角膜がでこぼこする
  • 目に血管が走る

犬の角膜潰瘍は見た目にも現れやすいので、発見も比較的しやすい病気です。放っておくと細菌感染や角膜潰瘍が進行してしまう場合があるので、上記の症状が愛犬に現れたと感じたら、直ちに病院に連れて行ってください。

犬の角膜潰瘍の検査方法

獣医に目を診てもらっている犬

  • フルオレセインによる検査
  • 垂らして目を緑色に染めその濃さで傷の深さ大きさを判断

犬の角膜潰瘍はフルオレセインによる検査をします。フルオレセインを目に垂らすことで緑色に染め、その濃さによって傷の深さや大きさを判断します。

犬の角膜潰瘍の治療法

目薬をさしている犬

犬の角膜潰瘍の治療法には、内科療法と外科療法があります。

点眼薬(内科療法)

傷口が浅い場合は点眼薬での治療をします。抗菌作用や角膜を構成する細胞の再生機能を促す点眼薬を処方されることが多く、治るまでは頻繁にさしてあげる必要があります。角膜潰瘍は痛みを伴うので点眼後気にして目をこすると悪化しますので、エリザベスカラーが必要な場合もあります。

手術(外科療法)

目の損傷が全体の60%を超えると手術を行う可能性が高くなります。例えばコンタクトレンズやコラーゲン角膜シールドの装着、傷ついた角膜を除去したのち、他の角膜を移植するなど方法は様々です。

悪化してしまうと目が失明してしまう可能性もあります。また、このような大きな手術は設備の関係から専門的な病院を勧められることもあります。

犬の角膜潰瘍の予防法

パグの顔

犬の角膜潰瘍の原因は様々ですが、目を傷つけないように愛犬に気を配ることが大切です。

乾燥

  • 日頃から目薬などで乾燥させない

目を傷つきにくくするために、日頃から目薬などで乾燥させないことで角膜潰瘍の予防につながります。

夜遅い時間の散歩を控える

  • 障害物に目を傷つける可能性がある

夜遅い時間は犬にとっても危険です。誤って障害物に目を傷つける可能性や、事故に巻き込まれる可能性が高くなります。出来るだけ安全に散歩出来る時間帯を選ぶことで角膜潰瘍の予防につながります。

犬の角膜潰瘍についてのまとめ

病院で目薬をさしている大型犬

  • 角膜潰瘍とは目にある角膜上皮が傷つき角膜上皮基底膜と角膜固有層が壊れる事
  • 角膜潰瘍は、表在性角膜潰瘍、深在性角膜潰瘍、デスメ膜瘤、角膜穿孔のタイプに分かれる
  • 角膜潰瘍は目に傷がつく事が原因
  • 角膜潰瘍の主な症状:目の痒み、痛み、濁り、角膜がでこぼこする、血管が走る
  • 角膜潰瘍の検査方法:フルオレセインで目を一時的に染色し傷の深さをみて検査する
  • 角膜潰瘍の治療法:点眼による治療、手術をする治療
  • 角膜潰瘍の予防:目を乾燥させない、目に傷がつかないように気をつける

犬の角膜潰瘍は目の病気でも特に多い病気です。目は傷つきやすい部分であるので、飼い主は愛犬の安全に気を配る必要があります。早めに対処すれば、その分短期間で治療することが出来るので、愛犬の痛みに出来るだけ早く気付いてあげたいですね。

ユーザーのコメント

  • 投稿者

    30代 女性 RICO

    目のかゆみや傷み、違和感などは感覚が言葉で伝えられない犬の場合、発見してあげるのもむずかしそうですね!犬の目が傷ついているかどうかまで普段まったく気にしてあげられていないので、気にしている様子はないかなどきちんと観察してあげないとだめですね。目薬一つにしても犬の場合やるのが大変そうですし、できれば予防してあげたい病気ですね。
  • 投稿者

    女性 ゴン吉

    愛犬が目の表面に傷をつけてしまい、白目部分は赤く腫れしばらく目が開きませんでした。時間差で滴下する特殊な目薬で治療をしていました。だいぶ前のことなので薬の名前を忘れてしまいました…。
    目の傷は白内障の進行を早めてしまう原因でもあります。不注意で目をぶつけないことが大事です。特に子犬の頃は走り回るのでよく見ていてあげた方がいいですよ。

  • 投稿者

    20代 女性 えみ

    目の病気は怖いですよね。普段から目のチェックはしていますが、傷が付いているかよくわからな場合も多いです。角膜潰瘍の場合、目に違和感が出やすいみたいなので、そこで愛犬の様子の変化が分かるかがポイントになりそうですね。うちの子の仕草を見落とさないようによく観察したいと思います。
  • 投稿者

    女性 匿名

    角膜潰瘍について聞いたことがあります。我が家の犬はパグですが、愛犬を引き取る時に、「パグは目が飛び出ているので、目を傷つけないためにも、お散歩中や他の犬と遊ぶ時はよく気を付けてあげてください」とブリーダーさんから注意を受けていました。しかし!ある時のお散歩中に楽しそうに小枝で遊んでいたのですが、その小枝がスッ!と深く目に入ってしまい、目を傷付けてしまったことがあります。すぐに病院へ行き、点眼液とエリザベスカラーをもらいました。愛犬はしばらく片目をずっとウインクしているような状態が続き、とても痛そうでした。見ているこちらも悲しくなってしまいました。一度目を傷つけてしまうと、完治するまで結構大変です!本人も片目しか見えていないので、行動するにも辛そうな上、エリザベスカラーも重そうで本当にガッカリしていました・・・。皆さんも愛犬の目にはよく注意してあげてください!
  • 投稿者

    女性 すいか

    犬の目の病気や怪我は比較的すぐに気が付いてあげられるので早く治療ができるといいですよね。いつも顔をちゃんとに合わせていれば異変に気が付けると思います。うちの犬はつい先日目が白く濁ってきたかも、と気がきました。ついに白内障が始まってしまったかな、と週末病院へ連れて行く予定です。
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