フラットコーテッドレトリバーの性格や特徴、飼い方や子犬の値段まで

フラットコーテッドレトリバーの性格や特徴、飼い方や子犬の値段まで

フラットコーテッドレトリバーは、ラブラドールレトリバーやゴールデンレトリバーより古い歴史を持つ、イングランド原産の大型犬です。美しい直毛をなびかせ、成犬になっても、天真爛漫な姿ではしゃぎまわり、一緒に遊ぶ人間も楽しませてくれます。また、フレンドリーで飼い主に従順なため、飼いやすい犬種です。そんな誰からも愛される性格をしているフラットコーテッドレトリバーを紹介します。

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フラットコーテッドレトリバーの性格

フラットコーテッドレトリバー

明るい・陽気

フラットコーテッドレトリバーの性格で際立つのは、とにかく明るいところです。ボール遊びなど楽しいことが大好きで、一緒に遊ぶと尻尾ブンブンと振って嬉しさを表現します。時には、はしゃぎ過ぎてしまうこともありますが、こちらも楽しい気分にさせてくれます。

好奇心旺盛

初めて見る水場でも大喜びで飛び込んでいくほど、好奇心旺盛なフラットコーテッドレトリバーは、家の中の興味がある物にもすぐに飛びついてしまいます。そのため、誤飲の事故が多い犬種と言われています。フラットコーテッドレトリバーを室内で飼う場合は、引き出しなどは開けられないよう工夫し、身の回りを常に整頓しましょう。

フレンドリー

フレンドリーな犬種なので人や動物が大好きです。とにかく友好的で、どんな相手も疑うことなく歓迎してしまうので、番犬には向かないと言われるほどです。

しかし、警戒心の強い犬に近づきすぎて噛まれることや、お年寄りや小さな子どもに悪気なく体当たりして転ばせてしまうトラブルもあります。散歩などでフラットコーテッドレトリバーと一緒に外出する際は、相手との距離に気をつけましょう。

活発

他の犬よりも飛び抜けた活発さを持っています。成犬になると落ち着く犬種がほとんどの中、いつまでもアクティブで、やんちゃです。そのため、フラットコーテッドレトリバーの比類なきハイテンションを楽しめる飼い主には最高ですが、それに付き合うことに疲れてしまう人には向いていない犬種でしょう。

賢い

フラットコーテッドレトリバーは訓練性能に優れていて、学習能力も高いので、遊びながらしつけるには最適な犬種です。賢さから悪知恵を働かせることや、飽きっぽいところもありますが、トレーニングの意欲が高く、たくさんのことを覚えられるので、ドッグスポーツや競技会への参加も良いでしょう。

フラットコーテッドレトリバーの特徴

伏せ座りのフラットコーテッドレトリバー

大きさ(体重/体高)

体高:オス59~61センチメートル メス56~59センチメートル
体重:オス27~36キログラム メス25~32キログラム

フラットコーテッドレトリバーは、ラブラドールなどと比べると胸幅や腰幅がないので細身に見えますが、体にはがっしりとした筋肉がついています。成長のペースとして、生後10ヶ月ころまでは脚や体長が長く、ヒョロヒョロとした印象ですが、3歳くらいまでにかけて、体全体がだんだんと緩やかに成長する犬種になります。

被毛(毛色/毛質)

被毛はダブルコートで、下に生えるアンダーコートは体温を保持するためにもしっかりと密度があります。上に生えるオーバーコートは、フラットコートの名のとおり、しなやかな長めの直毛で、胸やお腹、後ろ足に飾り毛があるのが特徴です。

毛色は黒の単色が一般的ですが、レバーと言われる茶色のフラットコーテッドレトリバーも近年は増えて来ています。しかし、黒以外のカラーは遺伝性の疾患を持っている可能性が高くなると言われています。

