犬と水腎症
水腎症って?
犬の水腎症というのは、おしっこ(尿)を排出する管の通りが悪くなってしまう病気です。この病気にかかってしまうと、腎臓の中ににおしっこがたまって、ふくらんでしまうのです。
尿管がつまることが多いようですが、膀胱や尿道までのどこかの経路でおしっこの流れが止まってしまい、さらには血液の流れがおかしくなり、腎臓が拡張してしまった状態を「水腎症」と呼びます。
どうして水腎症になるの?
水腎症になる原因は先天性と後天性の二つがあります。
先天性は体のつくりの問題です。尿管や膀胱、尿道、腎臓、これらが生まれつき、奇形でおしっこがうまく流れないのです。先天性水腎症は生後間もなく発見されることの方が多いそうです。
後天性は尿結石、または腎臓、膀胱にできた腫瘍のせいでおしっこの流れが止まってしまうことが原因です。特に尿結石が尿管や尿道に詰まってしまうと、水腎症に発展する確率が高くなってしまいます。
水腎症を疑うべき症状とは
この病気は初期症状が出にくく、犬も元気なことが多いです。ある程度進むと、徐々に症状が出てきます。お腹が膨らんでくる、お腹を痛がるような仕草をする、食欲がなくなる、頻尿になる、おしっこに血液が混じる、など。少しでも様子がおかしいと感じたらすぐに病院へ連れて行ってあげてください。
犬の水腎症の治療法
腎臓は体に二つあって、水腎症を発症しているのが片方だけなら、外科の手術で摘出します。
両方が水腎症の可能性がある場合は、急性腎不全と呼ばれる病気と同じ症状が出るので、治療法はそれに準じて行うことになります。別の病気が原因で水腎症になっている場合は、そちらの病気を優先的に治療することになります。
腎臓や膀胱にできた腫瘍などが一例です。
犬の水腎症を予防するには
尿路結石と予防するためにできること。
水腎症は尿結石が原因になることがあります。結石が出来ないよう、飼い主さんが気を使ってあげることが大切です。
- こまめに水分を取る。
- 適度な運動をさせる
- 食べさせるフードに気を使う
これらが大事ですね。水分を多く摂ると、おしっこの量も増加します。そうすることで、濃いおしっこが作られるのをを防ぎます。
経験はないでしょうか。私達人間も夏場、大量に汗をかくと、トイレが遠くなり、排出した時に色の濃い尿がでますよね。それと同じです。濃いおしっこには強い毒素が含まれているので、できるだけ早く体外へ排出してあげましょう。
運動をすると、体の中で作られた乳酸等のpHが酸性に傾くと言われています。すると、結石が作られやすい、アルカリ性のおしっこになりにくいといわれています。また、運動をすることで飲む水の量が増えると、尿の中に含まれる毒素が薄まるので、体に良いのです。
食べさせる犬用フードについてですが、尿路結石にかかったことのある犬には獣医師さんの指導のもと、ミネラルなどを調整したフードを与えることが望ましいでしょう。
大事なこと
定期的な健康診断を受けましょう。お腹のレントゲンや尿検査などで発見できるはずです。症状が出てからでは病状がかなり悪化していることがあるので、早期発見を心がけましょう。
まとめ
水腎症は健診を受けて、早期発見をすることが大事です。
特にトイプードルやチワワなど、人気の小型犬はかかりやすいので、注意が必要です。まったくの無症状の犬もいますが、おしっこが出にくそうにしていたり、おしっこに濁りが見られたり、頻繁に水を飲んだり、お腹を痛がるが下痢などがないなど、少しでもおかしいと思ったら病院で見てもらいましょう。
愛犬の排泄の様子をよく観察して、異常がないか気にしてあることが飼い主さんにできることなのではないでしょうか。
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女性 さとみ
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