留守番時間が長くなった現代の犬たち
一昔前は、男性が外で働き、女性は家で家事と育児をこなす…そんな社会が当たり前という風潮がありました。
しかし、現在は男女共に働くご家庭が多い時代です。まだまだ男女の仕事内容や量、付き合い方の差に関しては課題点が多いものの、昔に比べると仕事の平等性は上がってきたと感じます。
そんな社会に嬉しさを感じる一方で、家に1日中いる人がいなくなるということは、犬を買っているご家庭であれば、犬のお留守番時間が長くなることを意味しています。仕方がないことなので、現代の犬はお留守番に慣れているように見える犬が多いですよね。
ですが、本当に犬たちは長時間の留守番に慣れているのでしょうか。犬たちも「仕方のないこと」というように捉え、諦めることで、実際には寂しい、悲しい思いをしているのに、我慢しているだけ…ということも多いです。
犬は何時間くらいお留守番できるの?
では、具体的に犬は何時間くらいであれば、ストレスを強く感じずにお留守番できるのでしょうか。具体的にと言いましたが、実際はそれぞれ犬によってストレスの感じ方が違うため、一概には言えません。
しかし、一説によると、犬は人間よりも時間の流れを早く感じているため、人間にとっての1日(24時間)を7時間で体感しているという研究発表もあります。
つまり、もしもこの発表が本当であれば、通常勤務時間が8時間である人の犬は、単純に1日以上もの長い時間、1匹でお留守番させられている感覚だということになります。これは寂しさを感じざるを得ません。
「うちの子は問題行動も起こさないし大丈夫」と思っている飼い主さんも多いでしょう。これは、信頼関係が築けているからこそ、「飼い主さんは絶対に帰ってくる」という確信があるため、落ち着いて待っていられるのでしょう。
ですが、だからといって寂しさや孤独感を感じていないわけではないのです。
犬が留守番できる限界の目安
前述したように、犬の時間感覚は人間と異なるため、8~9時間留守番させられていると、1日以上もの時間、1匹でお留守番させられている感覚なのです。しかし、飼い主も生活がかかっているため、仕事は休めません。
では、それぞれの犬が留守番できる限界時間は、どの程度なのでしょうか。犬によって耐えられる時間が異なるため、ここでは目安を紹介します。
- トイレシーツが汚れ排泄が困難になる
- 空腹になる
基本的にはこの2点が目安になります。子犬や高齢犬であれば、健康な成犬に比べて排泄間隔も短く、ごはんも数回に分けて与えなければいけないため、お留守番の限界時間が短くなります。
しかし、先にも記述したとおり、仕事には行かなければいけません。その場合は、子犬期であれば、何日かあらかじめお休みをもらい、留守番トレーニングをしてみたり、ペットシッターや家族に見てもらうなどの手段を有効活用しましょう。
犬に留守番させる際のNG行為とは
最後に、犬を留守番させる時に飼い主がしてはいけないNG行為を紹介します。皆さんは外出する際、愛犬にどのような行動をとっていますか。基本的には、必要以上にかまわず、自然体で家を出ることが求められます。
よく家を出る際に「行ってくるね」などと声をかける飼い主さんが多いですが、実はこの行為もNGです。家を出る時に毎回声をかけていると、犬は飼い主が外出することを確信し、寂しい思いが増幅してしまったり、問題行動を起こして気を引こうとしたりするからです。
また、外出時に気を逸らすためにおやつを与える行為もできるだけ控えてください。一見、おやつを与えることで気が逸れているように見えますが、実際にはおやつを食べながらもしっかり飼い主のことを気にしています。
「飼い主さんが行っちゃう」という思いと、「おやつを食べなくちゃ」という思いが混ざり、焦って飲み込み喉に詰まらせる原因にも繋がります。
外出時の行動は、飼い主によって様々だと思いますが、愛犬が「飼い主が外出する」とより強く覚悟してしまうような行動や、おやつを与えるといった行動は控えましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。犬の時間間隔は、人間よりも早いため、実質8~9時間がストレスの限界と言えるでしょう。最後に紹介したNG行為にも気を付け、愛犬ができるだけストレスを感じない留守番環境を整えてあげることも大切です。