体の特徴

フラットコーテッドレトリバーは、黒ラブや黒いゴールデンと勘違いされることの多い見た目ですが、ボディラインが他のレトリーバー種と比べすらりとしているのが特徴です。

顔は垂れた大きな耳が印象的で、レトリーバー種の中でも長めの鼻筋をしています。運動量豊富なことから足取りは軽快で、ふさふさした被毛の短めの尻尾を持ち、とても優雅に歩きます。

フラットコーテッドレトリバーの子犬の価格

フラットコーテッドレトリバーの子犬

フラットコーテッドレトリバーの子犬の値段の相場は20万円前後になります。メスの方がオスより価格が高い傾向にあるようです。子犬の両親がコンテストのチャンピオンタイトルを持っていることや、進行性網膜萎縮症検査や股関節の検査を済ませている場合は販売される値段が高くなります。

しかし、ペットショップで子犬を探しても、大型犬で、繁殖されている頭数も少ないため、ほぼ見かけることはないでしょう。値段はさまざまですが、信頼できるブリーダーから購入することをおすすめします。

フラットコーテッドレトリバーをブリーダーから迎えるには

二匹のフラットコーテッドレトリバー

フラットコーテッドレトリバーの日本国内におけるブリーダーは希少なため、近くにブリーダーがいない場合はインターネットでの検索が良いでしょう。

遺伝性の疾患を持っている可能性が高い犬種なので、健康な子犬を希望するなら、両親の疾病の有無などもブリーダーに確認することが必要です。

関東甲信越方面で、フラットコーテッドレトリバーを専門に繁殖をしている犬舎がいくつかあります。おすすめなのは「NORTH POINT」、「佐藤隆之ブリーダー」です。いずれも犬の健康管理を大切に考え、ブリーディングしています。

フラットコーテッドレトリバーの里親になるには

フラットコーテッドレトリバー顔アップ

フラットコーテッドレトリバーを家族に迎え入れる方法として、里親募集もあります。里親になるメリットは、ペットショップで購入した場合より多額の費用が必要ないことです。

しかし、募集されている内容を見ただけでは、疾病の有無などが確認できないこともあります。どういう理由で里親に出されているか、ワクチンが接種されているか、などの詳細を確かめることや、見た目だけでは判断できない性格などを知るためにも、譲り受ける前に会いに行ってみることをおすすめします。

フラットコーテッドレトリバーの飼い方

歩くフラットコーテッドレトリバー

環境

フラットコーテッドレトリバーは寂しがりやで、家族と一緒に行動したがるので室内飼いをおすすめします。レトリーバー種の中でも際立って元気なので、室内で壊されたくないものがあるときは、事前に避けておくと良いでしょう。

また、運動欲が強い犬種で、雨で外出ができないだけで大きなストレスになってしまうことがあります。フラットコーテッドレトリバーを飼育するのに、最適な環境として、のびのびと過ごせて、十分な運動量を確保できるスペースが必要になります。

運動

運動量豊富なフラットコーテッドレトリバーは、1時間以上の散歩が1日に2回程度必要になります。散歩はただ歩くだけでなく、軽く走ったり、起伏あるコースを選んだりして、変化をつけましょう。レトリーバー種は物を取ってきたり、運んだりすることが大好きなので、時にはゲームを取り入れたり、ドッグランで自由に思い切り走らせることも良いでしょう。

また、泳ぎも得意なので、川や海、キャンプなどの、アウトドアレジャーに連れて行くこともおすすめします。

しつけ

フラットコーテッドレトリバーは大型でパワフルな犬です。生後半年くらいまでに室内でのしつけをしっかり行わないと、大きくなってから室内で暴れた場合、誰も手をつけられなくなります。室内は休む場所、外は遊ぶところなどと区別できるようしつけるのがコツになります。

時にはとても陽気な性格なので、些細なことでも嬉しすぎてはしゃいでしまうことがあります。学習能力が高いので、しつけも難しくありませんが、知らない人や他の犬が多いところへ出る場合は、落ち着かせるよう訓練をしましょう。

フラットコーテッドレトリバーなどの大型犬は太りやすいため、栄養分が豊富で、低カロリータイプの餌をおすすめします。また運動するための筋肉を維持できるように、高たんぱくの餌や、関節をサポートできる成分が入っているものを選ぶのも良いでしょう。

腫瘍ができやすい体質の犬種でもあるため、腫瘍の原因となる可能性がある酸化した油を避けるためにも、ドライフードの場合、油分が少ないものを選ぶと良いでしょう。密閉容器に入れて短期間で食べきることも、酸化した油の摂取を防ぎます。また、添加物も腫瘍の原因になりやすいので、良質な原材料のフードを選ぶようにして下さい。 

お手入れ

被毛が長いフラットコーテッドレトリバーは、まめなブラッシングを必要に感じますが、直毛で絡まりにくいので、お手入れは比較的簡単です。抜け毛はあるものの量は少ないので、ブラッシングを週に2~3回程度で良いでしょう。

換毛期にはブラッシングを毎日行うことで、スキンシップをはかり、皮膚を健康な状態に保てます。毛並みは、月に1度程度のシャンプーで、艷やかさを維持できます。

もう一つ重要なお手入れは、特徴的な垂れた耳になります。蒸れて病気になりやすいため、たまにイヤークリーナーを染み込ませた布で拭いてあげましょう。

フラットコーテッドレトリバーの寿命

伏せ座りのフラットコーテッドレトリバー

フラットコーテッドレトリバーの平均的な寿命は8~10歳です。大型犬の中でも比較的短く、ゴールデンやラブラドールの平均寿命が10~12歳なのと比べても、フラットコーテッドレトリバーは短命になります。

寿命が短い理由として、アレルギーや糖尿病など遺伝的な疾病が多いことがあげられます。また、運動不足からの肥満も長生きを妨げる原因となります。長生きさせるためには、普段と違う様子があった場合を見逃さず、おかしいと思ったら早めに病院へ連れて行くことです。

フラットコーテッドレトリバーがかかりやすい病気

フラットコーテッドレトリバー顔アップ

フラットコーテッドレトリバーは絶滅の危機を迎えたことがある歴史から、とても狭い範囲での交配を繰りかえされた犬種です。日本では年間300頭を超えるフラットコーテッドレトリバーが登録されていますが、この数は世界的に見ても多いそうです。このことから、日本では過剰に繁殖されたために、健康でない犬の数も増え、他国より疾患が多いと言われる状況になっているようです。

股関節形成不全

フラットコーテッドレトリバーは股関節が不自然な形になる、股関節形成不全になりやすい犬種です。股関節形成不全の原因は遺伝的な理由がほとんどですが、肥満や階段の上り下り、滑りやすい床での生活など、環境によって起こる場合もあります。

重症になると手術をすることもある股関節形成不全の進行を抑えるには、子犬の時から筋肉をしっかりと付け、関節に負担をかけない運動をさせることも大切です。

  • 脚を引きずる
  • 立ち座りがうまくできない
  • 歩行困難

上記のような症状が現れた場合は、早めに病院へ連れて行くようにしましょう。

悪性腫瘍

フラットコーテッドレトリバーのようなレトリーバー種は、悪性腫瘍が発生することも多いとされています。犬の高齢化によって悪性腫瘍の発生が増えており、中年齢以上での発生がほとんどです。

悪性腫瘍の中でも多い骨肉腫は骨にできる腫瘍の大半を占め、転移や進行が早く、悪性度が非常に高い腫瘍です。悪化した場合は断脚手術も必要になるため、腫瘍を発見したら早めに病院で診察を受けましょう。

フラットコーテッドレトリバーの歴史

フラットコーテッドレトリバー

狩猟で撃ち落とされた獲物の回収犬として活躍していたレトリーバー種に、ポインターやセッターなどの猟犬を掛け合わせ、更に直毛種と交配されて誕生したのが、フラットコーテッドレトリバーです。

第二次世界大戦頃に、世界中で犬を飼育するゆとりが無くなったことが原因で、一時は絶滅寸前までに陥りましたが、戦後にフラットコーテッドレトリバーを愛する人たちの手で復活されました。

「フラッティ」の愛称で呼ばれており、愛犬家の間では「ピーターパン」とあだ名がつくほどフレンドリーな楽天家で、成犬になってもやんちゃです。

まとめ

フラットコーテッドレトリバー

フラットコーテッドレトリバーのとことん陽気な性格は、飼い主も楽しい気分にさせてくれます。また頭が良く、自分で考えて行動できる犬でもあるので、成犬になればやんちゃな行動をしてはいけない時がわかるようになってきます。

さらに、すぐれた嗅覚を持ち、麻薬探知などの探索犬としても活躍をしていることから、何かを取ってくる遊びやフリスビーなどのスポーツも楽しめる万能な犬です。アクティブでアウトドアが好きな飼い主向けといえるでしょう。

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ユーザーのコメント

  • 投稿者

    40代 女性 ラルゴママ

    フラットの陽気さが大好きで、現在二匹目もフラットを飼ってます。同じ犬種でも性格が全然違く驚いています。前の子は長い毛でシャンプーするとカーリーになりましたが、今の子は割に毛が短くシャンプーしてもカーリーにはなりません。シャンプーは自宅で二週間に一度はいれるようにして、常に自宅で自由にさせてます。
    ラルゴママの投稿画像
  • 投稿者

    女性 ちょこれーとまふぃん

    レトリバーですがゴールデンなどと違って筋肉質でスマートな姿が特徴的ですね。温厚で落ち着きがあると言われているゴールデンレトリバーと比べるとフラットコーテッドレトリバーは元気いっぱい遊ぶのが大好きな天真爛漫との事で、喜びを素直に表現してくれる性格はとても魅力的だと思います♪
    大型犬なので体力もパワーも小型犬などと比べるとケタ違いですよね!
    ゴールデンレトリバーのお散歩に付き合ったことが数回ありますが、涼しい時期でお散歩が大好きな子なら、めちゃくちゃ歩くんですよね!
    毎日のお散歩も必須ですが、軽めのアジリティやドッグランやプールなどなど定期的に連れて行ってあげると良いと思います。アジリティに関して軽めをお勧めするのは、あまり本格的にやり過ぎるとシニアになる頃にガタが来てしまうそうで・・私自身愛犬での経験はありませんが、アジリティを本格的にやっておられた方は愛犬が足を痛めたり腰を痛めたりで、後悔する方も多いんだとか(この辺りは私の身近な方の話なので、アジリティ=身体を痛めるわけではないと思いますが)

    レトリバーなどの大型犬は特に躾面では気を付けたいですよね。何せパワーが凄いので、引っ張り癖のあるレトリバーに引っ張られ転倒し骨折してしまった、なんて飼い主さんも少なからずいます。
    仔犬のうちから、急に引っ張らない、ついて歩く、など人と暮らす上での社会化は大事だと思います。
    半年ほど飼い始めて躾が難しいと感じたなら早めにトレーナーなどにトレーニングをお願いすると良いです。

    お手入れに関しては、抜け毛が少ないんですね〜レトリバー類は抜け毛が多いと思っていたので意外でした!
    ロングコートなのでシャンプーの際の乾かす時は時間がかかりますが、タオルを何枚も使い、これでもか!と言うくらい拭いてからドライヤーをすると乾くのが早い気がします。ブラシでほぐしながらドライヤーをした方が早く乾きますよ!

    近年では小型犬が飼いやすく人気がありますが、大型犬は、ザ・わんちゃん!と言う感じで一緒に運動したりと楽しめることがたくさんありますよね。
    介護の際などは大型犬ですから、お世話出来る環境か?などなど小型犬と比べると大変な面もありますが、飼えるなら飼いたいくらい大型犬って魅力があるんですよね。
    ブラウンのフラットコーテッドレトリバーは見たことがないので見て見たいなぁと思いました。
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